92 / 110
スカイ・ハイ
7
しおりを挟む
終わってハケたあたりで。
わりと大満足。
教員の呆れ顔とか知らん。
後ろの壁に凭れていた西東が見え、一之江が肩掴んで具合悪そうだったが、西東が指で出ろの合図を小さくしたのは見えたのでそのまま体育館のステージからさっと、外野が沸く前にスマートに出た。
後から歓声がして教員が怒鳴る声がする。
これって多分、成功じゃないの?と傲っているなか。
「文杜くん」
ふと、後ろから声がして。
ナトリと文杜には聞き覚えがある、真樹よりも少し低い声で。
「ん?」
真樹とナトリが振り返る。しかし文杜は、振り返れずにいて。
「あぁ、あんた」
やはり。
柏木穂が来賓者のバッチをつけて制服で来ていた。
なにそれ。
どゆこと?
「誰?」
「こんにちは、初めまして。友達の、柏木です。
…学校辞めたんだ、実は。それだけ言おうと思ったんだけど」
「あんた、マジか」
「え、ナトリ知り合い?」
と言うことはなに?
こんなアイドル顔して族?確かに茶髪だし辞めたとか言ってるし、ぽいわ。と、真樹、事情を知らずに勘違い。
「…よかったよ、凄く。
最後にありがとう。これも、伝えとくから。
じゃぁ、まぁ、行くね。またいつか、会えたら」
それだけ言って。
「バイバイ」
と手をそれぞれに降り、真横を通り、下駄箱へ向かう。
文杜は俯いたままで。
「え、いいの、文杜」
流石に真樹が心配になって文杜の顔を覗き込むと。
「うん、てか、知らないから」
そう、捻り出すように言う文杜がなんだか。
「ふーん。うぜえ」
抱きついてやった。
文杜は驚いた表情で、ナトリは冷や冷やしながら前を見る。最早柏木はいなかった。
「そういうの、よくないと思いますけど文杜さん」
「…性格悪っ、」
「うん、まぁね」
「いや、まぁ…。
真樹、ある意味性格よし。俺珍しく捲し立てねぇわ」
「酷くねぇ?二人して。腹痛くなるぞおい」
「最早胃痛じゃねぇかそれ」
胃痛と言えば。
「なーにイチャついてんの気持ち悪いなぁ!」
西東の声が横からして。
「あ西東さん!助けて!」
珍しく狂犬が叫ぶ。
一之江も西東に腕を引かれてやって来た。
「はーい!救済救済!
就職決定一生安泰!夢と希望はクソほどねぇ会社UV PROJECTへよーこそー!」
「は、」
「え、」
メンバー驚愕の間。そして。
「う、」
「うぇーい?」
「うぇーい…」
「え、なにその反応」
そして。
「うぇーい!はい、セトリと歌詞あげる!」
あまちゃん、最早文杜をすっ飛ばし西東に駆けて行き紙を渡した。
「痛いよ」とか「どんまい」とか後ろで言うなか西東、歌詞を眺め息を吸い込み一之江に渡し、一之江が吹き出したタイミングで言った。
「言ってないよね歌詞、どう考えても!ヘタクソ!
はい、今からスタジオ直行そこの二人!連帯責任!あまちゃん野郎をどうにかしろぉ!」
「え?」「は?」「何?」を他所に西東、一之江を引っ張り、下駄箱まで歩いていく。しかしどうも、
「ふっははは!」
笑ってしまって。
「最高にハッピーだ、死ねねぇ死ねねぇ!」
高笑いが聞こえ。
3人顔を見合わせ、
「まぁ、」
「いっか」
「うん、いっか」
仕方なく社長の後を着いて行くのだった。
わりと大満足。
教員の呆れ顔とか知らん。
後ろの壁に凭れていた西東が見え、一之江が肩掴んで具合悪そうだったが、西東が指で出ろの合図を小さくしたのは見えたのでそのまま体育館のステージからさっと、外野が沸く前にスマートに出た。
後から歓声がして教員が怒鳴る声がする。
これって多分、成功じゃないの?と傲っているなか。
「文杜くん」
ふと、後ろから声がして。
ナトリと文杜には聞き覚えがある、真樹よりも少し低い声で。
「ん?」
真樹とナトリが振り返る。しかし文杜は、振り返れずにいて。
「あぁ、あんた」
やはり。
柏木穂が来賓者のバッチをつけて制服で来ていた。
なにそれ。
どゆこと?
「誰?」
「こんにちは、初めまして。友達の、柏木です。
…学校辞めたんだ、実は。それだけ言おうと思ったんだけど」
「あんた、マジか」
「え、ナトリ知り合い?」
と言うことはなに?
こんなアイドル顔して族?確かに茶髪だし辞めたとか言ってるし、ぽいわ。と、真樹、事情を知らずに勘違い。
「…よかったよ、凄く。
最後にありがとう。これも、伝えとくから。
じゃぁ、まぁ、行くね。またいつか、会えたら」
それだけ言って。
「バイバイ」
と手をそれぞれに降り、真横を通り、下駄箱へ向かう。
文杜は俯いたままで。
「え、いいの、文杜」
流石に真樹が心配になって文杜の顔を覗き込むと。
「うん、てか、知らないから」
そう、捻り出すように言う文杜がなんだか。
「ふーん。うぜえ」
抱きついてやった。
文杜は驚いた表情で、ナトリは冷や冷やしながら前を見る。最早柏木はいなかった。
「そういうの、よくないと思いますけど文杜さん」
「…性格悪っ、」
「うん、まぁね」
「いや、まぁ…。
真樹、ある意味性格よし。俺珍しく捲し立てねぇわ」
「酷くねぇ?二人して。腹痛くなるぞおい」
「最早胃痛じゃねぇかそれ」
胃痛と言えば。
「なーにイチャついてんの気持ち悪いなぁ!」
西東の声が横からして。
「あ西東さん!助けて!」
珍しく狂犬が叫ぶ。
一之江も西東に腕を引かれてやって来た。
「はーい!救済救済!
就職決定一生安泰!夢と希望はクソほどねぇ会社UV PROJECTへよーこそー!」
「は、」
「え、」
メンバー驚愕の間。そして。
「う、」
「うぇーい?」
「うぇーい…」
「え、なにその反応」
そして。
「うぇーい!はい、セトリと歌詞あげる!」
あまちゃん、最早文杜をすっ飛ばし西東に駆けて行き紙を渡した。
「痛いよ」とか「どんまい」とか後ろで言うなか西東、歌詞を眺め息を吸い込み一之江に渡し、一之江が吹き出したタイミングで言った。
「言ってないよね歌詞、どう考えても!ヘタクソ!
はい、今からスタジオ直行そこの二人!連帯責任!あまちゃん野郎をどうにかしろぉ!」
「え?」「は?」「何?」を他所に西東、一之江を引っ張り、下駄箱まで歩いていく。しかしどうも、
「ふっははは!」
笑ってしまって。
「最高にハッピーだ、死ねねぇ死ねねぇ!」
高笑いが聞こえ。
3人顔を見合わせ、
「まぁ、」
「いっか」
「うん、いっか」
仕方なく社長の後を着いて行くのだった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる