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D.N.A(die noise amazing)
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家に帰って。
玄関に見慣れないなんか虹色のシューズ?が脱ぎ捨ててあって硬直した。
サイズも明らかにあまちゃんのよりデカい。なんなら俺のよりデカいかもしれん。
何これ誰これ。
「ただいまぁ…」と言って恐る恐るリビングの扉をそろっと開けると、あまちゃんがソファとは反対側の、テレビの前に正座しているのが見える。
ソファには見慣れない、座ってるけど長身だろうなんかボサボサなんだかスタイリッシュなんだかよくわかんない髪型だけが見えていた。
てゆうかあまちゃん、髪の毛の色が朝と違うんですけどどうした。明るめの茶色、これは何色?
「おかえりースバルくん」
そう言って無邪気に手を上げる萌え袖のあまちゃんを見て、デカい人、振り返って俺を見、「あぁ、はぁ、どうもお邪魔しております、」と、わざわざ立ち上がって45度くらいでお辞儀してくれた。
「いえ、あの、お構い無くってか…。
あまちゃぁぁん!君どぉしたのぉぉ!不良になっちゃったのぉ!?」
「はぁ?」
「まず飯は?食った?」
「ありがとー食った」
「よかったよかった。で、どうしちゃったの俺がいない間に!不良になっちゃって君って子は…!」
「なんで不良?」
「ふっ…、ふふふ、はははっ!
いやすみません、不良にしちゃったの多分僕です」
「はぁ!?」
デカい人、笑いながら歩いてきて俺に名刺を渡してきた。
デカいけど蛇みたいな目をした一見怖い人。黒髪。
なんか、ミュージシャンのライブTシャツっぽいデザインの上にジージャンに黒いスキニーという、ロックミュージシャンかよってスタイルがちょっとの不良感。
何、そんなお前がウチの真樹ちゃんに何したって…。
名刺を見た。UV PROJECT代表取締役 社長 サイトウ ヨシミ。
「えっ、」
誰?
「あっ」
わかったぞ。
「UVのサイトウ氏!」
「あははー、知ってました?」
「えっ、まっ…」
何故ここにいる。
あぁ、家主が留守中に不良になっちゃったこいつが原因か!こいつが連れ込んだのか、勝手に人ん家に!
「すすすすみませんでしたぁ!お茶、お茶ぁ!」
「あぁ、いいですよ、ここお茶なかったし」
「何ぃー!」
「いやぁ、僕がここに最初に来てした仕事はお茶汲もうとしたのと彼の頭を染めたことです」
「おいコラショタ声!何してんの!社長でしょうが!」
「えー、だってサイトウ氏だし」
「バカなのお前。すみません、ホントにもう家の子ったらもう」
てかなんで謝ってんだ俺。
「ふっはっは!いいよいいよー!だってあまちゃんだし。でもあまちゃん、普通はこうなるからね。まさか他でこれやってないよね?僕最初に教えたよね」
「うん多分ね」
「あぁぁー、ダメかなぁ。まぁ事務所3件切られたもんねー。さて次どうしよっかってとこで今回の話だしね。
でさぁ、あまちゃん。その話ね」
「あ、うん」
急に真面目トーンになった。
俺は取り敢えずインスタントコーヒーを入れて出すことにした。
「ありがとう」と言われ、サイトウ氏はちらっとあまちゃんを見た。
「彼は保護者なんでまぁ、大丈夫」
「あぁそう。まぁじゃぁ…。
そのスバルさん?」
「あぁはい、古里昴です。俺、どっか行ってた方がいいですか?」
「いやスバルくん家だし!いいよ別に気ぃ遣わなくて。なんなら隣どうぞ」
「あぁ、はぁ」
まぁここ俺ん家だけどね!は大人なので黙っとこう。
「あまちゃんなかなか相変わらずだねぇ。スバルくんすみませんなんか」
「いえ」
仕方ない。
居心地悪いながらもあまちゃんの隣に座った。
そしてサイトウ氏からテーブルの上に置かれた書類には、『でんにじコーポレーション』の文字、それを手に取り眺めるあまちゃん。
1ページ目の代表取締役社長の欄に、今着てる深緑の萌え袖パーカーと茶髪版あまちゃんの写真があった。
「このために染めたの?」
「そーそー」
「ねぇこれって何色?」
「わかんない。いっぱいあるんだよね、サイトウさん」
「なんだっけそれ~、モカオレンジとかそんなんだったよね。しかも女の子用。一回脱色したんだよ」
「マジかよなんでそこそんな拘んだよ」
「あ僕頑張ったんですけど、お風呂場茶色かったらすみません」
「えぇぇぇぇ!」
「いや頑張ったんで、多分大丈夫」
「いやまぁね、あんたは確かに悪くないよねお前だよね真樹さん」
「これよく撮れてるねー。サイトウ氏すげぇわ」
「おい聞けコラショタ声!」
クズだねぇ、こいつ。
「書類はいいんだけどさぁ、あまちゃん、こっからちょっとヘビーなネタぶち込むよ?覚悟してね?」
「えっ、なに怖い」
「うーんとね、その…。
週刊誌からちょいときましてね、まぁ君のネタはわりと慣れてるんでいつもならあしらっちゃうんだけど…今回に限ってガチネタぶっ込んできやがりまして」
「は?なぁにそれ」
「君、ドリファクの新柴くんに喧嘩売っちゃったねぇ」
目を細めたサイトウ氏は、まさしく蛙を睨むようで。しかしあまちゃんも負けてない。だが、言い返せないでいる。
サイトウ氏が、「タバコ吸ってもいいですか?」と聞いてきたので「どうぞ」と返事をすると、胸ポケットからブラックデビルを取りだしくわた。
それからサイトウ氏は、鞄からA5サイズの封筒を取りだし、更にその中からA4の長封筒を出した、二重構造。
「先にこっちから」と言ってまずはA5を渡している。
玄関に見慣れないなんか虹色のシューズ?が脱ぎ捨ててあって硬直した。
サイズも明らかにあまちゃんのよりデカい。なんなら俺のよりデカいかもしれん。
何これ誰これ。
「ただいまぁ…」と言って恐る恐るリビングの扉をそろっと開けると、あまちゃんがソファとは反対側の、テレビの前に正座しているのが見える。
ソファには見慣れない、座ってるけど長身だろうなんかボサボサなんだかスタイリッシュなんだかよくわかんない髪型だけが見えていた。
てゆうかあまちゃん、髪の毛の色が朝と違うんですけどどうした。明るめの茶色、これは何色?
「おかえりースバルくん」
そう言って無邪気に手を上げる萌え袖のあまちゃんを見て、デカい人、振り返って俺を見、「あぁ、はぁ、どうもお邪魔しております、」と、わざわざ立ち上がって45度くらいでお辞儀してくれた。
「いえ、あの、お構い無くってか…。
あまちゃぁぁん!君どぉしたのぉぉ!不良になっちゃったのぉ!?」
「はぁ?」
「まず飯は?食った?」
「ありがとー食った」
「よかったよかった。で、どうしちゃったの俺がいない間に!不良になっちゃって君って子は…!」
「なんで不良?」
「ふっ…、ふふふ、はははっ!
いやすみません、不良にしちゃったの多分僕です」
「はぁ!?」
デカい人、笑いながら歩いてきて俺に名刺を渡してきた。
デカいけど蛇みたいな目をした一見怖い人。黒髪。
なんか、ミュージシャンのライブTシャツっぽいデザインの上にジージャンに黒いスキニーという、ロックミュージシャンかよってスタイルがちょっとの不良感。
何、そんなお前がウチの真樹ちゃんに何したって…。
名刺を見た。UV PROJECT代表取締役 社長 サイトウ ヨシミ。
「えっ、」
誰?
「あっ」
わかったぞ。
「UVのサイトウ氏!」
「あははー、知ってました?」
「えっ、まっ…」
何故ここにいる。
あぁ、家主が留守中に不良になっちゃったこいつが原因か!こいつが連れ込んだのか、勝手に人ん家に!
「すすすすみませんでしたぁ!お茶、お茶ぁ!」
「あぁ、いいですよ、ここお茶なかったし」
「何ぃー!」
「いやぁ、僕がここに最初に来てした仕事はお茶汲もうとしたのと彼の頭を染めたことです」
「おいコラショタ声!何してんの!社長でしょうが!」
「えー、だってサイトウ氏だし」
「バカなのお前。すみません、ホントにもう家の子ったらもう」
てかなんで謝ってんだ俺。
「ふっはっは!いいよいいよー!だってあまちゃんだし。でもあまちゃん、普通はこうなるからね。まさか他でこれやってないよね?僕最初に教えたよね」
「うん多分ね」
「あぁぁー、ダメかなぁ。まぁ事務所3件切られたもんねー。さて次どうしよっかってとこで今回の話だしね。
でさぁ、あまちゃん。その話ね」
「あ、うん」
急に真面目トーンになった。
俺は取り敢えずインスタントコーヒーを入れて出すことにした。
「ありがとう」と言われ、サイトウ氏はちらっとあまちゃんを見た。
「彼は保護者なんでまぁ、大丈夫」
「あぁそう。まぁじゃぁ…。
そのスバルさん?」
「あぁはい、古里昴です。俺、どっか行ってた方がいいですか?」
「いやスバルくん家だし!いいよ別に気ぃ遣わなくて。なんなら隣どうぞ」
「あぁ、はぁ」
まぁここ俺ん家だけどね!は大人なので黙っとこう。
「あまちゃんなかなか相変わらずだねぇ。スバルくんすみませんなんか」
「いえ」
仕方ない。
居心地悪いながらもあまちゃんの隣に座った。
そしてサイトウ氏からテーブルの上に置かれた書類には、『でんにじコーポレーション』の文字、それを手に取り眺めるあまちゃん。
1ページ目の代表取締役社長の欄に、今着てる深緑の萌え袖パーカーと茶髪版あまちゃんの写真があった。
「このために染めたの?」
「そーそー」
「ねぇこれって何色?」
「わかんない。いっぱいあるんだよね、サイトウさん」
「なんだっけそれ~、モカオレンジとかそんなんだったよね。しかも女の子用。一回脱色したんだよ」
「マジかよなんでそこそんな拘んだよ」
「あ僕頑張ったんですけど、お風呂場茶色かったらすみません」
「えぇぇぇぇ!」
「いや頑張ったんで、多分大丈夫」
「いやまぁね、あんたは確かに悪くないよねお前だよね真樹さん」
「これよく撮れてるねー。サイトウ氏すげぇわ」
「おい聞けコラショタ声!」
クズだねぇ、こいつ。
「書類はいいんだけどさぁ、あまちゃん、こっからちょっとヘビーなネタぶち込むよ?覚悟してね?」
「えっ、なに怖い」
「うーんとね、その…。
週刊誌からちょいときましてね、まぁ君のネタはわりと慣れてるんでいつもならあしらっちゃうんだけど…今回に限ってガチネタぶっ込んできやがりまして」
「は?なぁにそれ」
「君、ドリファクの新柴くんに喧嘩売っちゃったねぇ」
目を細めたサイトウ氏は、まさしく蛙を睨むようで。しかしあまちゃんも負けてない。だが、言い返せないでいる。
サイトウ氏が、「タバコ吸ってもいいですか?」と聞いてきたので「どうぞ」と返事をすると、胸ポケットからブラックデビルを取りだしくわた。
それからサイトウ氏は、鞄からA5サイズの封筒を取りだし、更にその中からA4の長封筒を出した、二重構造。
「先にこっちから」と言ってまずはA5を渡している。
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