手の届く存在

スカーレット

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大輝編23話~異常執着の女神~

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気づくと、知らない部屋にいた。
俺だけじゃない、桜子や明日香、そして椎名睦月。

「え、何だよこれ。どうなってるんだ?」
「ワープだよ。瞬間移動とも言えるかな。漫画とかで見たことあるでしょ?」
「お前……本当に何者なの?」
「んー……まぁ、説明するのは構わないけど、かなり長くなるよ?」

椎名睦月は、キッチンへ行って飲み物を人数分用意した。

「とりあえず、立ち話も何だし座らない?」

四人がけのテーブルに俺たちを案内した。

「ここ、春海ちゃん……じゃなかった、睦月ちゃん?の家なの?」

桜子が尋ねる。

「そうだね。とは言っても家族は全員死んじゃったんだけど」
「え?」
「ちょっと前に、高速道路であった事故、知らない?」
「あっ……酒酔い運転のトラックとかの?」
「そう、それ。私は……というかこの体は、かな。その事故の唯一の生き残りなんだ」

一同が言葉を失う。
あまりにも淡々と話すその仕草に。
悲しみを微塵も感じさせない目に。

「これから話すことは、あまりにもみんなの知ってる日常とかけ離れてるし、まず普通の神経じゃ信じられないと思う。それでも聞きたい?」

睦月は俺たちを見回す。
日常とかけ離れてるって、どういうことだろうか。
まさか本当に神だとか仙人だとか言い出すわけじゃないよな。

「大輝くん、迷ってるね」
「ああ……さすがにここから先の話がどんなものか想像もつかないからな」
「でも、聞くべきだわ。あなたはずっと、待っていたんでしょう?彼女を」

その通りだ。
だが、聞いてまともでいられる自信もあまりない。

「聞きたくないって言うなら、それでも構わない。けど、こうして姿を現してしまったし、能力も片鱗だけだけど見せてしまった以上、もう無関係ではいられないよ」 

さらっと怖いことを言う。

「大輝、あなたが今の私を見てどう思っているかは私にはわからない。けど、個人的な意思としては聞いてほしいかな」

真っ直ぐなその眼差し。
まさに俺の知る、春海のそれだ。

「……わかった、聞かせてくれ。今更、怖気づいても仕方ないからな」
「それに大輝くんはずっと、春海ちゃんに会いたがっていたしね……ああごめん、今は春海ちゃんではないけど」

明日香も頷いて俺を見る。

「そう、わかった。じゃあまず、私が何者かってところから行こうか」

そう言って睦月は、目を閉じる。
そして俺、桜子、明日香の目の前に手をそれぞれかざした。
すると、視界は正常なはずなのにいきなり明日香の家の中の映像が頭に浮かんできた。

「な、何だこれ!」
「え、これ、うち?」
「ええ……」
人知を超えた力。

「私の目を、擬似的に作って置いて来たの。向こうじゃ私の目を視認することはできないから、一方的に見れる監視カメラってとこかな」

望月さんや他の若い衆が、俺たちが消えたことに驚いて辺りを見回したり、棚を開けたりしている。

「こ、これもお前の能力なの?」
「まぁ、こんなのは序の口なんだけどね。少し、離れてもらっていい?」

何が起こるかわからないという恐怖から、椅子を少し引く。

「あと、何かに掴まってた方が安全かもしれない」

身近にあるのがテーブルだけだったので、俺たちは三人でテーブルを掴む。
睦月が精神統一でもするかの様に、再び目を閉じる。 

「加減が難しいんだけど……いくよ……」

大気が、揺れるのを感じた。
そして次の瞬間、床が揺れ、睦月を中心にして風が渦巻いた。

「うううわわわわ!!何だよ、何だこれ!!!」
「ちょ……ちゃんと掴まらないとこれ、飛ばされちゃう……」
「こ、呼吸が……」

すさまじい風圧が部屋を支配し、周りにあるものを巻き込んで吹き飛ばしていく。
時間にしたら一分ほどだろうか。
やがて風がやんで、静かになる。

「大輝」

睦月が俺を呼んだ。
座り込んでる睦月の体。
その横に、見たことのない女がいた。

少し体格が良い感じの、銀…青っぽい?髪の色をしている女。
普通と違うのは、その背中に生えた翼だった。

「え、何……お前睦月……?」

天使、だろうか。
いや、俺の知ってる天使の翼は純白とかじゃなかったか。
堕天したのか?
その背の翼は真っ黒、漆黒という表現が相応しいほどの黒だった。

「睦月だし、元春海とも言えるね。天使ではないけど」
「そ、その羽…本物?触ってみていい?」

桜子が興味津々と言った様子で睦月……でいいんだよな。に、尋ねた。

「いいよ。別に触っても毒にかかったりとかはしないはずだから」

おっかねぇな、おい。
だが薄いワンピースの様な衣に身を包んだその姿。
神々しいの一言に尽きた。

「私は、向こう……神界では戦女神。スルーズという名前もあるよ」

戦女神スルーズ。
北欧神話でその名前が出てきた気がする。
もっとも、活躍してる部分はそんなに多くなくて、マイナーな部類だったと思うけど……本物なのか?

いや、もう目の前で起きていることがいちいち現実離れしすぎてて、本物とか疑う余地もない。
余裕もない。
桜子が一番、この状況を楽しんでいるんじゃないだろうか。
明日香は現実主義が邪魔をして、今ひとつ信じられていないのか自分のほっぺたをつねったりしている。

「疲れるから、戻っていい?うっかりして魂の接続切っちゃってもめんどいし」

あっけらかんと睦月が言う。

「あ、ああ」
「え、もう?」

桜子はちょっと残念そうだ。

「また見たかったら見せてあげるから」

言いながら睦月……スルーズって呼んだ方がいいのか?は、睦月に戻った。

「えーと……つまりあれか?スルーズが乗り移ったのが、春海であって睦月である、ってことか?」
「そうなるかな。乗り移ったって言うとちょっと語弊あるけどね」
「どういうことだ?」
「そうだねぇ……厳密には、春海も睦月も、私が入った時点で死んでるんだよね」
「!?」
「魂がほぼ抜けてしまった状態の体にしか、私たち神は入り込めないの。パパかママから聞いたことない?春海は小さな頃に高熱で倒れたことがあるって」

そういえば……。
そして、それが治って少ししてから、人が変わった様になったとか。
それと同時期に俺と知り合ったから、秀美さんは俺と知り合ってから、って言ったのかもしれない。

「その時に、春海は死んだし睦月は事故の数日後……春海の二度目の死後、数日か。それぞれ死んでしまってるんだよ」
「それが本当だとしたら、神って一体何様なのかしら。文字通り神様なのかもしれないけど」
「……言いたいことはわかるよ」
「人の死を弄んでいる様なものだって、自覚はある様ね」

明日香が厳しい表情で言う。

「このままいけば、睦月も二度目の死をいずれ迎えることになる。それは間違いないし、避けようのない事実。けど、弄ぶっていうのは少し違うの」
「どう違うのか、説明してもらえるかしら」

「実はね、この睦月も春海も、一回目の死は規定事項ではないんだよ」

「規定事項?」
「運命って言い換えた方がわかりやすいかな。人も神も、運命によって動かされている部分が大半で、逆らうってことはよっぽどじゃないとできない」
「…………」
「それでね。人の死って、その当人だけのものじゃない、って言ったらわかる?」

その死んだ人間が関わる相手のことを指すのだろう。
死んでしまったものが、本来関わるはずだった人間に関わらなくなることでパラドックスの様なものが起きたり、ということを言いたいんだと俺は理解した。

「実際、規定から外れて死んでしまった人間を放置すると、運命そのものが大きく書き換えられてしまって、実際に死ぬはずじゃなかった人が死んでしまったり、色々な弊害が起きるの」

明日香は黙って聞いている。
文句を言うのは、すべて聞いてからだと判断したのだろう。

「もちろん、この時間軸での話だから、最悪の最悪は世界を別の時間軸からコピーしたりってことも出来るんだけど……それをやる場合、無事だった人間の記憶の混乱が起きたりっていう事態になる」

つまり、無駄な混乱を避けつつ、秩序を守る結果にも繋がっているということか。
俺はあまり頭のいい方ではないので、こういう話をされてもちんぷんかんぷんなことが多いが、何となく言わんとする部分は理解できた気がした。
その対象になっていたのが、春海であり睦月であると。

「ただ、宮本さんの言うことも一理はあると思う。生死そのものを弄んでいるつもりはないけど、それでもそういう見方ができる部分は多くあるから」
「意識的にそうするかどうか、というところかしら」
「さすがだね。予期せずそうなってしまったり、ということもある。そうしなければならない、っていう部分もね」

もう何か、理解が追いつかなくなりそうだ。

「ただ、私の場合に関しては……」

少し目を細めて、俺を見た。

「春海の体になってからの私は、ただ大輝の為だけに動いてたって言っても過言ではないかもしれない」
「並々ならぬ事情がありそうね。聞かせてもらってもいいかしら」
「もちろん、話すよ。けど、大輝。先に言っておくね。気分を悪くしない様、覚悟だけしておいて」

それから睦月は語った。
自分が何万回と春海の人生をやり直したこと。
そうしなければ俺が死んでしまうということ。

俺が生き残る未来を選ぶためには、春海の二回目の死が必要であったこと。
どれも実感がなく、信じられない様な話だったが、睦月の目に嘘を感じることはできなかった。

「半分は、私の都合でもあるから……身勝手と言われればそれは否定できない」
「それは……運命を捻じ曲げたってこと?」

しばらく大人しかった桜子が口を開く。
首を振って、睦月は否定した。

「さっきも言ったけど、時間軸って一本じゃないんだ。だから、選んで進んで行った、っていうほうが正しいかな。まぁ、何が正しいのかなんて、個人個人で違うかもしれないけどね」

みんな、言葉を発することなく黙っている。
三人に関しては、仕方ないかもしれない。
いきなりこんなぶっ飛んだ話を聞かされれば。
しかし、前もってあの超常的な力を見せられているおかげもあって、狂言と断ずることも出来ないでいる。

「何か、ごめんね。回りくどいよね。簡単に言うと私が大輝に、大輝の魂に一目ぼれしたのが始まりなの」

異常だとは思った。
常軌を逸していると。

「それを踏まえた上で大輝に聞きたい。大輝は、私を好きになってくれた。けど、大輝は春海が好きだったの?私が好きなの?どっち?」

ハンマーか何かでこめかみを強打された様な、そんな衝撃を受けた気がした。
考えたことがなかった。
春海を愛し、春海を求めていた俺。

見た目だって、もちろん好きだった。
中身があれだったから、好きだった。

「あなたの言うことが本当だとするなら」

明日香が口を開く。

「大輝くんは、姫沢さんと出会ったのではなく、最初から戦女神と出会っていたのだということになるわね」
「そうだね。実際、春海ちゃんとは出会ってないってことになるのかな、ややこしい話ではあるけど」

その発想はなかった。
だって、そうだろ?
姫沢春海、と名乗られて、姫沢家でお世話になったりもして、春海の思い出なんかを聞かされて……。
俺は、春海を春海として愛していた。

これだけは揺ぎ無い事実だ。
だけど、その中身は別人でした、って言われたら、俺はどうしたらいいんだ?
最初からその別人を愛していたってことになるんだろうか。

「大輝くん……」

二人が心配そうに、混乱した俺を見る。

「言い方はアレなんだけど……大輝が出会ったのは、ガワだけ春海の戦女神スルーズだね。付き合ったのも、全部」

姫沢春海の魂は、出会う少し前に死んでいる。
だとしたら、やはり俺は……。

「大輝くん、事実と向き合うことも大事だけど。それよりも、大輝くんは大輝くんらしく考えを進める方が性に合ってるんじゃない?」
「どういうことだ?」
「春海ちゃん……スルーズさん?は、大輝くんの為だけに、ずっと動いてきた。何万回も人生やり直しちゃうくらい。そこまで想われるのって、凄いことじゃない?」

春海の死の間際の言葉を思い出す。

『人が人を想うって、凄いんだよ。こんなにも、頑張れる』

スケールでかすぎだろ……頑張り方がもう、おかしいって。
こんな、ちっぽけな俺の為に?
普通の人間にはまずできないことだろう。

もちろん、人生やり直すこと自体不可能ではあるが、その不可能な部分を、神の力で乗り越えてやり直してくれた。
やってることはチートだと思う。
けど、その動機だけは、俺の心を掴んで離さない。

「睦月、でいいのか?聞かせてくれ」
「うん、その方がいい。本名だと知らない人が聞いたら混乱するだけだし」
「わかった。俺が死ぬっていう未来はもう、終わってるのか?」
「そうだね。春海が二度目の死を迎えた時点で、確定してるよ」
「そうか。ならお前の目的の一つは、もう達せられてるわけだが、それでも俺を、まだ想ってくれるのか?」
「当たり前でしょ。じゃなかったら姿見せないで他の男捜してるって」
「なるほど。なら、俺から言えるのは……ごめん」
「は?」

桜子と明日香が俺を見た。
睦月は動かない。

「ごめん、俺はお前を春海だと思ってた。春海だと思ったから好きになった。そう思ってた。でも、違ってたんだな。俺が好きになったのは、出会ってもない、ガワだけの春海じゃなくて、戦女神スルーズだ。だから、ごめん」

二人が呆気に取られた顔をした。
明日香が俺のところにきて、頭を小突いた。

「びっくりさせないで頂戴。何を言い出すのかと思ったじゃない」
「全くだよ~」
「大輝なら、そう言ってくれると思ってた」

睦月はふっと笑って俺を見た。

「それはそれとして」
「え?」
「大輝、最近かなりお盛んだったみたいだね」
「え、な、何が……」

睦月の、俺を見る目が冷ややかになる。

「この二人はもちろん、柏木さん、それにさっきのお姉さん」
「は!?望月にも手を出したの!?」
「な、何でそれ知ってんだよ」
「神だもん、そりゃ知る方法なんかいくらでもあるよ」
「大輝くん?望月に何したの?」
「あ、いやそのだな……」

やばい、バレてしまった。

「大輝、どんだけ女増やすつもりかわからないけど……お望みならそのエモノ、八又くらいに増やしてあげてもいいんだよ?根元をマルチタップみたいにしてさ」

さらっととんでもないことを言い出す。
俺の相棒は一本だけだ!
八又なんかにされたら、トイレだとか色んなところで困ってしまう。

「それいいね、大輝くん。とりあえず望月さんに何したのか、教えてね」
「いや待て、それは勘弁してくれ。望月さんには……なんつーか、羞恥心を刺激して……そのあとすっきりさせてあげたっていうか……」
「うわぁ……最低だねぇ」
「望月が処女だって、気づいたのね」
「ま、まぁな……」
「そういう目は随分養われたみたいだね。成長できてよかったね、大輝」

何だかトゲのある言い方だが……。

「あ、でも、まだ本番には至ってないんだぞ」
「まだ、ね。いずれ至るってことよね、それ」

喋れば喋るほどにボロが出る。

「で、いつやるの?」
「いや、いつとは決めてないけど……二人で会いましょう、とは言った……かも……」
「はっきりしなさいよ……」
「い、言った。でもほら、今からでも断ることは……」
「それはダメよ!」

明日香がピシャリと断ずる。

「望月はもう、八割くらい大輝くんにご執心よ。有体に言えば、ホの字ってやつね」
「また古い表現使うなぁ……」
「望月は私の世話役として、今日までずっと心を殺してきてくれたの。自分のことなんか二の次でね」
「それは……俺にも何となくわかったけど」
「だから、ちゃんと応えてあげなさい。それがあなたの責任よ」

睦月も桜子も、うんうんと頷く。
やっぱこいつら変わってるわ。
まぁ、こんだけ手を広げてしまった俺が言えたことでもないが。

「実は、睦月なんだけど」
「どうした?」
「春海と同じ誕生日なんだよね」

そういわれてみれば、生徒手帳の生年月日を見たときに違和感があった。
その正体は、これか?

「その見た目で誕生日が同じって……」
「双子……?」
「偶然とは、考えにくいよね」

ありえない話ではない。
だが、そうそうありえる偶然でもない。
春海や睦月の出生には、何か秘密が隠されている。
それが俺たちの結論だった。

「今度、パパとママに会いに行こうと思うんだけど」
「姫沢さんの方のよね?」
「うん。聞いたからってどうなるのかって話ではあるけど、このままって言うのも何か気分悪いし」
「俺たちも行こうか?」
「そうだね、二人も両親に面識あるし。きてもらえるなら心強いかな」
「当然じゃない。行かせてもらうわ」
「ここまで知って、あとは知らないなんて、それこそ気持ち悪いって」
「で、望月のことはどうするの?」

所謂ジト目というやつで、明日香が俺を見る。

「あー……連絡先聞くの忘れたな、そういや……」
「なら、一旦宮本さんの家に戻ろう?何も言わずに出てきちゃったし」

そう言って、明日香の家の応接間に再び瞬間移動。
誰もいない。
近所に捜索にでも出たんだろうか。

「多分すぐ戻ってくるよ」

睦月が言う。

「あ、お嬢!」

望月さんが駆け込んできた。

「探したんですよ!どこに行ってたんですか!!」
「ごめんなさい、ちょっと外に……ね」
「それより、そちらのお嬢さんは……お嬢の客だといってましたが」
「ええ、私の友達よ。椎名睦月さんというの」
「椎名です、よろしくです」
「そうでしたか、突然きたからびっくりしましたが」
「あー、望月さん?」

俺が声をかけると、顔を赤くしてキッと睨まれた。
その様子を、三人がニヤニヤしながら見ている。
趣味悪いな本当……。

「えっとですね……」
「な、何だ…言いたいことははっきり言え、男だろう……」

赤い顔のまま、望月さんは少しもじもじしてる。

「その……」
「望月、大輝くんに連絡先を教えてやってもらえるかしら」
「は?……貴様……話したのか……」

望月さんが気づいた様で、殺気立つ。

「ま、待って、落ち着いて!」
「望月、大丈夫だから。私たちは、責めたりするつもりはないから」
「ですが、お嬢……」
「望月が、私の為にずっと己を押し殺して我慢してくれてたことは気づいてたの。だから、何かしてあげたいって思ってたの。こんなことくらいしか協力できないのは申し訳ないけど……」
「そんな……私などにはもったいないお言葉……」
「だからね、大輝くんと連絡とって心行くまでデート、してきなさい。それでいいわね?大輝くんも」
「あ、は、はい」


それから少しして、俺と睦月、桜子は明日香の家を後にした。
大分いい時間だし、続きはまた今度ということになる。
桜子も駅に消えて、俺は駅前で睦月に肩を押さえられていた。

「あの、睦月さん?」
「大輝。今日は私の相手、してくれるよね?」
「あえ?で、でも俺明日学校あるし」
「私だってあるよ。ダメ?私、ずっと我慢してた」

俺だって、我慢してた……いやしてないか。
欲望の赴くままに動いてた感は否めない。

「睦月……」
「仮に一睡もできなくても、私の力で完全回復できるから」
「え、寝かせてくれないの!?」
「たとえば、の話だよ…私はそれでもいいけどね」
「わかったよ、行こう。お前の家でいいの?」
「うん、掴まってて」

そう言って睦月と俺は三度みたび瞬間移動をする。
熱い夜が、待っていそうだ。
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