手の届く存在

スカーレット

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本編

大輝編30話~逆転~

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「大輝くん、最近よく私のこと構ってくれる様になったね」
「そうか?前とあんま変わってないと思うんだけど」

一戦交えた直後の、ベッドでの二人での会話。
今日は珍しく俺と桜子だけが睦月のマンションに残ることになった。

平日ということもあって、愛美さんと和歌さんは仕事に。
明日香と朋美は二人で何処かに買いものに行っている。
ノルンさんとロヴンさんも神界での仕事。

睦月は何やら一人で用事があると言っていた。
こうして、俺たちは珍しく二人でマンションに残されたわけだが、先日の暴言事件以降、桜子が今までよりも少し可愛く見えた。

「何か、今まで妹扱いだったのがいきなり女に昇格したみたいな」

的確な表現に、少しドキっとする。
確かに桜子のことは、女として見てなかったということもないのだが、何処か手のかかる妹を見る様な部分が多目だった。
だが、先日の一件以降桜子が女として努力している部分があるのだということがわかり、見る目が変わったのもまた事実。

「ロリコンにでもなっちゃった?ぺったんこなこのおっぱいでも好きって言ってくれるんだ?」
「ああ、結構好きかもしれない。それはそれで味があるというか」
「やめてよ、スルメじゃあるまいし……」

言いながらも少し嬉しそうな表情を浮かべる桜子。
大きめの目が、細くなる。
そういう瞬間もチャームポイントだと思う。

「でも、貧乳って言い方は好きくないなぁ。言われると、何か悲しい気持ちになる」
「ああ……あの時のね……。もう二度と言わないよ」
「本当に?大輝くん、怒ると怖いからなぁ……タガが外れるっていうのかな……」
「もう本当やめてくれ……もう一回戦って言うなら俺、頑張るから」
「それは言われるまでもなく、やるんだけどね」

俺は気だるい賢者タイムを押しのけて、再度桜子とのバトルに励んだ。
ご機嫌な桜子はいつもよりもノリノリで応えてくれる。


「そういえばね」
「どした?」
「私、男に生まれてみたかったんだよね」
「何言ってんだよ、胸なんかそこまで重要視してないぞ」
「そうじゃないんだ。女の子を抱くときの感覚っていうのかな。ちょっと、興味あるの」
「女を抱く時のねぇ……」

そういえば、女側の、抱かれる側の感覚は俺も知らない。
大体の人は、何だか気持ち良さそうだし、でも初めての人は痛そうだった。
ロヴンさんだけはちょっと特殊な状況下での初体験だったから仕方ないとして、俺が女だったら耐えられるんだろうか。

「なぁ、試してみるか?」
「え?」

俺の女神の力を使って、性別を転換させる。
もちろん今までやったことがないから成功するかはわからないが……おそらく可能だろう。

「俺の力で、お前を男に変えるんだ」
「え、じゃあ女神の大輝くんを抱いていいの?」
「あ、そうか、そうなるのか……いや、待て」

時限式にして力を発動させることはできないだろうか。
たとえば、条件で発動させたり。
色々と能力の展開方法を模索してみる。

「あの、大輝くん?」
「もうちょっとだけ待ってくれ……そうだ、これなら」

展開方法が頭の中で完成したので、早速女神になるべく意識を集中する。
力を解放した反動で起きた風によって、ベッドの上の布団が吹っ飛んだ。
……ダジャレったつもりはない。

「あ、布団が吹っ飛んじゃった」

敢えて言わなかったのに、言いやがった。

「桜子、動くなよ?これからお前の体を、一時間だけ男にするから」
「あ、考えたね。これなら解除も必要ないもんね」
「そういうことだ。俺も一時間だけ女になるから」

力を行使して、俺も男に戻る。
このままだと、アッー!な感じで桜子大歓喜の展開でもあるんだが、そうは問屋がおろさない。
男に戻った瞬間、俺の体が再び光に包まれ、体が女になった。

「おお、ちゃんと女の子だ。羽、ないね」
「人間のまま性転換だけした感じだ。上手く行ったな」

桜子は気持ち声が低くなっているが、それでもまだ少し高めな感じだ。
俺も声が高くなっているが、女神の時と同じなので違和感はない。

「おお、これが私の……」
「で、でかくないか?」

目測で俺のよりも遥かにでかい。
身長が低いから、そのせいででかく見えるだけだろうか。

「大輝くん見てたら、ここがむずむずって……」
「ああ、まぁ……当たり前というか普通の反応だな」
「自分で触ったら、何かもったいないよね?」
「いや、別にいいと思うけど……」
「せっかくだから、大輝くんに入れたいんだけど」
「待て待て、いきなりか?お前、自分がいきなり前準備なしにぶちこまれたら多分怒るだろ」
「そりゃ、乾いてたらねぇ……痛いし」
「わかってるなら、順序踏もうぜ。俺も、即ぶちこみたいの我慢してること多いんだし」


こうして、性別逆転プレイが始まった。

「大輝くん、こうでいいの?」
「……っ!そ、そうだな……いいと思う」

かつて経験したことのない感覚に支配され、戸惑う。
女は男の七倍気持ちいいって聞くが、あながち嘘でもないかもしれないと思った。
軽く撫でられているだけのはずなのに、半端じゃない衝撃が体を突き抜ける。

「ねね、そろそろいい?」
「あ、ああ……お手柔らかに頼む……」

男女セリフが逆な気がするが、もうそんなことも気にならないくらいに俺は頭がボーッとし始めていた。
そして、桜子の凶暴なグングニルは俺の盾を突き破り、俺を刺し貫いたのだった。

とてつもない痛みと、それに負けまいとする快楽。
この二つが俺の中でせめぎ合い、駆け巡る。

「た、大輝くん大丈夫……?」
「だ、ダメ……でもないけど……いてぇ……」

涙こそ流れないものの、俺はみっともなく桜子にしがみついていた。


色々あって時間が経過すると、二人とも光に包まれて元の男と女に戻る。

「…………」
「…………」

お互いがお互いの顔を見合わせ、どちらからともなく笑いあった。

「今日のことは、内緒、ね?」
「ああ、俺たちだけのな」
「また、機会あったらやりたいかも」

桜子は癖になってしまった様だった。
みんなに言えないことが一つ増えたが、女の気持ちが少しだけ理解できた、貴重な経験となったのは間違いない。
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