特典付きの錬金術師は異世界で無双したい。

TEFt

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ジャック・ザ・リッパー

護衛三日目

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 昼間、情報屋からいろいろと話を聞いたけど、進展は特になかった。同じように見張りをしていたが怪しいものは見られなかった。また、朝がくる。
 朝、通りに人が増え始めた。俺たちがいるところからは遠いが、市場に活気が溢れ始める。マッスルさんは小腹が空いたと言って屋台に行ってしまった。完全に油断してると思う。まったく、ちゃんとしてくれないと困るんだよなぁ。

 ただ、通りをボーッと見つめる。暇だ、話し相手もいないから眠くなってきた。ボーッと見つめていると、自分と同じくらいの少女が歩いてきているのが見えた。寒いのか体が震えている。暇すぎるので声をかけることにした。

「君、大丈夫かい?朝は冷えるから、上着貸そうか?(ニコッ)」
「ヒッ!」

 すごい勢いで逃げられてしまった。傷ついた、非常に傷ついた。俺のガラスハートが砕け散った。ヒッ、て言われた。何がいけなかったんだろう。スマイルかな、俺のスマイル気持ち悪いのかな。ダメだ、考えたらへこんできた。

「おう、坊主。おめーのぶんも買ってきたぞ。」
「うん、ありがと。後で食べるわ。」
「どうした?気持ち悪がられてへこんだみたいな顔しやがって。」

 なんだこいつ、エスパーか?それとも、見てたのか?俺が引かれてるところ見てたのか? へこむなぁ。

「通報はしないでおいてやるよ。しかし、こうも何も起こらないと不気味だな。」
「なにかギルドから聞いてないんですか?」
「今のところ何もないな。」

 そうこうしていたら一人の青年がこちらに走ってきていた。

「すみません、マッスルさんですか?ギルドの使いの者です。」
「なんだ?」
「実はメニスさんたちが襲われたんすよ。」
「なんだと!メニスんとこって言ったら公爵のところか!」
「メニスさんたちは一応無事なんですけど、公爵は重体みたいです。」
「やべぇじゃねぇか、他に情報は入ってないのか?」
「それが、夜中に襲われたぐらいしか」

 公爵が襲われたということは、こちらにも来る可能性が、いや公爵を殺しに行くか?しかし、情報がまったくと言っていいほどない。できることは警備の強化くらいか。

「マッスルさん、警備の状態の見直しと強化をしましょう。」
「ああ、とりあえずボルドー子爵に相談だ。」

 子爵に事件について話し、対応策を練る。自分としては探知が使えるので迎撃に当たるほうがいい。人が少ないほうが存分に暴れられるというものだが、もし自分でもかなわない相手だったらどうすればいいのか。

「事件についてはわかった。警備の強化といわれても今の状態が限界だ。」
「人数が多すぎても動きずらいからな。ディオン、なんかないか?」
「僕の考えとしては、そうですね、相手が僕より弱いと仮定するなら、探知スキルを持つ僕が外、化け物並みの耐久力を持つマッスルさんが子爵の傍にいたほうがいいでしょう。僕たち二人はここの兵よりは強さでいえば勝っていますから。話を聞く限り、相手の強さはそんなに高くないと思います。」
「なるほどな、だけどよ、メニスたちがやられてんだぞ。弱いってことはなくないか?」
「メニスさんたちはやられはしましたけど大きな怪我はしてないことから相手は戦闘を避けたんじゃないかと思います。」
「それじゃ、残った兵はどう配置する?」
「そこまでの強さはないならば逃げ道を防ぐように配置すべきですね。」
「よし、それでいこう。」
「だが、本当に一人で十分か?」

 子爵が尋ねてくる。まぁ、当たり前か。マッスルさんが俺のことを褒めようとも相手にはただの子供にしか見えないもんな。

「ご心配なく、こう見えて魔法が使えるのであればマッスルさんにも勝てる程度の実力はありますから。」
「魔法なしでも、ぶっ殺されそうだけどな。」
「そうか、それだけ言うのなら信じるとしよう。頼むぞ。」

 襲撃に備えるべきだな。探知を展開して味方にマーキングしておく。これで侵入したやつがいたらすぐにわかる。念のため、ハイルにも確認してもらう。準備は万端だ、失敗はしない。
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