35 / 66
第三十四話
しおりを挟む
王宮での生活は、魔法の講義や、カルが魔法の制御訓練を行う空間を作ったり、その合間にお忍びでマユリさんのところへ箱の製作依頼に行ったりと忙しい日々が続いていた。
そんな中、ピラカンサからお茶会のお誘いがあったと、王宮から報告があった。
しかし王宮サイドから、公の外出は危険が伴うため如何なものか? と言われ、ピラカンサを王宮へ招待することになった。
必要最低限の人数で、とのことでピラカンサのみ招待が許された。アザレアの誕生会の時にお茶会の約束をしてから二ヶ月近く経っていた。
王宮の庭の一角、許可があれば外部の者も入れる場所にあるガゼボの利用が許されたので、そこで二人のお茶会をすることになった。
会って開口一番ピラカンサは言った。
「久しぶりですわね、貴女忙し過ぎなのではなくて? 私待ちくたびれて貴女のことすっかり忘れてしまいそうでしてよ」
ピラカンサにそう言われ、もしかして誕生会の後すぐに招待状を送ってくれていたのかもしれない、と思った。
「お誘いいただいたようなのに、王宮の判断で返事が遅くなってしまい申し訳ありませんでした」
と返す。ピラカンサは安堵した様子で答える。
「あら、貴女の意思でないなら仕方ないわね」
ピラカンサは安堵した顔になった。アザレアにお茶会のお誘いをしてから返事を待つ間、断られる? と気にしていたのかもしれない。
「ところでレア、貴女ちょっと私に対する態度がおかしくてよ? 宮廷魔導師になるのでしょう? 立場上もう少ししっかりしてくださらない?」
と不満顔で言った。要約すると立場が低い訳ではないのだからもう少しフランクに話せと言うことなのだろう。
「わかりましたわ。ありがとう、ピラ」
と笑顔で答えた。
「わ、わかればよろしくてよ」
ピラカンサは一瞬口元を緩ませた。が、すぐに気を取り直すと
「もっと自信を持って、余裕のある態度を取らないと、そんなことでは相手に隙を見せてしまいますわ」
そう言うと、口元を扇子で隠しながらアザレアに近付き耳打ちした。
「それと貴女、殿下から特別扱いされていることをもっと自覚なさい。今日だってこの場所にセッティングしたのは、殿下の目が届くからなのでしょう?」
アザレアはまさかそんな理由で場所を決めるはずがない。と思い答える。
「ピラ、まさか殿下もそのような理由で場所を決めたりはしませんわ」
ピラカンサは体を元の位置に戻し、呆れた顔をした。
「貴女、本当にそう思ってますの? だからいつもそんなに自信がなさそうなのね。殿下の執着を当の本人が全く気づいていないなんて、おかしな話ですこと。仕方ないですわね、私が教えて差し上げます」
ピラカンサはお茶を一口飲んで、こちらをまっすぐ見て話し始めた。
「殿下の14歳の誕生会の時のことですわ、貴女も参加してたわね、覚えてますかしら?」
もちろん覚えている。一番最初に礼儀的にカルと踊ったあとは、場馴れしていなかったのもあり他のご令嬢たちに圧倒され、どうして良いかわからず壁の花になっていた。
その後ダンスに誘ってくれたのは、アザレアに同情した、コリンただ一人だったことを記憶している。
あの誕生会では、殿下とのダンスを一番先に踊らせてもらえたこと以外で、特に特別扱いされたことは無かったと思う。
「ええ、でもあの日私と殿下との接点はほとんどありませんわよ?」
ピラカンサは首を横に振った。
「そう言うことではありませんの。あの当時私もまだ淡い期待を持って、殿下に気に入ってもらえるように努力したりしていましたわ」
そう言って、苦笑いし一息ついて続ける。
「殿下の誕生会で殿下と踊る機会ができて、ダンスも散々練習しましたし。当日は緊張してダンス中、私は殿下の顔もみれないほどでしたわ」
アザレアは、ピラは自信に満ちた女性だと思っていたので少し驚いたが、顔に出さぬよう頷いて話の先を促した。
「憧れていた殿下とのダンスを終えて、最後に殿下のお顔をしっかり脳裏に刻もうと思って見上げましたの。そしたら、あなた、殿下はどこかを見てう~っとりしているじゃない? 私がまだ目の前にいますのに。どういうことかと、思わず振り向いて殿下の視線の先を見たら、そこにはレアがいたのですわ。殿下は私のことなんて最初から眼中になかったのよ!」
ピラは下唇を噛んで、カルの執務室の方向を睨んだ。そしてこちらに向き直る。
「それに、たかが婚約者候補があんなに殿下に頻回に謁見することを、許されると思いまして?」
アザレアは頻回に謁見が許されていた理由を言った。
「それは、婚約者候補ですからお互いを知るために、頻回な謁見が必要だったのでは?」
すると、ピラカンサはため息をついて呆れ顔になって言った。
「貴女、中等科に来なかったせいで、そこら辺本当に疎くてらっしゃるのね、いいこと? あんなに頻回な謁見が許されていたのは貴女だけでしてよ?」
アザレアはティーカップから視線を上げピラカンサに向ける。そんなアザレアの顔を見てピラカンサは頷き言った。
「王宮から他の婚約者候補への説明は、ケルヘール公爵令嬢は虚弱体質なため、中等科に通うことは叶わず。殿下との接点がないためとか何とか言ってましたわね」
でも、アザレアには異論があった。何故なら謁見の時間を作っておきながら、ほとんどカルには会えていなかったからだ。なのでやはり特別扱いではないと思えた。
「ピラ? 私謁見には通っていましたけど、ほとんど殿下とは会っていませんのよ? 形式上謁見を許されていただけですの。だから貴女が思っているような特別とか、そう言ったことではありませんの」
それを受けて、ピラカンサは微笑む。
「殿下は凄く忙しくしてらしたけど、それでもどうしても貴女に会いたかったから謁見の約束を無理やりでも入れていた、と言うことでしょう?」
「でも」
と否定しようとするアザレアに、首を振り制止すると更に続ける。
「いいこと? そもそも会う気がないなら謁見の予定なんていちいち入れませんわよ。貴方が妃教育で忙しかったように、殿下は政治的にも、世継ぎ問題でも、王太子殿下としての実績を残さないといけない忙しい時期でしたもの。会いたいけど本当に会えなかったということなのですわ」
と言ってピラはティーカップをソーサーに置いた。
「殿下は昔から貴女を狙っていたんですわ! そして、ついに完全包囲して手中に収めた。そういうことですわよね。理解しまして?」
と言ってニンマリ笑った。
そんな中、ピラカンサからお茶会のお誘いがあったと、王宮から報告があった。
しかし王宮サイドから、公の外出は危険が伴うため如何なものか? と言われ、ピラカンサを王宮へ招待することになった。
必要最低限の人数で、とのことでピラカンサのみ招待が許された。アザレアの誕生会の時にお茶会の約束をしてから二ヶ月近く経っていた。
王宮の庭の一角、許可があれば外部の者も入れる場所にあるガゼボの利用が許されたので、そこで二人のお茶会をすることになった。
会って開口一番ピラカンサは言った。
「久しぶりですわね、貴女忙し過ぎなのではなくて? 私待ちくたびれて貴女のことすっかり忘れてしまいそうでしてよ」
ピラカンサにそう言われ、もしかして誕生会の後すぐに招待状を送ってくれていたのかもしれない、と思った。
「お誘いいただいたようなのに、王宮の判断で返事が遅くなってしまい申し訳ありませんでした」
と返す。ピラカンサは安堵した様子で答える。
「あら、貴女の意思でないなら仕方ないわね」
ピラカンサは安堵した顔になった。アザレアにお茶会のお誘いをしてから返事を待つ間、断られる? と気にしていたのかもしれない。
「ところでレア、貴女ちょっと私に対する態度がおかしくてよ? 宮廷魔導師になるのでしょう? 立場上もう少ししっかりしてくださらない?」
と不満顔で言った。要約すると立場が低い訳ではないのだからもう少しフランクに話せと言うことなのだろう。
「わかりましたわ。ありがとう、ピラ」
と笑顔で答えた。
「わ、わかればよろしくてよ」
ピラカンサは一瞬口元を緩ませた。が、すぐに気を取り直すと
「もっと自信を持って、余裕のある態度を取らないと、そんなことでは相手に隙を見せてしまいますわ」
そう言うと、口元を扇子で隠しながらアザレアに近付き耳打ちした。
「それと貴女、殿下から特別扱いされていることをもっと自覚なさい。今日だってこの場所にセッティングしたのは、殿下の目が届くからなのでしょう?」
アザレアはまさかそんな理由で場所を決めるはずがない。と思い答える。
「ピラ、まさか殿下もそのような理由で場所を決めたりはしませんわ」
ピラカンサは体を元の位置に戻し、呆れた顔をした。
「貴女、本当にそう思ってますの? だからいつもそんなに自信がなさそうなのね。殿下の執着を当の本人が全く気づいていないなんて、おかしな話ですこと。仕方ないですわね、私が教えて差し上げます」
ピラカンサはお茶を一口飲んで、こちらをまっすぐ見て話し始めた。
「殿下の14歳の誕生会の時のことですわ、貴女も参加してたわね、覚えてますかしら?」
もちろん覚えている。一番最初に礼儀的にカルと踊ったあとは、場馴れしていなかったのもあり他のご令嬢たちに圧倒され、どうして良いかわからず壁の花になっていた。
その後ダンスに誘ってくれたのは、アザレアに同情した、コリンただ一人だったことを記憶している。
あの誕生会では、殿下とのダンスを一番先に踊らせてもらえたこと以外で、特に特別扱いされたことは無かったと思う。
「ええ、でもあの日私と殿下との接点はほとんどありませんわよ?」
ピラカンサは首を横に振った。
「そう言うことではありませんの。あの当時私もまだ淡い期待を持って、殿下に気に入ってもらえるように努力したりしていましたわ」
そう言って、苦笑いし一息ついて続ける。
「殿下の誕生会で殿下と踊る機会ができて、ダンスも散々練習しましたし。当日は緊張してダンス中、私は殿下の顔もみれないほどでしたわ」
アザレアは、ピラは自信に満ちた女性だと思っていたので少し驚いたが、顔に出さぬよう頷いて話の先を促した。
「憧れていた殿下とのダンスを終えて、最後に殿下のお顔をしっかり脳裏に刻もうと思って見上げましたの。そしたら、あなた、殿下はどこかを見てう~っとりしているじゃない? 私がまだ目の前にいますのに。どういうことかと、思わず振り向いて殿下の視線の先を見たら、そこにはレアがいたのですわ。殿下は私のことなんて最初から眼中になかったのよ!」
ピラは下唇を噛んで、カルの執務室の方向を睨んだ。そしてこちらに向き直る。
「それに、たかが婚約者候補があんなに殿下に頻回に謁見することを、許されると思いまして?」
アザレアは頻回に謁見が許されていた理由を言った。
「それは、婚約者候補ですからお互いを知るために、頻回な謁見が必要だったのでは?」
すると、ピラカンサはため息をついて呆れ顔になって言った。
「貴女、中等科に来なかったせいで、そこら辺本当に疎くてらっしゃるのね、いいこと? あんなに頻回な謁見が許されていたのは貴女だけでしてよ?」
アザレアはティーカップから視線を上げピラカンサに向ける。そんなアザレアの顔を見てピラカンサは頷き言った。
「王宮から他の婚約者候補への説明は、ケルヘール公爵令嬢は虚弱体質なため、中等科に通うことは叶わず。殿下との接点がないためとか何とか言ってましたわね」
でも、アザレアには異論があった。何故なら謁見の時間を作っておきながら、ほとんどカルには会えていなかったからだ。なのでやはり特別扱いではないと思えた。
「ピラ? 私謁見には通っていましたけど、ほとんど殿下とは会っていませんのよ? 形式上謁見を許されていただけですの。だから貴女が思っているような特別とか、そう言ったことではありませんの」
それを受けて、ピラカンサは微笑む。
「殿下は凄く忙しくしてらしたけど、それでもどうしても貴女に会いたかったから謁見の約束を無理やりでも入れていた、と言うことでしょう?」
「でも」
と否定しようとするアザレアに、首を振り制止すると更に続ける。
「いいこと? そもそも会う気がないなら謁見の予定なんていちいち入れませんわよ。貴方が妃教育で忙しかったように、殿下は政治的にも、世継ぎ問題でも、王太子殿下としての実績を残さないといけない忙しい時期でしたもの。会いたいけど本当に会えなかったということなのですわ」
と言ってピラはティーカップをソーサーに置いた。
「殿下は昔から貴女を狙っていたんですわ! そして、ついに完全包囲して手中に収めた。そういうことですわよね。理解しまして?」
と言ってニンマリ笑った。
79
あなたにおすすめの小説
聖女の任期終了後、婚活を始めてみたら六歳の可愛い男児が立候補してきた!
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
23歳のメルリラは、聖女の任期を終えたばかり。結婚適齢期を少し過ぎた彼女は、幸せな結婚を夢見て婚活に励むが、なかなか相手が見つからない。原因は「元聖女」という肩書にあった。聖女を務めた女性は慣例として専属聖騎士と結婚することが多く、メルリラもまた、かつての専属聖騎士フェイビアンと結ばれるものと世間から思われているのだ。しかし、メルリラとフェイビアンは口げんかが絶えない関係で、恋愛感情など皆無。彼を結婚相手として考えたことなどなかった。それでも世間の誤解は解けず、婚活は難航する。そんなある日、聖女を辞めて半年が経った頃、メルリラの婚活を知った公爵子息ハリソン(6歳)がやって来て――。
子供が可愛いすぎて伯爵様の溺愛に気づきません!
屋月 トム伽
恋愛
私と婚約をすれば、真実の愛に出会える。
そのせいで、私はラッキージンクスの令嬢だと呼ばれていた。そんな噂のせいで、何度も婚約破棄をされた。
そして、9回目の婚約中に、私は夜会で襲われてふしだらな令嬢という二つ名までついてしまった。
ふしだらな令嬢に、もう婚約の申し込みなど来ないだろうと思っていれば、お父様が氷の伯爵様と有名なリクハルド・マクシミリアン伯爵様に婚約を申し込み、邸を売って海外に行ってしまう。
突然の婚約の申し込みに断られるかと思えば、リクハルド様は婚約を受け入れてくれた。婚約初日から、マクシミリアン伯爵邸で住み始めることになるが、彼は未婚のままで子供がいた。
リクハルド様に似ても似つかない子供。
そうして、マクリミリアン伯爵家での生活が幕を開けた。
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
【完結】偽物聖女は冷血騎士団長様と白い結婚をしたはずでした。
雨宮羽那
恋愛
聖女補佐官であるレティノアは、補佐官であるにも関わらず、祈りをささげる日々を送っていた。
というのも、本来聖女であるはずの妹が、役目を放棄して遊び歩いていたからだ。
そんなある日、妹が「真実の愛に気づいたの」と言って恋人と駆け落ちしてしまう。
残されたのは、聖女の役目と――王命によって決められた聖騎士団長様との婚姻!?
レティノアは、妹の代わりとして聖女の立場と聖騎士団長との結婚を押し付けられることに。
相手のクラウスは、「血も涙もない冷血な悪魔」と噂される聖騎士団長。クラウスから「俺はあなたに触れるつもりはない」と言い放たれたレティノアは、「これは白い結婚なのだ」と理解する。
しかし、クラウスの態度は噂とは異なり、レティノアを愛しているようにしか思えなくて……?
これは、今まで妹の代わりの「偽物」として扱われてきた令嬢が「本物」として幸せをつかむ物語。
◇◇◇◇
お気に入り登録、♡、感想などいただければ、作者が大変喜びます!
モチベになるので良ければ応援していただければ嬉しいです♪
※いつも通りざまぁ要素は中盤以降。
※完結まで執筆済み
※表紙はAIイラストです
※アルファポリス先行投稿(他投稿サイトにも掲載予定です)
私、魅了魔法なんて使ってません! なのに冷徹魔道士様の視線が熱すぎるんですけど
紗幸
恋愛
社畜女子だったユイは、気づけば異世界に召喚されていた。
慣れない魔法の世界と貴族社会の中で右往左往しながらも、なんとか穏やかに暮らし始めたある日。
なぜか王立魔道士団の団長カイルが、やたらと家に顔を出すようになる。
氷のように冷静で、美しく、周囲の誰もが一目置く男。
そんな彼が、ある日突然ユイの前で言い放った。
「……俺にかけた魅了魔法を解け」
私、そんな魔法かけてないんですけど!?
穏やかなはずの日々に彼の存在が、ユイの心を少しずつ波立たせていく。
まったりとした日常の中に、時折起こる小さな事件。
人との絆、魔法の力、そして胸の奥に芽生え始めた“想い”
異世界で、ユイは少しずつ——この世界で生きる力と、誰かを想う心を知っていく。
※タイトルのシーンは7話辺りからになります。
ゆったりと話が進みますが、よろしければお付き合いください。
※カクヨム様にも投稿しています。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる