3 / 7
第3話 1月24日18時00分 サロンカー
しおりを挟む
ところで、お腹が空いてきた。もう18時を過ぎた。
「あの、もしかして食堂車のディナーを予約してますか?」
「高校生には高嶺の花よね。パブタイムは行くけど、それまでは買っておいたおにぎりとかでしのぐわ」
あ、それならば。
「僕も同じです。よかったらここで一緒に食べませんか」
「いいわ」
二人とも部屋にいったん戻り、買っておいたおにぎりやサンドイッチを手に再度サロンカーに向かう。
空いていた窓側のカウンター席に二人並んで座る。誘ってはみたものの、どうお話したらよいのか。あ、自己紹介がまだだ。
「あの、僕は石山千里と言います。東京の高校1年生です」
「私は中島文乃。同じ高校1年ね。広島から来たの」
広島か。さっき彼女はお父さんが札幌にいると言っていたけれど、広島に帰るにはもちろん飛行機の方が早い。僕は札幌も大阪も縁がない。つまり、二人ともわざわざトワイライトを選んだ同志だ。
「今日のトワイライトを選んだのは、もしかして」
「そう!24時間超えだから!」
ということは、ダイヤ変更がなかったら出会っていなかったんだ。
同志とわかったからかどうか、話が弾んだ。彼女はやっぱり鉄道が好きで、高校に鉄道研究会がないのが残念なのだそうだ。
鉄研を創ろうかとも思ったけど、お父さんが転勤族で、自分も転校があるかもしれないので、そこまでできなかったとのこと。
「あ、そろそろ行かないと。シャワーの予約時間なの」
彼女が急に声を上げた。腕時計を見たら、もうすぐ19時。19時のシャワールームAを予約したのは、彼女だったのだ。
「あ、あの、僕も19時からシャワーなんですけど、15分くらいしたら行きます」
謎の気遣いをした僕を誰か褒めてほしい。その気遣いが効いたのか、パブタイムもご一緒する約束を取り付けることはできたけど。
パブタイム開始の21時30分の10分前に、僕は食堂車ダイナープレヤデスに並んだ。無事に列の先頭を確保でき、すぐに彼女、中島さんもやってきた。
パブタイム開始とともに僕たちは食堂車に招き入れられ、向かい合わせの席に座った。僕はステーキピラフ、中島さんはワタリガニのスパゲティを頼んだ。
目の前に座っている中島さんは満面の笑顔だ。
※イラスト:SoftCareer
「中島さん、本当にうれしそうだね」
「文乃でいいよ」
「じゃ文乃さん、僕も千里で」
「千里くん、何がうれしいかわかってる?」
え?まさか僕と一緒に食事ができてうれしいとか?
「今回は三食ここで食べられるんだよ」
あ、そういうことか。ダイヤ変更により、本来札幌発ではやっていないランチ営業が、ビーフシチューセットのみだがあるのだ。
「うん、24時間乗っているんだから、三食は必須だね」
ディナータイムと合わせれば、四食も可能は可能だけれどね。
回りの大人たちはお酒を飲んで盛り上がっているけれど、僕たちは食事を終えて食堂車を出た。次の予定があるのだ。
「あの、もしかして食堂車のディナーを予約してますか?」
「高校生には高嶺の花よね。パブタイムは行くけど、それまでは買っておいたおにぎりとかでしのぐわ」
あ、それならば。
「僕も同じです。よかったらここで一緒に食べませんか」
「いいわ」
二人とも部屋にいったん戻り、買っておいたおにぎりやサンドイッチを手に再度サロンカーに向かう。
空いていた窓側のカウンター席に二人並んで座る。誘ってはみたものの、どうお話したらよいのか。あ、自己紹介がまだだ。
「あの、僕は石山千里と言います。東京の高校1年生です」
「私は中島文乃。同じ高校1年ね。広島から来たの」
広島か。さっき彼女はお父さんが札幌にいると言っていたけれど、広島に帰るにはもちろん飛行機の方が早い。僕は札幌も大阪も縁がない。つまり、二人ともわざわざトワイライトを選んだ同志だ。
「今日のトワイライトを選んだのは、もしかして」
「そう!24時間超えだから!」
ということは、ダイヤ変更がなかったら出会っていなかったんだ。
同志とわかったからかどうか、話が弾んだ。彼女はやっぱり鉄道が好きで、高校に鉄道研究会がないのが残念なのだそうだ。
鉄研を創ろうかとも思ったけど、お父さんが転勤族で、自分も転校があるかもしれないので、そこまでできなかったとのこと。
「あ、そろそろ行かないと。シャワーの予約時間なの」
彼女が急に声を上げた。腕時計を見たら、もうすぐ19時。19時のシャワールームAを予約したのは、彼女だったのだ。
「あ、あの、僕も19時からシャワーなんですけど、15分くらいしたら行きます」
謎の気遣いをした僕を誰か褒めてほしい。その気遣いが効いたのか、パブタイムもご一緒する約束を取り付けることはできたけど。
パブタイム開始の21時30分の10分前に、僕は食堂車ダイナープレヤデスに並んだ。無事に列の先頭を確保でき、すぐに彼女、中島さんもやってきた。
パブタイム開始とともに僕たちは食堂車に招き入れられ、向かい合わせの席に座った。僕はステーキピラフ、中島さんはワタリガニのスパゲティを頼んだ。
目の前に座っている中島さんは満面の笑顔だ。
※イラスト:SoftCareer
「中島さん、本当にうれしそうだね」
「文乃でいいよ」
「じゃ文乃さん、僕も千里で」
「千里くん、何がうれしいかわかってる?」
え?まさか僕と一緒に食事ができてうれしいとか?
「今回は三食ここで食べられるんだよ」
あ、そういうことか。ダイヤ変更により、本来札幌発ではやっていないランチ営業が、ビーフシチューセットのみだがあるのだ。
「うん、24時間乗っているんだから、三食は必須だね」
ディナータイムと合わせれば、四食も可能は可能だけれどね。
回りの大人たちはお酒を飲んで盛り上がっているけれど、僕たちは食事を終えて食堂車を出た。次の予定があるのだ。
30
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
