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3章

入学式

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ついに入学式が始まった。
次々と進んでいく中でついに私の出番が来る。

うわー、緊張する。公爵家の令嬢として失敗は許されない。家族が許しても世間はそれを許さない。ふぅっと息を吐く。壇上から周りを見渡せばたくさんの視線が私に集中してる。でも、こんなことで緊張していちゃまだまだだから、貴族社会で生きていくならこれ以上に緊張する機会は沢山あるだろうから、頑張らなくちゃ。
その時小さな音がした。すごく小さいけど魔力のこもった音だったのだろう。魔力に敏感な私には聞こえた。音のなる方をちらっと見ればそこにはディーの姿があった。来てくれたの?入学式は家族しか入れないはずなのに……どうやって?
ううん。そんなこと今はどうでもいっか。ディーが頑張れって言ってくれた気がする。これで頑張れる。


スっと背筋を伸ばして代表の挨拶を読み上げていく。無事に読み終わればたくさんの拍手。
ふぅ。


「良かった……。ちゃんと出来た。」


周りを見渡せばお父様たちが微笑んでくれてる。
良かった。








代表の挨拶が終わり次々と入学式が進んでいく。
気づけば式は終わっていて、今からクラス分けが行われるらしい。クラスは全部で5クラスってお兄様達が言ってたっけ。たしかクジ引きで分けられるって言ってたな、まぁ貴族の子達は今後の付き合いに関わるから不正が行われることが多々あったらしい……だからそういうのを防ぐ為にその日にクジ引きでクラスをきめるんだよね。不正を防ぐために防御魔法がかけられたクジをみんな順番に引いていく。
ルナとネオス殿下と一緒がいいなーなんて考えながら引く。



「はい。Dクラスだね。入学おめでとう。」

「ありがとうございます。」



クラスを告げられた人から順に自分のクラスへ向かう。ルナは先に行ってたから教室に居たら同じクラスってことだ。ネオス殿下は後の方にクジを引くって行ってたから先に行く。
初等部は5学年制。8から12歳の子達までがそれぞれの年齢で学年に分かれて過ごす。前世でいえば小学校2年生から6年生ってとこかな?確か大きな行事とかは初等部から高等部まで合同で行われるみたいだからお兄様達とも頻繁に会えそう。食堂とか図書室とか共有みたいだしね。
授業の中には中等部や高等部の生徒が下の子たちに教える内容のものもあるらしいからそれは楽しみだな。
確か人に教えることでより一層理解させるためだっけ?そんなことを考えながら歩いていればDの文字が見えてくる。私も結構後の方でクジを引いたし中からは話し声が多数聞こえてくる。もうグループとか出来てるのかな?私も友達できるかな……公爵家の令嬢だし心から信頼できる人は出来にくいだろうけど自分の頑張り次第だよね!
きっと心から思えば良い友達とであえるはず!
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