君が笑うから僕も笑う

神谷レイン

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第三章「兄と弟」

1「突然の訪問者」

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 ――――俺には義行よしゆきという兄貴がいた。

 兄貴は一言で言うと……そうだなぁ。ドラマに出てきそうな病弱で儚げな少年、そんな感じだった。実際、兄貴は生まれついての先天性の心臓病を患い、二十歳まで生きられないだろうと言われていた。まさに病弱で儚げな少年って感じだろ?

 それに兄貴は病気のせいで年齢より少し幼い体格だったし、母親似の女顔から、よく可愛がられていた。その上、礼儀正しくもあったから、看護師さんや先生からも評判が良くて……。
 なんだか話してると本当にドラマに出てくる主人公みたいだな。
 ま、それは良いとして。そんなだから、兄貴はほとんどを病院で過ごし、家に帰ってくることもなかった。当然、そんな兄貴に両親はいつも付きっ切り。それに準じて俺もよく病院に行って退屈な時間を過ごす羽目になった。その当時、俺はまだ小学生で八歳。遊びたい盛り、甘えたい盛りなのに、何もすることのない病院に連れていかれて、両親は兄貴ばかりを気に掛ける。ここまで話せばもうお分かりの通り。そ、俺は子供心に両親を独り占めする兄貴が嫌いだった。

 考えればよくある、ありきたりな展開だ。で、これまたよくできた話で。

 俺の兄貴はよくできた兄貴だったから、両親よりも兄貴が俺の事を気にかけてくれて、俺に一番優しかった。勉強も見てくれたし、病院にくる俺をいつも笑わそうとしてくれた。
 優しい兄貴。まさに、非の打ち所のない兄貴だった。
 でも、俺はそんな兄貴に素直になれず、いつも不貞腐れていた。本当は構ってくれて嬉しかったのに。

 だけど、そんな兄貴との日々も終わりを告げる。

 兄貴は長い闘病生活の末、寒い冬に亡くなったからだ。その当時、兄貴はまだ十一歳だった。その事に両親は当然、泣き悲しんだ。勿論、俺も。
 俺は馬鹿だから、亡くなった後で兄貴の存在の大きさを思い知らされた。どんな兄貴でも、いてさえくれたらそれでよかったのだと、兄貴が死んでから俺は気が付いたのだ。まさに後悔は先に立たず。
 兄貴が死んでから、もっと素直にしていればよかった、と何度も後悔した。俺は実に可愛くない弟だっただろうから。幼かったからと言えば、仕方がないけれど……。
 だから、俺は兄貴の言葉を信じて待つことにした。兄貴は死ぬ前に言ったから。

『僕、必ず、帰ってくるから』と。

 だから、戻ってきた時に素直になろうと俺は思った。今度こそ色々してやろうと。でも、死んでから四年が経っても兄貴は帰ってこなかった。どれだけ待っても、兄貴は……。

 そうして時が経つごとに俺は兄貴の事を待つことを止め、兄貴の顔も声も、その存在もぼんやりと年を取るごとに薄れていき、俺はいつの間にか大人になった。
 二十歳を超え、大学を卒業して、社会人となり、そして二十七歳の誕生日を迎えた。




◇◇◇◇◇◇◇◇




 紅葉暮れる秋。少し肌寒くなってきた朝、俺は階段を下り、リビングに入った。

「ふわぁあ~。おはよ」

 リビングでテレビニュースを見ているに父さんと、庭で洗濯物を干している母さんに声をかけた。今日は日曜日で家族全員が揃っている。

「おはよう」
「おはよう、義明よしあき。休日だからって少し寝過ぎ、もう十時前よ?」

 口うるさい母さんの小言を聞き流しながら、俺はキッチンに向かった。

「まあ、休日ぐらいいいじゃないか」

 そう父さんがフォローしてくれるが、それでも母さんの小言は止まらない。

「休日だからよ。折角のお天気なんだから、布団でも干したら? 部屋だってまだ片付けてないんでしょ?」

 母さんに言われ、俺はコップに冷蔵庫から取り出した麦茶を入れながら「うーん」と生返事をした。
 実は出張で一年程、東京に住んでいて先週の頭に実家に帰ってきたばかりなのだ。だから荷ほどきしていない段ボールがまだ山のようにあった。

「まあ、気が向いたら」
「気が向いたら、じゃなくて向かせるの。もう今日の内にちゃっちゃとやりなさい!」

 母さんの小言を聞きながら、一年経っても口うるささが衰えていない事に少々残念な気持ちになる。でもこれがあって、なんだか日常を感じるのだから不思議なものだ。

「それより、義行にもおはようはした?」

 母さんは視線を居間に置いてある仏壇に向けて言った。子供の頃から言われているお馴染みのセリフだ。

「はいはい」

 俺はそう返事をして、居間に置いてある仏壇の鈴をチン・チーンと景気よく鳴らした。仏壇には花が飾られ、少年の遺影が飾られている。

「これでいいんだろ?」

 俺が言うと母さんは少々呆れた顔を見せた。

「全く、そんな適当にして。義行に怒られるわよ?」
「どーやって怒んだよ」

 俺はそう言い返したが、そんな俺と母さんのやり取りの後、父さんがおもむろに口を開いた。

「そういや今日は義明の誕生日だな。ケーキでも買うか」

 父さんの言葉に俺は少し顔を引きつらせた。父さんの言うケーキは子供が喜びそうなホールケーキをさしていたからだ。

「やめてくれよ。俺、もう二十七になるんだぜ? ケーキって歳でもないよ」

 俺が言うと、父さんも納得した様子で「まあ、それもそうか」と言った。

「じゃあ、何か欲しいものでもあるか? それともどっか食べに行くか」

 問いかける父さんに俺は手を横に振った。

「ないよ。欲しいものぐらい自分で買うし。……それに俺、予定があるし」

 俺が最後の方、呟く様に言ったのに母さんはそれを聞き逃さなかった。

「予定? あら、もしかして夏海ちゃんとデート?」

 少しからかうように言われて、俺は思わずむっとする。

「誰だっていいだろ?」
「あらー、やっぱり夏海ちゃんとなのねー。おほほほー」

 母さんは微笑ましそうに笑って俺に言った。その態度に俺は少々いらっとしながら、コップに入れていた麦茶を一気に飲んだ。

 でも、そんな時だった。ピンポーンと家のチャイムが鳴った。

「朝早くから誰かしら?」
「宅急便じゃないか?」

 二人はそんな会話をした後、俺を見た。げ、面倒くさい展開だ。

「義明、ちょっと出てきてくれないか?」

 そう父さんに言われた。母さんに視線を向けると、そそくさと洗濯物を干している。つまり俺に出ろ、という事だ。拒否権はない。

「はいはい、行きますよ」

 そう言って、俺は玄関に向かった。こんなスウェット姿でいいものか? とも思ったが、女でもあるまいし、気にすることもないか、とドアを開けた。

「はいはい、どちら様……っ」

 そこまで言った後、俺は言葉を失い、自分の目を疑った。
 なぜかって? そこに立っていたのは小柄な少年だったからだ。しかもよく知っている顔に似ている。今さっき仏壇の鈴を鳴らした時にも見た顔だ。
 でも、その少年も俺が出たことに少し驚いたようで戸惑いながら頭をぺこっと下げた。

「あ、こ、こんにちは!」

 少年はまだ声変わりのしていない高い声で言った。その声を聞いて、俺は思いを巡らせる。

 あれ? 思い返せば声もこんな感じだったような……。

「あの、ここって宮城みやぎさんのお家ですよね?」

 そう少年は俺に聞いてきた。だけど俺は声を失ったように何も言えず、俺の目は少年に釘づけになった。見れば見るほどそっくりだ。いや、よくよく思い返せ!
 そう思いながら俺はただ少年をガン見するしか出来なくて、返事をしない俺を不審に思ったのか、少年は不思議そうに首を傾げた。

「あのぅ、違うんですか? 僕、間違えちゃったのかなぁ? でも、表札には宮城って」

 少年がそう言いかけた時だった。

「義明、宅急便じゃなかったのか?」

 父さんがリビングからひょこっりと顔を出した。顔を出すぐらいなら、最初から出て欲しいものだ。けれど、父さんを見た少年は顔をぱっと明るくさせた。

「お父さんっ!」

 そう少年は父さんの事を呼び、そして少年は俺を再度見返した。

「もしかして……義明って、あの義明なの!?」
「にい、ちゃん?」

 俺が昔と同じように呼ぶと、少年、いや兄貴は笑顔を見せた。

「やっぱり義明なんだ! うわー、大きくなったねー。てゆーか、おっさーん!」

 そう言ってきゃっと笑う姿は少々小悪魔に見えたのは仕方がない。











「本当に義行なのか?」
「本当だよ? お父さんもお母さんも変わらないね。ちょっと老けたけど」

 両親を前に笑顔で亡くなった筈の兄貴は言った。そんな兄貴を見て、両親は嬉しそうに顔を緩ませた。

「義行が帰ってくるなんて! みんなに知らせなくちゃ!」

 母さんはそう言うと立ち上がり電話をかけに行った。そして父さんはにこにこ笑顔で兄貴をじっと見ている。

「義行はあの時のまま変わらないなぁ。なんだか昔に戻ったみたいだ」

 父さんは兄貴の頭を撫でて懐かしそうに言い、頭を撫でられた兄貴はへへっと嬉しそうに笑った。傍から見たら、まるで孫とおじいちゃんという図にも見えなくもない。でも俺がそんな事を考えていると、じっと兄貴が俺の方に視線を向けてきた。

「でも、お父さんもお母さんもあんまり変わらないのに、義明がこんなにおっきくなってるから、僕、びっくりしちゃったよぉ。ねぇ本当に義明、なんだよね?」

 再確認するように兄貴は言い、俺は少々ぶすくれながら「そうだよ」と答えた。俺は兄貴と言えども十一歳の子供におっさん呼ばわりされた事にちょっとだけ、ほんのちょっとだけ傷ついていた。

 確かに、十一歳の子供から見たら二十七歳なんておっさんに見えなくもないだろうが、まだ二十代だ。おっさん呼ばわりされたくはない。その上、そう言ったのが兄貴だとなると、少し複雑だ。でも、そんな俺をお構いなしに父さんと兄貴はさらに会話を続けた。

「まあ、義行から見たら義明はおっさんだろうね。昔の義明は可愛かったし」
「お父さんも、そう思うよねっ! 僕、玄関のドアから知らない人が出てきたと思ったもん! だから、お家を間違えたのかなって。でもそれが義明だなんて。……にしても、義明のあの驚いた顔ったら、ふふっ」

 兄貴は俺の間抜け面を思い出したようで、両手を抑えて笑った。
 フン、笑いたければ笑え。と俺は少々自暴自棄になりながら、そっぽ向いた。でも、目はどうしてか兄貴に向いてしまう。
 くせっ毛の俺とは違う、サラサラストレートの黒髪にくりっとした瞳。ほとんど屋内にいたせいで日光を浴びていない白い肌。年の割には小柄な体格。利口そうな顔立ちに、体格とは相反している大人びた雰囲気。どれを見ても、やっぱり兄貴だ。
 そうこの一瞬は思ったが、兄貴はまだ笑っていた。

「義明がおっさん……ふふっ、変なの」

 その言葉に俺はやっぱり俺の記憶の中の兄貴とは少々違うと心の中で訂正した。そして改めて、心の中の自分に問いかけてみる。

 いや、思い返してみろ。兄貴ってこんな感じだったか? 兄貴と言えば、もっと大人な感じだったような……こんなに子供っぽかったか?

 そう問いかけながら、もう一度、兄貴を見る。やはり目の前にいるのは十一歳の少年だ。
 どうやら長い年月の間に記憶が美化されてしまったようだ。と俺は兄貴を見返して思った。

 そんな折、テーブルの上に置いていた俺の携帯がブブっと鳴った。携帯を手に取ってみると彼女の夏海からのメッセージが届いていた。

『ちょっと買いたい本があるから、先に駅の本屋に行ってるね(*^-^*)』

 顔文字付のメッセージに俺は『わかった。じゃあ、本屋で』とだけ返した。

 今日は夏海と前々から約束していた誕生日デートだ。とは言って、特に何かをする訳でもなく、映画を見た後、食事をして、誕生日プレゼントを一緒に買うってだけなのだが……やっぱり顔がにやける。
 しかし、携帯を見ながらにやついている俺の顔を兄貴がじっと見ていた。嫌な予感しかしない。

「義明、何見てるの?」

 無邪気な天使のような小悪魔、もとい兄貴は俺に聞いてきた。

「別に、ただのメッセージだよ」

 俺はそう言って、そそくさと携帯をスウェットのポケットに隠したが、母さんがすぐさま口を滑らした。

「夏海ちゃんからでしょ。照れちゃって」

 母さんはほほほっと笑ったが俺はすぐにじろっと睨み、これ以上話すな、と目で訴えた。だが時すで遅し。

「え、なになに? 夏海ちゃんってー?」

 兄貴はキラキラした目で俺を見て聞いてきた。その様子を見て、俺は思わずまた母さんに視線を向けたが、母さんは素知らぬ顔でそっぽを向き、兄貴は俺の服を引っ張って返答をねだった。

「ねーねー、義明。夏海ちゃんて誰―? ……あ、もしかして義明のカノジョぉ?!」

 兄貴は俺が答える前に自分で正解に辿り着いた。そして返答しない俺の答えを肯定と見なし。

「ね、そうなの? そうなの? そうなんでしょぉー?!」

 兄貴は可愛らしく小首を傾けて俺に尋ねた。ここまで来たら、答えないわけにはいかないだろう。それによくよく考えれば、隠す必要もない事だ。

「まあ、そうだよ」

 俺が答えると、兄貴は心底驚いた顔をして俺を見た。

「義明に彼女! うわーっ、すごい、すごい! どんな人なの?!」

 兄貴は興味深々と言った顔で俺に聞いてきた。

「別に普通だよ」

 そう俺は答えたが、心の中では、すごいって何に対してだ? 俺に彼女がいるって事に対してか? と少しぶすくれた。

「普通じゃわかんないよ。美人なの? それともかわいい系?」

 兄貴はにやにやしながら俺に聞いてきたが、俺はその問いに答えずに席を立った。

「悪いけど、それはまた後で。俺、これから出かけなきゃいけないから」

 俺はそれだけ言い残して、この場をとりあえず去ろうとした。けれど、そんな俺の服をがしっと兄貴が掴んで引き留めた。

「義明、もしかしてこれからその夏海ちゃんって子と会うの?」
「……そうだけど」

 俺が答えると兄貴はにこにこ笑顔で俺を見た。ああ、また嫌な予感がする。

「ね、僕も連れてって!」

 予想通りのセリフに俺は即答で「やだ」と答えた。そんな俺に兄貴はふくれっ面を見せた。まあ、よくもこんなに表情がころころと変わるものだ。

「どーして? 僕も行きたいー! ねー、連れてってよー! 僕も行くーっ!」

 兄貴は駄々をこねるように俺の服の袖を引っ張りながら言った。子供ながらにすごい力で引っ張られて、俺は「やだよ」と答えながらもその手を解けなかった。
 でも、そのやりとりを見ていた母さんがまた余計な一言を言った。

「いいじゃない、義明。義行が帰ってきたのよ? 少しぐらい我儘に付き合ってあげないさいな」

 母さんが兄貴の味方をするように言い、俺はまた余計な事を! と思いつつ、父さんを見れば「そうだよ、義明」と兄貴と母さんを援護するように言った。
 どうやらここに俺の味方はいないらしい。

「ね、義明、お願いぃ。僕も連れてって。ね? 僕、いい子にしてるから! ねっ?」

 潤んだ瞳を向けられて言われれば、もう俺に断れる余地はなかった。

「……わかったよ」

 俺はがっくりと肩を落として言ったが、兄貴は「やったー! おでかけだぁ!」とぴょんぴょんと飛び跳ねて喜んだ。その様子に両親もにっこり笑顔だ。

 その中でただ一人、俺だけは大きなため息をついたのだった。

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