42 / 75
カインと看護師
しおりを挟む
俺は、今までの心労も一気に出たようで、熱を出してしまった。
ラリーが医者を呼び、診断の結果、過労とストレス性のものに
よる発熱であろうとのことだった。ゆっくりと休んだらよくなるということで、
俺は休むことになった。熱が42℃出ており、正直頭がフラフラとして
意識朦朧としているようだ。水が飲みたいと思うと、誰かが水差しで水をくれた。
「カイン様、大丈夫ですか」
「アズサなのか。帰って来たのか。よかった」
と俺は起き上がり、長い髪の女性を抱きしめた。
「申し訳ございません。カイン様、私本日からお世話させていただくことになりました看護師のミシェルと申します」
「す、すまない」
俺は、布団へと戻った。意識朦朧しているからといってアズサと
間違ってしまうとは。
俺はなんてことをしてしまったんだ。
「本日は、私がついているので、ご安心してお眠り下さい。お水や着替え等も私がすべてさせていただきますので」
「ありがたいが、一人で大丈夫だ。それに婚約者がいるゆえ、女性と二人きりでは示しがつかない」
すると、ミシェルはいきなり今までの優しい聖女様のような態度から
ガラの悪い口調へと激変した。
「おまえな~病人がごちゃごちゃぬかすんじゃねーよ!黙って寝とけ!てめぇなんかに襲われるわけがないだろうに。調子乗んのもいいかげんにせぇよ」
俺は、いきなりの変貌に驚き、黙ってしまった。
「ゴホンッ、失礼しました」
と先ほどの優しいミシェルに戻っていた。どういうことだろうか。
とりあえず今日は黙って任せることにしよう。そう思い、俺は眠ることにした。
朝起きると、頭が少ししっかりしていたが、熱を測ってみるとまだ38度だった。
汗をたくさんかいたようでパジャマを着替えようと起き上がろうとしたとき、
ノックがされた。
「カイン様、お着替えの準備をいたしました。入ってもよろしいでしょうか」
「おう」
「失礼します。服を着替えさせますのでそのままベッドの上で座っていてください」
「いや、自分で着替えられるから大丈夫だ。貸してくれ」
俺は、ミシェルからパジャマを受け取ろうと手を差し伸べた。
しかし、その手は払いのけられる。
「昨日、私がお世話するって言いましたよね?」
ミシェルの目がやばくなっている。もしかして、看護師としてのプライドが
許さないのだろうか。俺は、あまりの恐怖にお任せすることにした。
ミシェルは優しく
「それで、よろしいですのよ」
と言いながら、俺の服を脱がしていく。裸になった俺は羞恥心に耐えられずに、
下を向きながら顔が赤く染めっていた。ミシェルも先ほどまでの勢いは
どこへいったのか、俺の裸を見てにやにやと笑っている。
最近、筋トレを怠っていたから、ブヨブヨになっているのだろうか。
不安に思う俺。ミシャルは何もなかったように、普通の表情に戻っており、
着替えを完了した。ズボンはさすがに嫌だったので、抵抗してなんとか
自分で履き替えることに成功した。しかし、ミシェルは、チェッと
舌打ちをしていたのだった。
ラリーが医者を呼び、診断の結果、過労とストレス性のものに
よる発熱であろうとのことだった。ゆっくりと休んだらよくなるということで、
俺は休むことになった。熱が42℃出ており、正直頭がフラフラとして
意識朦朧としているようだ。水が飲みたいと思うと、誰かが水差しで水をくれた。
「カイン様、大丈夫ですか」
「アズサなのか。帰って来たのか。よかった」
と俺は起き上がり、長い髪の女性を抱きしめた。
「申し訳ございません。カイン様、私本日からお世話させていただくことになりました看護師のミシェルと申します」
「す、すまない」
俺は、布団へと戻った。意識朦朧しているからといってアズサと
間違ってしまうとは。
俺はなんてことをしてしまったんだ。
「本日は、私がついているので、ご安心してお眠り下さい。お水や着替え等も私がすべてさせていただきますので」
「ありがたいが、一人で大丈夫だ。それに婚約者がいるゆえ、女性と二人きりでは示しがつかない」
すると、ミシェルはいきなり今までの優しい聖女様のような態度から
ガラの悪い口調へと激変した。
「おまえな~病人がごちゃごちゃぬかすんじゃねーよ!黙って寝とけ!てめぇなんかに襲われるわけがないだろうに。調子乗んのもいいかげんにせぇよ」
俺は、いきなりの変貌に驚き、黙ってしまった。
「ゴホンッ、失礼しました」
と先ほどの優しいミシェルに戻っていた。どういうことだろうか。
とりあえず今日は黙って任せることにしよう。そう思い、俺は眠ることにした。
朝起きると、頭が少ししっかりしていたが、熱を測ってみるとまだ38度だった。
汗をたくさんかいたようでパジャマを着替えようと起き上がろうとしたとき、
ノックがされた。
「カイン様、お着替えの準備をいたしました。入ってもよろしいでしょうか」
「おう」
「失礼します。服を着替えさせますのでそのままベッドの上で座っていてください」
「いや、自分で着替えられるから大丈夫だ。貸してくれ」
俺は、ミシェルからパジャマを受け取ろうと手を差し伸べた。
しかし、その手は払いのけられる。
「昨日、私がお世話するって言いましたよね?」
ミシェルの目がやばくなっている。もしかして、看護師としてのプライドが
許さないのだろうか。俺は、あまりの恐怖にお任せすることにした。
ミシェルは優しく
「それで、よろしいですのよ」
と言いながら、俺の服を脱がしていく。裸になった俺は羞恥心に耐えられずに、
下を向きながら顔が赤く染めっていた。ミシェルも先ほどまでの勢いは
どこへいったのか、俺の裸を見てにやにやと笑っている。
最近、筋トレを怠っていたから、ブヨブヨになっているのだろうか。
不安に思う俺。ミシャルは何もなかったように、普通の表情に戻っており、
着替えを完了した。ズボンはさすがに嫌だったので、抵抗してなんとか
自分で履き替えることに成功した。しかし、ミシェルは、チェッと
舌打ちをしていたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
無慈悲な悪魔の騎士団長に迫られて困ってます!〜下っ端騎士団員(男爵令嬢)クビの危機!〜
楠ノ木雫
恋愛
朝目が覚めたら、自分の隣に知らない男が寝ていた。
テレシアは、男爵令嬢でありつつも騎士団員の道を選び日々精進していた。ある日王城で開かれたガーデンパーティーの警備中に婚約者と鉢合わせし、一方的に婚約破棄を出されてしまった。テレシアは別に何とも思っていなくあっさりと成立させてしまったが、それを目撃していた先輩方が見かねて城下町に連れていきお酒を奢ったが、そのせいでテレシアはべろんべろんに。そして次の日、ベッドに一糸まとわぬ姿の自分と知らない男性が横たわっていた。朝の鍛錬の時間が迫っていたため眠っていた男性を放置して鍛錬場に向かったのだが、ちらりと見えた男性の服の一枚。それ、もしかして超エリート騎士団である近衛騎士団の制服……!?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
※改稿しました。
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
【完結】異世界転移した私、なぜか全員に溺愛されています!?
きゅちゃん
恋愛
残業続きのOL・佐藤美月(22歳)が突然異世界アルカディア王国に転移。彼女が持つ稀少な「癒しの魔力」により「聖女」として迎えられる。優しく知的な宮廷魔術師アルト、粗野だが誠実な護衛騎士カイル、クールな王子レオン、最初は敵視する女騎士エリアらが、美月の純粋さと癒しの力に次々と心を奪われていく。王国の危機を救いながら、美月は想像を絶する溺愛を受けることに。果たして美月は元の世界に帰るのか、それとも新たな愛を見つけるのか――。
公爵様のバッドエンドを回避したいだけだったのに、なぜか溺愛されています
六花心碧
恋愛
お気に入り小説の世界で名前すら出てこないモブキャラに転生してしまった!
『推しのバッドエンドを阻止したい』
そう思っただけなのに、悪女からは脅されるし、小説の展開はどんどん変わっていっちゃうし……。
推しキャラである公爵様の反逆を防いで、見事バッドエンドを回避できるのか……?!
ゆるくて、甘くて、ふわっとした溺愛ストーリーです➴⡱
◇2025.3 日間・週間1位いただきました!HOTランキングは最高3位いただきました!
皆様のおかげです、本当にありがとうございました(ˊᗜˋ*)
(外部URLで登録していたものを改めて登録しました! ◇他サイト様でも公開中です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる