27 / 41
第二章 千変万化の魔獣
第二十七話 死して尚残る願い
しおりを挟む
目が覚めると、ミーリィは自身が灰色の世界にいることに気づく。何も無く、無限の広がりを持つ空間。その光景を、幼い頃の彼女は何度も見てきた。
そして、以前と変わらず彼女の眼前にはある男がいる。
「……憐れみを捨てろ。慈しみを捨てろ。怒りに燃え上がれ。憎しみに狂え。そして、分からせてやれ——貴様は、この世から消えるべき命なのだと」
その呪いの言葉も、変わっていない。
「…………あ、」
彼女は絶望の呻き声を上げ、涙を流す。記憶と心の奥底に押し込めていた呪いが目覚めたが故に。自分で、殺したいと願ってしまったが故に。
「久方ぶりだな。子供の頃以来か? 何て呼べばいい、ミーリィか?」
「…………わたしは、ミーリィよ……今も、昔も」
男を睨み、吐き捨てるように言い放った。
「承知した……改めて、自己紹介とでもいこうか。私はシャール・ウェイス——貴様の、殺しの意志だ。そして、貴様の魔腑の本来の持ち主だ」
鋭い目で彼女を見つめ、絶望する彼女を嘲笑うように微笑んでシャールは言う。ぼろぼろの服とその裂け目から覗かせる鎧、一方で結われた黒い長髪はすらっと伸びている。
魔腑には持ち主の魂が宿る——という噂が存在する。理屈は不明だが、それが本当だということが、証明された。
「いやはや、まさか魔術師が生き残っているとはな……奴等、まだ死んだら天に還れるとでも思っているのかどうか、気になるところだな」
「雑談をする気は無いよ……お願い、もう出てこないで」
つっけんどんな彼女の態度に彼は肩を竦める。
「ま、貴様の性格も、貴様の生い立ちも理解しているつもりだからな、そうなるのも理解できる。ただ、貴様は考え過ぎだ」
立ち上がって彼女の前に立ち、彼女を見下して言う。
「殺意は誰しもが抱く意志だ。貴様のような心優しき者でさえ、それは例外では無い。そしてそれが悪人に向けられるのであれば、どうしてその意志を押し殺す必要がある? それに、今や貴様はファレオに属している身であろう? ならば、貴様も殺せばよい——私が、かつてファレオでそうしたように」
その言葉に、彼女は耳を疑う。
「ファレオ? 貴方も、ファレオに所属していたの?」
「尤も、ダプナル帝国直属の暗殺組織だった頃の話だがな。独立し、大分変わったとはいえまたファレオに属することになるとは、私も感慨深い」
にやりと笑ってシャールは言った。
「…………とにかく、わたしは誰も殺したくないの。もう、誰も……」
「贅沢なことを言うな。殺さないと守れない命もある。それとも、自分が殺さなければ、たとえ殺すべき相手が別の誰かを殺しても放っておくのか?」
「そ、それは……」
尤もな意見に、彼女は言葉が詰まる。そんな彼女を見つめ、シャールはにやにやと薄笑う。
「そのような薄弱な意志であるのなら、ファレオなど辞めてしまえ」
そう無慈悲に言い放つと、ミーリィはその目に涙を溜めて歯を食い縛った。彼女は何も言い返せず、ただ俯くだけであった。
「…………と、言いたいところだが、それが貴様の贖いなのだろう」
無慈悲な言葉を放ったシャールは、しかし溜息と共に同情の言葉を告げる。
「尤も、私は貴様が贖うべき罪など無いと思うがな。しかし本人がそうしたいのなら、こちらが止める道理も無い」
徐に顔を上げるミーリィ。そんな彼女の目を見つめ、彼は言う。
「もし誰かを殺さなければならなくなった時——或いは、誰かを殺したくなった時は、私を呼ぶがいい。これなら、貴様の贖いの妨げにならないだろう」
誰も殺さないと誓ったミーリィ。しかし誰かを殺さなければいけない状況に陥ってしまったら、その誓いを破ってしまう。だから、彼は自分を呼ぶように言ったのだ。
「それが、最善の選択だ」
「…………分かった」
彼女は暫し考えた後にそう言った。
「そうか、では——」
「でも、誰も殺さなくていい道があるはず。わたしはそれを信じている」
後ろを向いて歩きだした彼は、その言葉を聞いて立ち止まり、呆れて思わず溜息を吐く。
「……籠の中の娘——いや、檻の中の娘だな、昔からずっと。世界は想像以上に冷たいものだ——それを理解しないと、いつまでも辛い思いをするぞ」
彼はその場で座り、彼女を見て言う。
「ひとまず、今回はこれでお別れだ、ミーリィ。あの小僧が、貴様を呼んでいる」
彼がそう言うと、どこからともなく微かな声が聞こえてきた。
「——リィ……ミーリィ……!」
そして彼女は目を開ける。青空と荒廃した街、そしてポンの顔が彼女の目に映っている。
「おい、ミーリィ……お前、大丈夫か? さっきの——」
「大丈夫……大丈夫よ。ありがとうね、ポン君」
彼女は体を起こし、鉄棍を掴む。
「あれは、わたしの呪いで……罪なの」
突然放たれた言葉に、ポンは動揺する。
——呪い……? 罪……? 何を言って——
そして、ダスの言葉を思い出した——彼女の過去を詮索するな、と。
「……そうか」
彼はミーリィの目を見て続ける——これ以上、自分が彼女の過去を知ることがないように。彼女が、自分の過去を言わないようにする為に。
「ほら、立て。一応おれ達の役目は終わったが……行くんだろ? ダスの所に」
「……うん、そうね」
そう言ってミーリィは鉄棍を掴んだまま立ち上がる。
「それじゃあ、行こうか」
「ああ」
そして、以前と変わらず彼女の眼前にはある男がいる。
「……憐れみを捨てろ。慈しみを捨てろ。怒りに燃え上がれ。憎しみに狂え。そして、分からせてやれ——貴様は、この世から消えるべき命なのだと」
その呪いの言葉も、変わっていない。
「…………あ、」
彼女は絶望の呻き声を上げ、涙を流す。記憶と心の奥底に押し込めていた呪いが目覚めたが故に。自分で、殺したいと願ってしまったが故に。
「久方ぶりだな。子供の頃以来か? 何て呼べばいい、ミーリィか?」
「…………わたしは、ミーリィよ……今も、昔も」
男を睨み、吐き捨てるように言い放った。
「承知した……改めて、自己紹介とでもいこうか。私はシャール・ウェイス——貴様の、殺しの意志だ。そして、貴様の魔腑の本来の持ち主だ」
鋭い目で彼女を見つめ、絶望する彼女を嘲笑うように微笑んでシャールは言う。ぼろぼろの服とその裂け目から覗かせる鎧、一方で結われた黒い長髪はすらっと伸びている。
魔腑には持ち主の魂が宿る——という噂が存在する。理屈は不明だが、それが本当だということが、証明された。
「いやはや、まさか魔術師が生き残っているとはな……奴等、まだ死んだら天に還れるとでも思っているのかどうか、気になるところだな」
「雑談をする気は無いよ……お願い、もう出てこないで」
つっけんどんな彼女の態度に彼は肩を竦める。
「ま、貴様の性格も、貴様の生い立ちも理解しているつもりだからな、そうなるのも理解できる。ただ、貴様は考え過ぎだ」
立ち上がって彼女の前に立ち、彼女を見下して言う。
「殺意は誰しもが抱く意志だ。貴様のような心優しき者でさえ、それは例外では無い。そしてそれが悪人に向けられるのであれば、どうしてその意志を押し殺す必要がある? それに、今や貴様はファレオに属している身であろう? ならば、貴様も殺せばよい——私が、かつてファレオでそうしたように」
その言葉に、彼女は耳を疑う。
「ファレオ? 貴方も、ファレオに所属していたの?」
「尤も、ダプナル帝国直属の暗殺組織だった頃の話だがな。独立し、大分変わったとはいえまたファレオに属することになるとは、私も感慨深い」
にやりと笑ってシャールは言った。
「…………とにかく、わたしは誰も殺したくないの。もう、誰も……」
「贅沢なことを言うな。殺さないと守れない命もある。それとも、自分が殺さなければ、たとえ殺すべき相手が別の誰かを殺しても放っておくのか?」
「そ、それは……」
尤もな意見に、彼女は言葉が詰まる。そんな彼女を見つめ、シャールはにやにやと薄笑う。
「そのような薄弱な意志であるのなら、ファレオなど辞めてしまえ」
そう無慈悲に言い放つと、ミーリィはその目に涙を溜めて歯を食い縛った。彼女は何も言い返せず、ただ俯くだけであった。
「…………と、言いたいところだが、それが貴様の贖いなのだろう」
無慈悲な言葉を放ったシャールは、しかし溜息と共に同情の言葉を告げる。
「尤も、私は貴様が贖うべき罪など無いと思うがな。しかし本人がそうしたいのなら、こちらが止める道理も無い」
徐に顔を上げるミーリィ。そんな彼女の目を見つめ、彼は言う。
「もし誰かを殺さなければならなくなった時——或いは、誰かを殺したくなった時は、私を呼ぶがいい。これなら、貴様の贖いの妨げにならないだろう」
誰も殺さないと誓ったミーリィ。しかし誰かを殺さなければいけない状況に陥ってしまったら、その誓いを破ってしまう。だから、彼は自分を呼ぶように言ったのだ。
「それが、最善の選択だ」
「…………分かった」
彼女は暫し考えた後にそう言った。
「そうか、では——」
「でも、誰も殺さなくていい道があるはず。わたしはそれを信じている」
後ろを向いて歩きだした彼は、その言葉を聞いて立ち止まり、呆れて思わず溜息を吐く。
「……籠の中の娘——いや、檻の中の娘だな、昔からずっと。世界は想像以上に冷たいものだ——それを理解しないと、いつまでも辛い思いをするぞ」
彼はその場で座り、彼女を見て言う。
「ひとまず、今回はこれでお別れだ、ミーリィ。あの小僧が、貴様を呼んでいる」
彼がそう言うと、どこからともなく微かな声が聞こえてきた。
「——リィ……ミーリィ……!」
そして彼女は目を開ける。青空と荒廃した街、そしてポンの顔が彼女の目に映っている。
「おい、ミーリィ……お前、大丈夫か? さっきの——」
「大丈夫……大丈夫よ。ありがとうね、ポン君」
彼女は体を起こし、鉄棍を掴む。
「あれは、わたしの呪いで……罪なの」
突然放たれた言葉に、ポンは動揺する。
——呪い……? 罪……? 何を言って——
そして、ダスの言葉を思い出した——彼女の過去を詮索するな、と。
「……そうか」
彼はミーリィの目を見て続ける——これ以上、自分が彼女の過去を知ることがないように。彼女が、自分の過去を言わないようにする為に。
「ほら、立て。一応おれ達の役目は終わったが……行くんだろ? ダスの所に」
「……うん、そうね」
そう言ってミーリィは鉄棍を掴んだまま立ち上がる。
「それじゃあ、行こうか」
「ああ」
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
異世界で魔法が使えない少女は怪力でゴリ押しします!
ninjin
ファンタジー
病弱だった少女は14歳の若さで命を失ってしまった・・・かに思えたが、実は異世界に転移していた。異世界に転移した少女は病弱だった頃になりたかった元気な体を手に入れた。しかし、異世界に転移して手いれた体は想像以上に頑丈で怪力だった。魔法が全ての異世界で、魔法が使えない少女は頑丈な体と超絶な怪力で無双する。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる