五回目の転生〜残酷な神を俺は信じない〜

hugu

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本編

第6話 喪失

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「キャーーー!」

 戻ると、孤児院の大扉は破壊されていた。
 急いで叫ぶ声がする孤児院の中に入った。
 入ると床には今まで世話になったおばあさんや共に遊んだ子供達が倒れ、床は真っ赤に染まっていた。なぜこんなにも残酷に人が殺せるのか。
 正面には、カッフィス神の銅像の前で四人の子供達とそれを守る一人のカッフィスの修道士。
 そのまわりを牢屋のように囲うアッシュール教の司教と修道士がいた。
 俺は仲間を攻撃しようとする修道士の背後に喪失感による悲しみと怒りを乗せた剣撃をぶつけた。
 その攻撃を受けた修道士は一撃で倒れた。

「おい!小僧!何をするのだ!真の神に仕えているわれらを殺すとは大罪に値するぞ!」

 隣の修道士が大声でそう叫ぶと俺の方に光る杖を向ける。その杖は光ると同時に槍に変形した。

「神の力を思い知るがい…あれ?」

 修道士が俺に槍を刺そうとしたが、俺の刃はそれよりも早く修道士の首を斬っていた。

「修道士様!そいつらを連れて逃げてください!」

 怯えながらカッフィスの修道士と子供達は俺の後ろを通り逃げた。
 そして、俺は表情を鬼の顔に変え、

「おい、お前ら、今から死ぬ準備はできたか?」

 と言うと、あとの二人の修道士は腰を抜かした。1人だけ動じない奴がいた。

「貴方、なかなかの腕ですね。私たちと共に神を信仰する気はありませんか?」

 平然と司教が俺に聞いてくる。

「ない」

 俺は即答した。

「あぁ~惜しい!惜しすぎる!貴方のような人材が死ぬとは!」

 天を仰ぎ片手で顔抑え泣きながら司教は言うと、片方の手を俺に向け光らせた。

「くはぁ!」

 司教の手から出た物凄い風圧により俺は壁に叩きつけられた。

HP12/28

 俺のHPは半分以下になった。

「なんだよ。これ…」
「これこそ神の力です!」

 こいつは近接戦を避けたいから今俺を吹き飛ばしたんだ。間合いに入れば、確実に倒せる。
 そう考え、司教に手で掬った床の血を顔に浴びせ、目眩しをしている間、
   司教の背後に回り、ヤツの首に目がけて剣を振った。

とった!

カキーーーン!

 俺が予想していた音とは違った音が鳴り、すかさず司教を見ると、教皇は透明な薄い球体に包まれ、俺の剣の刃は司教に届かず壊れていた。

「なんで斬れてないんだ」

 剣が壊れたと同時に、限界まで使いすぎた体が崩れ落ちる。

「さらば、勇敢なる剣士よ」

 司教は手から出た鋭く小さな氷柱を俺のほうへ向け勢いよく発した。

「グハッ!」

 俺の体に氷柱が刺さり倒れる。俺は死ぬのか。また教皇に殺されるのか…
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