君が笑うから僕も笑う

神谷レイン

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第二章「父と娘」

4「雨傘」

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 目覚めない三日目がやってきた。周りは変わらず、時は進んで行く。
 病院内を人々が行き交い、看護師や医師たちがせわしなく仕事を片付けていく。でも夫は眠ったまま……。
 昇ったはずの太陽はあっという間に落ち、夕暮れに差し掛かった頃。
 夫の上司である新田さんがまた様子を見に来てくれた。そんな中、私は飲み物を買ってくると父とあかり、新田さんを残して席を外した。

 休憩所には珍しく誰もおらず、私はのろのろとした動作でお金を入れ、ボタンを押す。ガコンッと缶コーヒーが自販機の取り出し口に落ちるけど、私はそれを取ろうとせずに、ただぼんやりとした。頭の中では取らなきゃと思うけど身体が動かない。まるで体全身に重しがつけられたみたいだ。絶望というなの重しを。

 もう三日目。

 ここまでくると、さすがに絶望を感じずにはいられなかった。もう二度と夫は目を覚まさないという絶望。医師にも宣告された三日目のデッドライン。その現実に胸がぺしゃんこに押し潰されそうになる。
 そんな私の肩に誰かが手を置いた。

「美咲」

 その呼び声に私が振り向くと、そこには父が立っていた。

「お父さん」

 そう呼んだ後、私は意図せず涙を零していた。不安に押し出された涙。その私を父は抱きしめてくれた。

「大丈夫か?」

 そう尋ねられて、私は不安を胸の中にもう押し止めて置くことはできなかった。

「お父さん、どうしよう。もう聡、目覚めないかもしれない。私どうしたら」

 弱音を零す私の背中を父はただ優しく撫でた。ただその手の温もりを感じながら私は涙を零すしかなかった。

「美咲、落ち着いて。大丈夫、大丈夫だから」

 落ち着いた声に私はぐしゃぐしゃの顔を上げた。そんな私の顔を見て、父はふふっと笑った。

「今の美咲はお母さんに似てるから、そう泣かれると参っちゃうな。……大丈夫だよ、美咲は一人じゃない。だから、そんな風に一人で不安を抱える事はないんだ」
「でも、明日にはお父さんだっていなくなっちゃうじゃない! 私……!」

 私がそう言うと父は悲しそうな顔をした。

「ごめんな。ずっと傍にいてあげられなくて」

 その言葉はまるで懺悔のようだった。それはこれからと今までの全てを謝るような。でも、その言葉を聞いて私はわかってしまった。

 一番、傍に居たかったのは父の方だ。一番、別れなければならない立場にいて悲しかったのは父の方だ。本当なら父も生きてこの場に居たかったはずだと。

 だから、その言葉を聞いて私は何も言えなくなってしまった。

「美咲、お父さんはずっと傍にいてあげられないけど、あかりやこれから生まれてくる子供がお前を支えてくれる。お母さんが美咲に支えられて、今日までこれたようにね」

 父に言われて私は思わず反論した。

「私、お母さんを支えたことなんて」

 そう私が言いかけると父は首を横に振った。

「そんな事はないよ。お父さんは見ていたからわかるんだ。だから大丈夫。それに今は不安で一杯だろうけれど、人生、意外になんとかなるものだよ」
「……けど」
「美咲、苦しい時があっても、それは未来に起こる幸せの為のプロセスなんだ。だから大丈夫」

 父は笑顔で言い、その笑顔を見ていると少し折れそうだった心が浮上するようだった。それに父の言葉はどこか確信めいていた。だからだろうか? 私は自然と父の言葉に頷いていた。

「ふふ、その調子だよ……それに、ほら。どうやらいい報せが来たようだ」

 父はそう言うと、廊下を走る音に顔を向けた。私は涙を拭いて、父と同じように廊下に目を向けた。すると、そこに新田さんが走ってやってきた。

「ああ、ここにいらっしゃったんですね! 奥山が目覚めましたよッ!」

 新田さんは笑顔でそう私達に告げた。まさに吉報というのはこの事だ。












「聡!」
「よぉ、美咲」

 まだ寝起きだからか、ぼんやりとした表情だが夫ははっきりと私の名前を呼んだ。それだけで、私は嬉しくて夫に駆け寄った。

「良かった……もう、目覚めないかって」
「あー、三日も寝てたんだってなぁ。あはは」

 夫は笑って言い、そんな呑気さにさっきまでの不安は雨上がりの空のようになくなった。
 その後、医師の診察を受け、夫はもう大丈夫だと太鼓判を押された。その事に私も父も新田さんもほっと心を撫でおろした。
 夫はその後、集中治療室から一般病棟に移る事になった。けれど、やはりすぐには起きれないのか、また眠りにつき、そして夜が訪れた頃には新田さんも帰り、父もあかりを連れて一度家に帰る事になった。
 私はまた目を覚ました時に傍にいたいからと、そのまま病院でまた一夜を過ごすことに……。

 翌日、目を覚ますと辺りが明るくなっていた。

「あ、目が覚めた?」

 その声に顔を上げると、夫が身体を起こしてこちらを見ていた。

「美咲、こんなところで寝て、身体、大丈夫なのか?」

 心配そうに言う夫を見て、私は思わずぷっと笑ってしまった。

「そのセリフ、聡が言うの?」

 事故に遭って、未だに頭に包帯を巻いている夫に私が言うと「それも、そうだな」と笑って返された。その笑顔を見て、もう本当に大丈夫なんだと心から安堵した。
 でもそんな私に夫はある事を尋ねた。

「なあ、それよりあかりは? 昨日はいたよな?」

 夫があたりを見回して言い、私は答えようとした。けれど、その時。

「パパー!」

 大きな声を上げて、あかりが病室に入ってきた。一般病棟の大部屋の部屋にあかりの声が響き、私は思わずあかりに「こら、静かにしなさい!」と言い、他の患者さんに頭を下げた。
 けれど、あかりはお構いなしに目が覚めた夫の傍に寄り、夫はあかりの頭を撫でた。

「あかり、ここは病院だからちょっと静かにしてようなー」
「はーい」

 あかりは私の時とは打って変わって素直な返事をした。その様子に、全く、と思ったが、不意にあかりが一人な事に気が付いた。

「あかり、お父さんは?」

 そう私が尋ねた後、すぐに他の訪問客がやってきた。

「あかりちゃん、足が速いわねぇ」

 その声に振り返ってみると、そこには夫の両親がいた。

「お義母さんにお義父さん!」
「ん? 二人ともどうしたんだ?」

 私は驚き、夫が能天気に尋ねると、義母は呆れた声を出した。

「どうしたんだ? じゃないわよ。美咲ちゃんから、あんたが事故に遭ったって聞いたからお父さんと来たんでしょ! で、もう大丈夫なの?」

 義母が尋ねると「うん」と夫はあっさりと答えた。なんともあっさりした返答だと私は思ったけれど、義母はそれだけで安心したようだ。

 一応昨日、目が覚めた時点で連絡は入れていたのだが、やはり心配になって来たのだろう。思えば、昨日の夜に二人は海外旅行ツアーから帰ってきたばかりの筈だ、なら朝一でこちらに来てくれたのだろう。

「頭の方はなんともないのか?」

 義母の後ろにいた義父が尋ね、夫は「なんともないよ」と答えた。またも素っ気ない返答である。でも、義父もそれだけで十分だったようだ。

「美咲ちゃん、すぐに来れなくてごめんなさいね。大変だったでしょう?」

 義母が労う様に言い、私は首を横に振った。

「いえ、まあ、大変でしたけど。父が」

 そこまで言って、ここに父の姿がない事に気が付いた。

「あ、あかり。お父さんは? 一緒じゃなかったの?」
「じぃちゃ、上にいるってー」

 私が聞くとあかりはそう答え、私は首を傾げた。上とはどこなのか? その疑問を察した義母が答えてくれた。

「美咲ちゃん、お父さんは屋上にいるって。だから行ってあげて」

 義母に言われて、え? と思った。だって、義母は父にあった事がない筈だから。

「お義母さん、どうして父の事……」
「まあ、それは後で。今は屋上に行ってあげて」

 有無を言わせない義母の言葉に私はただ頷いて「じゃあ、ちょっと行ってくるね」と言い、屋上に向かった。









 階段を上がって屋上の扉を開けると、夏の暑い日差しと、うるさい蝉の音が耳に響いた。そして、そこにはフェンス越しに空を眺める父の後ろ姿があった。父は私が来たことに気がつくと振り返り、声をかけた。

「呼び出して悪いね、美咲」

 父は少し申し訳なさそうに私に言った。

「お父さん。どうして屋上になんか」

 私が尋ねると父は少し寂しそうな顔で笑った。

「美咲、父さんはそろそろ行くよ」

 父は唐突に言い、突然の言葉に私は驚いた。

「え? 行くってどこへ?」

 だってまだ帰る時刻になっていない筈。そう心の中で呟いた。その呟きが聞こえたかのように父は答えた。

「まだ、帰る時間じゃないけど。愛さん……お母さんの所へ、行ってくるよ」

 その返答を聞いて私は口を閉じ、父を引き留める術を全て失った。なぜなら、私は知っているから。父が母を愛していた事を。だから会いに行くのは当然だろう。それに私だって父に母と会って欲しい。
 けれど、突然の別れに悲しくないと言えば嘘になる。だって、まだ別れる心の準備をしていなかったから。

「もう……戻ってこないの?」
「うん、多分」
「なら、せめて聡に」
「病み上がりの人に気をつかわせたくないよ」
「そ、うだね。なら、あかりに」
「もうお別れは済ませたよ。あかりはもう二度と会えないって事はまだわかっていないようだったけれど」

 父の根回しの良さに私は立ち尽くして「そっか」としか言えなかった。

 せめて、最後に戻って来て! と言いたかったけれど、その言葉はとてもじゃないけれど口にできなかった。なぜならこの三日間、父をずっと独占していたから。これ以上、父にどんな我が儘が言えるというのだろう?
 だから、私はこう言うしかなかった。

「なら……お母さんによろしく言っておいて」

 私は努めて明るい声で言い、笑顔を父に向けた。父はただ「ああ」と答え、笑顔で頷いた。
 でも、そんな姿を見ていると、急に寂しさが込み上げてきた。また父を失う寂しさ。
 けど、もう父の前で涙は流したくなかった。せめて最後は笑顔で見送りたかったから。

「お父さん、本当にこの三日間ありがとう。お父さんがいなかったら、きっともっと大変だったと思う」

 そこまで言って、私は改めてこの三日間の事を思い返した。そして思い返せば思い返すほど、父は本当によくしてくれた事を改めて再認識した。大事な四日間の奇跡を使って私の事を支えてくれた事を。ただただ感謝の気持ちしか溢れてこない。だから、自然と頭が下がっていた。

「お父さん、本当に、本当に、ありが」

 お礼を言いかけた時、父は私の頭にぽんっと手を乗せた。

「子供が大変な時に手を貸さない親なんていないよ。だから、いいんだ。お礼を言う必要なんてないんだよ」

 その優しい言葉に私は胸が熱くなって、涙をせき止める事はもうできなかった。まるでダムが崩壊したみたいに、ぽろぽろと涙がコンクリートの床に落ちて行く。そして同時に後悔が心を責める。折角帰ってきてくれた父に何もしていなかった自分に。

「お父さん、ごめんなさい。私、自分の事ばかり手いっぱいで、折角帰ってきてくれたお父さんに何もしてあげてない。ごめんなさい」

 今更、と思いつつも謝らずにはいられなかった。本来なら、色々と父にしてあげたかった。いや、するべきだったのだ。けれど、この三日間の私は自分の事で手いっぱいだった。そして、今更ながらに父にしてあげられたことが一つもない事に気が付き、許しを請う様に謝る事は違うとわかっていても、言わずにはいられなかった。けれど、泣き謝る私の頭を大きな手が撫でる。

「美咲はやっぱり泣き虫だなぁ」

 はは、と笑いながら父は陽気に言った。そんな父に目を向けると、父はとても優しい目をしていた。

「美咲が謝る事なんて一つもないよ。それに何かする必要なんてないんだ。お父さんは美咲に会えた、それだけで十分なんだから。いや、美咲が生まれてきてれた時からお父さんは美咲から色んなものをもらった。だから、なんにも必要ないんだよ。美咲が幸せに暮らして、笑顔でいてくれたら、お父さん、なーんにもいらないんだ」

 その父の言葉に私は何も言えなかった。胸がただ熱くなって涙しか出てこない。

「それに、お父さんは美咲の役に立てて嬉しかったよ。何もしてあげられなかったから。だから、美咲との約束も果たせて良かった」

 その言葉を聞いて私は、はたと思い出した。そう、約束の事を。
 父は死ぬ数日前、死期を悟って私に言った。

『必ずお前の所に帰ってくるよ』と。

 でも、父は四年後にも、他の日にも帰ってこなかった。だから、私は父が私との約束を忘れてしまったんだと思っていた。

「お父さん、どうして今になって私の所に戻ってきたの? 亡くなった四年後にだって戻れた筈でしょ? 他の日だって」

 私が思わず尋ねると、父は微かに笑った。

「そうだなぁ、本当はその時のお前にも会いたかった。お前の入学式や卒業式、成人式や結婚式、あかりが生まれた時だって傍に居たかった。……でも、死ぬとわかっていた時から決めていたんだ。お前が本当に困った時に助けにこようって。美咲が、本当に誰かが必要とする時に」
「私が本当に困った時に? 私の為に……」
「晴れの日はお父さんがいなくてもお前を祝福してくれる人がたくさんいる。でも、雨の日は? 誰もいなくて、美咲自身も傘も持っていなかったら? そんな時に傍にいて傘をさそうって思っていたんだ。父親としてしてやれる事は、それぐらいしかないから」

 父は照れ臭そうに笑って言った。その言葉を聞いて、私はあの約束の意味を知った。
 父は決して私との約束を忘れていなかったのだ。転生もせずに自分の力になる為にこんなにも長い時を待って戻ってきてくれた。私の為に、私との約束を果たす為に。奇跡の四日間の切符を使って。
 それほどまでに自分の事を想っていてくれた父に私は泣き笑うしかなかった。

「ありがとう、お父さん。ありがとう」

 嬉しい涙を流しながらお礼を言うと、父はただ優しく笑い、そして別れの言葉を言った。

「いいんだよ、美咲。でも、また……さよならだ。今度はもう戻ってこれない」

 父はそう言うと、私を優しく抱きしめた。父の懐かしい香りがする。もうそれも最後。そう思うと、また涙が流れた。

「美咲、これからも大変な事があるだろう。でも、くじけずに生きて。幸せに生きるんだ。お父さんの願いはそれだけ」
「うん」

 私は幼い子供のように頷いた。そして父は囁いた。

「さようなら、美咲。元気で」

 父はそう言った後、忽然の私の前から姿を消した。きっと母の所に行ったのだろう。
 一人になった私は青い空を眺めた。熱い太陽に涙が煌めく。

「ありがとう、お父さん。さようなら」






 その後、母から父が母の元に訪れ、暫しの時間を一緒に過ごした事を聞いた。私は母に三日間も父を独占していた事を正直に話して謝ったが、母はあっけらかんとしていた。
 そう言う人だものって、ただ笑っただけだった。それに母は父の言った約束の言葉を知っていたらしい。子供の為に戻ってくると。だから気にしていないと言われた。そして、母が言うには父は笑顔であの世に戻ったそうだ。その事にほっと胸を撫でおろし、また心の中で父にお礼を囁いた。





◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇





「お父さんかぁ、俺も会いたかったな~!」

 退院を前日に控えた夫が呟く様に言った。

「え、聡も見てる……ああ、そっか眼鏡をかけてなかったから見えてなかったんだ」

 私は夫の顔を見て言った。夫はすごく目が悪い、眼鏡をかけていないと何も見えないぐらいらしい。だから、病室に父がいてもぼやけて見えなかったのだろう。それに目を覚ました時、夫はちょっとの時間しか起きていなかった。だから父とも会話を交わしていない。
 その日の内に父はあかりを連れて家に戻ったし、その次の日には父は去ってしまった。

「美咲が誰かと話してるのは、何となく聞こえてたんだけど。お父さん、俺と会わずに帰っちゃうって俺、もしかして嫌われてるのかな?」

 少し心配そうに言う夫に私はふっと笑った。

「そう言う訳じゃないよ。ただ時間がなかっただけ。それに病人に気をつかわせたくないって……でもお父さんの事だから、きっと照れたんじゃない?」
「そうかなぁ。あかりはどう思うー?」

 夫は胡坐をかく膝の上に座っているあかりに尋ねた。

「うーんとね。……あかり、じぃちゃ好き!」
「それじゃ、答えになってないだろ。でも、あかりはおじいちゃんのことが好きなのかー。あー、会ってみたかったなぁ。なあなあ、お父さんってどんな人なの?」

 夫は興味深そうに私に尋ね、私はうーんと考えた後、笑顔ではっきりと答えた。

「そうね、一言で言うなら自慢の父よ!」

 その答えを聞いて、夫がもっと父に会いたがったのは言うまでもない。









 だけど、お話はこれで終わりじゃない。
 夫は昏睡状態にいる間、どうやら夢の中で一人の男に会ったらしい。
 その男に『早く起きるんだ。まだ君にはやることがあるだろう? さ、こんなところにいないでさっさと目を覚ますんだ』と急かされて起きたらしい。

 だが夫が父の写真を見て、その男と父がそっくりだと言うのを私が知るのは、まだもうちょっと先のお話。




第二章、おわり
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