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少年期

少年期第9話

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  最近、僕の兄さんの様子がおかしい気がする。なんかラノベのタイトルみたいだが本当にマルクス兄さんの様子がおかしいのである。

マルクス兄さんのおかしいとこ

  ・独り言がとにかく増えた。
  ・魔法の質が上がった。
  ・目が死んでるー。  などが挙げられます。

  そんなことを言っていれば、

  「やぁ、ディオンおはよう。」
  「マルクス兄さん、おはようございます。」

顔が少し青白い。爽やかないつものイケメンスマイルが台無しになっている。なんというか何かに取り憑かれたような。

  「マルクス兄さん、なんだか顔色が悪いですよ。」
  「んん、そうかい。少し風邪気味なのかな。フフッ。」

  やっぱりおかしい。今の兄さんの状態はと

  まr ・#*sh.

  体力   表示できません
  魔力   表示できません
  
  筋力   表示できません
  俊敏   表示できません
  魔攻   表示できません
  魔防   表示できません

なんだこれは、文字化けしてるし、ステータス表示が出来なくなってる。絶対におかしい。しかし、今の俺にはなにもすることが出来ない。

  「あぁ、ディオン。鑑定はあまりしない方が良いぞ。」
  「えっ、マルクス兄さん、僕はまだただの子供だよ。」

  どこで、感づかれたんだ。というか、マルクス兄さんは鑑定について詳しくは知らないはず。

  『お久しぶりのハイルです。マスター、マルクスさんにあまり関わってはいけません。』

  なんで、いったい何が起こってるんだ。

  『奇妙な魔力反応がありました。マルクスさんに何かが取り憑いているようです。』

  じゃあ引き離せばいいだけじゃないか。

  『何かは既にマルクスさんの心を浸食しています。無理に引き離せばマルクスさんが壊れてしまいます。』

  それじゃ、目の前にいるやつは、マルクスであってマルクスじゃないってことか。なんでいきなりそんなことに。

  「ディオンそろそろ朝食だ行くぞ。」
  「君はいったい誰なんだ。マルクス兄さんはどこだ。」

  『マスターダメです!危険です!!』

  「なんだいディオン、僕は僕なんだよ。マルクスはちゃんとここにいる。」
  「お前は誰だと聞いてる!!なぜマルクスに取り憑いてる!」
  「怒るなよ。というかこいつが望んだことなんだよ。それにな、原因はお前にある。」
  「はっ?原因?お前が壊したんじゃないのか。」
  「俺はただこいつの欲を満たそうとしてるだけだ。」
  「欲ってなんだよ。」
  「妹を自分のものにしたい、お前を殺したい、これが最優先に求める欲だな。ハハハッ、愚かだよな。」

  胸の奥が熱く、無性に殴りたくなる。これが殺意だろうか。

  「おいっ、俺は貴様を消滅させる。」
  「仕方ないな。お前が10になるまで待ってやるよ。」

  『マスター、現段階でやつを消滅させる魔法はありません。』

  ないなら、創ればいい。創造錬金は魔力を対価にあらゆるものを創ることができるんだから。 

  

  マルクス兄さんはその日から家には帰ってこなくなった。家族には魔法修業の旅に出るということになっている。10歳まではだいたい6年しかない。考えるなら浄化魔法だろうか。創れるかはわからないが。俺がやらなければならない。




作者の時間
投票の結果少数ですが、必要が多かったので伝えたい事があるときだけ使います。

これからちょくちょく投稿できない日が多くなります。ごめんなさい。しかし止めるわけではないので安心してください。
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