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竹魔法最強!・・・穏便に解決しませんか?
しおりを挟むミナトが町中をウロウロしていると町はずれから大きな音が聞こえてきた
ドゴォォォォォン!!
遠くの建物がガラガラと音をたてて崩れていくのが見えた
「んっ?なんだなんだ!?……事件の匂いがする…キラッ☆」
ミナトは足早に事件現場に向かう
☆★☆★
グオオオオオオオオ!!
現場に着くと恐ろしい雄叫びが聴こえる
周囲には怪我を負った住民や町を警備していると思われる兵士らしき人が倒れている
ミナトは音を立てないようにそろりそろりと歩き、雄叫びの聴こえた場所に辿り着く
建物の影から覗くとそこには兵士に囲まれている人の形をした化け物がいた
「おいお前ら!これ以上被害を出させるなよ!一斉にかかれー!!」
オオー!!
隊長らしき人物の掛け声で取り囲む兵士達が一斉に襲いかかる…しかし
「ジャマダ!キエロ!!」
化け物が手に持つ大剣で薙ぎ払うと襲いかかった兵士達が次々に吹き飛ばされ壁や建物にぶつかる
運が良いのか悪いのか、ミナトが覗いている場所にも兵士が飛んできていた
ドゴォン!
「あぶなっ!・・・ふぅ、ギリギリで避けれたぜ…」
ミナトは横に飛び出して難を逃れる
しかし、飛び出したせいで化け物に見つかってしまった
「ガガッ!ギッギザマアアァァァァァ!!」
ミナトを見つけると化け物は何故か怒った様子で迫ってくる
ミナトの目の前まで一気に距離を詰め、大剣を思いっきり振り下ろした
フォン
ドゴッ!
ミナトは足がひっかかり後ろに倒れたがそのお陰で振り下ろされた大剣を上手く避ける
すぐに体勢を整えゴキブリ走りで化け物の後ろに回る
「ちょ!ちょいタンマ!俺がお前に何かしたかよ!!」
ミナトはいきなり攻撃された事、何故か自分が目の敵にされているのか全くわからずにいた
「ウゴゴッ!オレヲシラナイ!ギザマノセイデ工エエェェ!!グオオオオオオオー!!」
化け物は建物や壁に大剣をぶつけて当たり散らす
ミナトは冷静に化け物の顔を見る
「あっ…窃盗犯のお漏らし野郎じゃん!」
ポンっと手を叩きそう叫ぶと化け物はピクっと反応し肩を震わせ怒りを露わにしている
「ギザマアアアアアアアァァァアア!!ゴロス!!」
化け物は大剣を両手で握り上段で構えながら突進してくる
「あれをくらったらマジまじぃ…だが俺には超絶怒涛の最強神魔法がある…ふふふ、いくぜ!竹林地獄!」
ミナトが地面に手を当てダサいネーミングセンスの魔法を唱える
すると地面から次々に竹が天高く飛び出す
走り迫る化け物の行く手を阻む様に飛び出す竹
次々に現れる竹によってミナトの視界からは見えないが、竹は化け物の身体をドスッ!と貫いていく
更に化け物を閉じ込めるように竹が曲線を描き化け物の動きを封じている
ミナトが地面から手を離すと竹の動きが止まる
「ふぅ、ちょっとやり過ぎたか?やっぱ俺のバンブーマジックマジ最強だわ~他の魔法が霞んで見えるYO!」
ミナトが竹魔法に感動して帰ろうとしていると化け物のいる場所から異音が聴こえてくる
ミシ
ミシッ!
ミシミシッ!
バギバギッ!
ミナトが振り返るとそこには竹が刺さり血だらけになりながらも竹を割り進んでくる化け物の姿があった
「おいおい…マジかよ…俺の竹魔法をあれだけくらっても生きてんのかよ!」
ミナトは背中に差していた竹槍【三割ステンレス】を構える
「グボッ!チカラチカラチカラチカラチカラ!」
化け物が意味不明な言葉を話し始めると剣から触手の様な蔓が伸び、化け物の腕に突き刺さる
すると大剣を持つ化け物の右腕が大きく盛り上がり大剣と一体化していく
「チカラチカラチカラチカラチカラアアアアアアアァァァアアアア!!」
ブォン!
化け物が右腕を振り下ろすと地面が抉れ、先にある建物が二つに裂け崩れていく
「ちょっと用事を思い出したなぁ…んじゃ!」
ミナトはもう無理!死ぬ!と考えビシッと手を上げて走り逃げた
ドォォーン!
ガラガラガラ!
しかし逃げた先の建物の何かの衝撃のせいで崩れミナトの目の前を塞いでしまった
後ろを振り返るとニヤッと笑いこちらを見る化け物が立っていた
「・・・お金で解決しませんか?」
土下座をしてお金で解決させようとするミナトであった
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