Slow Down

二色燕𠀋

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スカイ・ハイ

7

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 終わってハケたあたりで。
 わりと大満足。
 教員の呆れ顔とか知らん。

 後ろの壁に凭れていた西東が見え、一之江が肩掴んで具合悪そうだったが、西東が指で出ろの合図を小さくしたのは見えたのでそのまま体育館のステージからさっと、外野が沸く前にスマートに出た。

 後から歓声がして教員が怒鳴る声がする。

 これって多分、成功じゃないの?と傲っているなか。

「文杜くん」

 ふと、後ろから声がして。
 ナトリと文杜には聞き覚えがある、真樹よりも少し低い声で。

「ん?」

 真樹とナトリが振り返る。しかし文杜は、振り返れずにいて。

「あぁ、あんた」

 やはり。
 柏木穂が来賓者のバッチをつけて制服で来ていた。

 なにそれ。
 どゆこと?

「誰?」
「こんにちは、初めまして。友達の、柏木です。
 …学校辞めたんだ、実は。それだけ言おうと思ったんだけど」
「あんた、マジか」
「え、ナトリ知り合い?」

 と言うことはなに?
 こんなアイドル顔して族?確かに茶髪だし辞めたとか言ってるし、ぽいわ。と、真樹、事情を知らずに勘違い。

「…よかったよ、凄く。
 最後にありがとう。これも、伝えとくから。
 じゃぁ、まぁ、行くね。またいつか、会えたら」

 それだけ言って。

「バイバイ」

 と手をそれぞれに降り、真横を通り、下駄箱へ向かう。
 文杜は俯いたままで。

「え、いいの、文杜」

 流石に真樹が心配になって文杜の顔を覗き込むと。

「うん、てか、知らないから」

 そう、捻り出すように言う文杜がなんだか。

「ふーん。うぜえ」

 抱きついてやった。
 文杜は驚いた表情で、ナトリは冷や冷やしながら前を見る。最早柏木はいなかった。

「そういうの、よくないと思いますけど文杜さん」
「…性格悪っ、」
「うん、まぁね」
「いや、まぁ…。
 真樹、ある意味性格よし。俺珍しく捲し立てねぇわ」
「酷くねぇ?二人して。腹痛くなるぞおい」
「最早胃痛じゃねぇかそれ」

 胃痛と言えば。

「なーにイチャついてんの気持ち悪いなぁ!」

 西東の声が横からして。

「あ西東さん!助けて!」

 珍しく狂犬が叫ぶ。
 一之江も西東に腕を引かれてやって来た。

「はーい!救済救済!
 就職決定一生安泰!夢と希望はクソほどねぇ会社UV PROJECTへよーこそー!」
「は、」
「え、」

 メンバー驚愕の間。そして。

「う、」
「うぇーい?」
「うぇーい…」
「え、なにその反応」

そして。

「うぇーい!はい、セトリと歌詞あげる!」

 あまちゃん、最早文杜をすっ飛ばし西東に駆けて行き紙を渡した。

 「痛いよ」とか「どんまい」とか後ろで言うなか西東、歌詞を眺め息を吸い込み一之江に渡し、一之江が吹き出したタイミングで言った。

「言ってないよね歌詞、どう考えても!ヘタクソ!
 はい、今からスタジオ直行そこの二人!連帯責任!あまちゃん野郎をどうにかしろぉ!」

 「え?」「は?」「何?」を他所に西東、一之江を引っ張り、下駄箱まで歩いていく。しかしどうも、

「ふっははは!」

 笑ってしまって。

「最高にハッピーだ、死ねねぇ死ねねぇ!」

 高笑いが聞こえ。
 3人顔を見合わせ、

「まぁ、」
「いっか」
「うん、いっか」

 仕方なく社長の後を着いて行くのだった。
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