32 / 86
第三話
3
しおりを挟む
真里がシャワーを浴びている最中に俺は、彼女の荷物を全てごみ袋へ投入した。
全てと言っても彼女はこの家にほとんど物は置いていなかった。何着か買ってやった服といくつかの食器だけだ。
時間なんて、10分もいらなかった。
食器は小夜用に取っておくとして、あとは真里と小夜の服を入れるのに、小さめのタンスみたいな収納ケースでも買おうかな。
パンツ一丁で出てきた真里は一言「終わってんの?もしや」と驚いていた。
「終わった。粗大ゴミのでっかい袋に入れたんだが半分もなかった」
真里に袋を見せると腕組をして関心顔をする。
「絶対時間掛かるだろうと思ったんだけどな」
「捨てるのに?」
「うん」
「別に」
別に捨てられなかったとかそういう訳じゃなかった。ただ、昔からの物臭が祟ってここまで来ただけだ。
「てかお前いつまでその格好なんだ?」
「え?照れちゃう?」
「うん、はい。照れちゃうから服着ようね風邪引くよ。小夜の前でやったら本気で殴るからな」
「過保護だなぁ。耐性付けさせとけよ。いつか小夜だって男と」
「それ以上言ったら斬る」
「怖っ!待って!まだ使う!」
そう俺が脅すと真里は焦ったように服を着始めた。始めからそうすればいいのに。
「あんた、案外束縛タイプだろ…」
「束縛タイプだったら浮気されねーよ」
そう答えれば、「こりゃ失礼」とふざけた感じで返される。
「袋もったいないから、他に捨てるもんねーかな…」
「てか、服しかないならそれ売っちゃえば?」
「あー、それいいな」
「じゃぁさ、その袋一緒に持ってって、俺のもついでに売っちゃう?」
「名案じゃねぇか」
「よし、じゃぁ予定変更」
全てと言っても彼女はこの家にほとんど物は置いていなかった。何着か買ってやった服といくつかの食器だけだ。
時間なんて、10分もいらなかった。
食器は小夜用に取っておくとして、あとは真里と小夜の服を入れるのに、小さめのタンスみたいな収納ケースでも買おうかな。
パンツ一丁で出てきた真里は一言「終わってんの?もしや」と驚いていた。
「終わった。粗大ゴミのでっかい袋に入れたんだが半分もなかった」
真里に袋を見せると腕組をして関心顔をする。
「絶対時間掛かるだろうと思ったんだけどな」
「捨てるのに?」
「うん」
「別に」
別に捨てられなかったとかそういう訳じゃなかった。ただ、昔からの物臭が祟ってここまで来ただけだ。
「てかお前いつまでその格好なんだ?」
「え?照れちゃう?」
「うん、はい。照れちゃうから服着ようね風邪引くよ。小夜の前でやったら本気で殴るからな」
「過保護だなぁ。耐性付けさせとけよ。いつか小夜だって男と」
「それ以上言ったら斬る」
「怖っ!待って!まだ使う!」
そう俺が脅すと真里は焦ったように服を着始めた。始めからそうすればいいのに。
「あんた、案外束縛タイプだろ…」
「束縛タイプだったら浮気されねーよ」
そう答えれば、「こりゃ失礼」とふざけた感じで返される。
「袋もったいないから、他に捨てるもんねーかな…」
「てか、服しかないならそれ売っちゃえば?」
「あー、それいいな」
「じゃぁさ、その袋一緒に持ってって、俺のもついでに売っちゃう?」
「名案じゃねぇか」
「よし、じゃぁ予定変更」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
Husband's secret (夫の秘密)
設楽理沙
ライト文芸
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる