65 / 107
排他的経済本家
5
しおりを挟む
よく、太一と幸一と遊んだものだ、RTサクセション。
本家バンド5人だからちょっとアレだったけど。せめてえいちゃんの方にすりゃぁよかったのかも。
いやでもそれって良くわかんないけど多分ミッシェルとブランキーくらいの差がありそうだよね。なんとなくだけど。
駅の駐車場で太一はすげぇ自然な動作で革ジャンのポケットから車の鍵を取り出す。
顎をしゃくって促すけどその鍵刺す先の車、ボロい白の軽トラ。マジかよ。なにこのちぐはぐ。
「…太一、君は今仕事なにしてんの?」
「あ、そい俺も聞こうっち思った。
今昴なんばしよっとね?俺花屋」
「マジかっ、な、」
色々なツッコミどころに今出会っている。
「あはは、似合わんけん?で、昴は?」
「…印刷会社」
「なにそれ?」
なにそれって。
「印刷会社だよ、」
「昴がぁ?」
「そうだよ」
「至極普通やね」
「そりゃぁ…」
「えらいなんかこう…
東京に出るなら、ようわからん洋服屋のオシャレすぎるレストランげなぁ、バーん人げなになるんかっち思ったわ」
「なんやそれ」
どんなだよ。てかどうせ言うならもっと、せめてメディア枠、せめて芸人とかにして欲しいわ。
「大体なしてそっちさ行ったんわざわざ」
うわぁ来た定番ツッコミ。これだから田舎に帰るの嫌だわ。
「…いや、自分を探しに」
「やっぱ昴、変やね」
グサッ。
やっぱってなんやねん。酷くねぇ?
「そーゆー太一だってなに?花屋ぁ?どー見ても俺のなかで君のそれは走り屋かヤクザか土方か鳶職か不良なんだけど!」
「はは、よく喋るな。
花屋ん子孕ませたらこうなりよったんばい。今や社長だ3店舗んね」
「うわっ」
なんだと。
「ろくでもないようで立派やないかぁぁ!」
「ばってんよか歳やん」
「うっ、」
グサッ、セカンド。
「にしゃにゃおらんと?よか子」
うわぁ。
言えねぇぇ。
いい子おらんが半ヒモバンド野郎を一週間飼ってて合鍵渡したとか。多分、「なんばしよっと?」と怪訝な顔をされる。
わかってます。俺変なんですよもう(怒)
「あ、そりゃおるっちゃか昴ぅ」
まるでそんな俺の機微な心境を見透かしたかのように太一はにやにやしながら言ってきた。
「え、いや、いにゃいれす」
「あ?なんっちゃ?」
「おらんばい!」
「急に寡黙に戻りおったね」
「うぅ、」
こうなれば、やけである。
俺は無言でケータイを弄り、ちょっと車酔いしそうになりながらでんにじプレイリストを漁る。
急な俺の現代っ子ぶりに太一は思わず「は?」と怪訝。
確かにわかる。俺ならこんな野郎ぶっ飛ばしてると自分の対応に対し思うが、これは太一のキャラ、あまちゃんのキャラ、俺のキャラを考えれば必要だ。
とにもかくにもまずは聞いてみる、
「このボロクソ軽トラ、まぁ聞くけどスピーカーとか繋げないのか太一」
と。
太一の反応を想像してみるのは、「なんがボロクソじゃぁぁ!」か、「なんそりゃ、んなんムリじゃ」だったのだが。
「あぁ、出来るっちゃ。ない?」
と、ごくあっさり返されてしまい対応を瞬時に考え直す。
そのパターンもなくはなかったのよ、太一くん。だって君は敏郎第一子。
「このスマホを繋ぎたい」
「え、嫌や」
「えっ」
「んな昴の趣味のエッチぃ「あんあん」聴きなんら走りたくなか」
「はぁ!?」
そうだ、敏郎の息子だ。
アホでもある。俺もそうだが。
「…どうしてやましーいビデオに君の頭は直結したの?普通音楽にならない?」
「にしゃぁやりそうやん」
「さすがにやらねぇよ俺をなんだと思ってる」
「ネクラ変態従兄弟」
「外れてないけど当たってない、ねぇ繋がして?俺聴きたいの最近のリスペクト!」
「にしゃんそーゆーあぃか」
「ちゃうわ、ボンクラ!まぁ朝勃ちレベルやささ、どれ?どーやんの?」
「だから嫌だって」
めんどくさいので勝手にいじり始めたら「わーわー!やめて、わかった!」と、なんか変なスマホ置きにピタッと置いてくれた。
思わず「え?こんなんでいいの?置いただけ?なにしたの?」と訪ねまくってしまった。
「そいでプレイボタン押したらよかよ。にしゃん方の都会もんやろ?」
苦笑してしまった。
しかし半信半疑でちょっとまた車酔いしながらプレイスタート。わりと綺麗めな曲が流れる。
さすがは敏郎の息子、音楽に余念がありませんな。こんなボロクソ軽トラで好きな音楽を確実に聴きながら花運んでんのかさすがだ。
綺麗めな曲なのでわりと涼しい顔をして腕組みをし、ちらっと太一を見ると、「あっ!」と言う。
「俺多分これ知っとぅよ」
「えっ、」
嘘ぅ。
俺の中では「知らんな」を少し期待したオルタナクソ眼鏡の期待を余裕で越えてきやがった。なんやしこいつ。
昔からだが色々先端が『最』だわ。俺が先端恐怖症になったら貴様どうしてくれる。
「これ名前は 知らんたい、ばってん、こいつも博多やろ?多分こん辺で活動しよったよね、だいぶ昔に」
「え、そうなの?」
「あい、違うとるかいな?音質的に昔んやろ?
ライブハウスで10代ん頃、なんかむぞらしか(可愛らしい)、こぎゃん声したヤツ見た気のするちゃ。こぎゃん唄で」
「え、え、」
「あれ、女ん子ちゃうよね?」
「ちゃう、うん」
マジ?
本家バンド5人だからちょっとアレだったけど。せめてえいちゃんの方にすりゃぁよかったのかも。
いやでもそれって良くわかんないけど多分ミッシェルとブランキーくらいの差がありそうだよね。なんとなくだけど。
駅の駐車場で太一はすげぇ自然な動作で革ジャンのポケットから車の鍵を取り出す。
顎をしゃくって促すけどその鍵刺す先の車、ボロい白の軽トラ。マジかよ。なにこのちぐはぐ。
「…太一、君は今仕事なにしてんの?」
「あ、そい俺も聞こうっち思った。
今昴なんばしよっとね?俺花屋」
「マジかっ、な、」
色々なツッコミどころに今出会っている。
「あはは、似合わんけん?で、昴は?」
「…印刷会社」
「なにそれ?」
なにそれって。
「印刷会社だよ、」
「昴がぁ?」
「そうだよ」
「至極普通やね」
「そりゃぁ…」
「えらいなんかこう…
東京に出るなら、ようわからん洋服屋のオシャレすぎるレストランげなぁ、バーん人げなになるんかっち思ったわ」
「なんやそれ」
どんなだよ。てかどうせ言うならもっと、せめてメディア枠、せめて芸人とかにして欲しいわ。
「大体なしてそっちさ行ったんわざわざ」
うわぁ来た定番ツッコミ。これだから田舎に帰るの嫌だわ。
「…いや、自分を探しに」
「やっぱ昴、変やね」
グサッ。
やっぱってなんやねん。酷くねぇ?
「そーゆー太一だってなに?花屋ぁ?どー見ても俺のなかで君のそれは走り屋かヤクザか土方か鳶職か不良なんだけど!」
「はは、よく喋るな。
花屋ん子孕ませたらこうなりよったんばい。今や社長だ3店舗んね」
「うわっ」
なんだと。
「ろくでもないようで立派やないかぁぁ!」
「ばってんよか歳やん」
「うっ、」
グサッ、セカンド。
「にしゃにゃおらんと?よか子」
うわぁ。
言えねぇぇ。
いい子おらんが半ヒモバンド野郎を一週間飼ってて合鍵渡したとか。多分、「なんばしよっと?」と怪訝な顔をされる。
わかってます。俺変なんですよもう(怒)
「あ、そりゃおるっちゃか昴ぅ」
まるでそんな俺の機微な心境を見透かしたかのように太一はにやにやしながら言ってきた。
「え、いや、いにゃいれす」
「あ?なんっちゃ?」
「おらんばい!」
「急に寡黙に戻りおったね」
「うぅ、」
こうなれば、やけである。
俺は無言でケータイを弄り、ちょっと車酔いしそうになりながらでんにじプレイリストを漁る。
急な俺の現代っ子ぶりに太一は思わず「は?」と怪訝。
確かにわかる。俺ならこんな野郎ぶっ飛ばしてると自分の対応に対し思うが、これは太一のキャラ、あまちゃんのキャラ、俺のキャラを考えれば必要だ。
とにもかくにもまずは聞いてみる、
「このボロクソ軽トラ、まぁ聞くけどスピーカーとか繋げないのか太一」
と。
太一の反応を想像してみるのは、「なんがボロクソじゃぁぁ!」か、「なんそりゃ、んなんムリじゃ」だったのだが。
「あぁ、出来るっちゃ。ない?」
と、ごくあっさり返されてしまい対応を瞬時に考え直す。
そのパターンもなくはなかったのよ、太一くん。だって君は敏郎第一子。
「このスマホを繋ぎたい」
「え、嫌や」
「えっ」
「んな昴の趣味のエッチぃ「あんあん」聴きなんら走りたくなか」
「はぁ!?」
そうだ、敏郎の息子だ。
アホでもある。俺もそうだが。
「…どうしてやましーいビデオに君の頭は直結したの?普通音楽にならない?」
「にしゃぁやりそうやん」
「さすがにやらねぇよ俺をなんだと思ってる」
「ネクラ変態従兄弟」
「外れてないけど当たってない、ねぇ繋がして?俺聴きたいの最近のリスペクト!」
「にしゃんそーゆーあぃか」
「ちゃうわ、ボンクラ!まぁ朝勃ちレベルやささ、どれ?どーやんの?」
「だから嫌だって」
めんどくさいので勝手にいじり始めたら「わーわー!やめて、わかった!」と、なんか変なスマホ置きにピタッと置いてくれた。
思わず「え?こんなんでいいの?置いただけ?なにしたの?」と訪ねまくってしまった。
「そいでプレイボタン押したらよかよ。にしゃん方の都会もんやろ?」
苦笑してしまった。
しかし半信半疑でちょっとまた車酔いしながらプレイスタート。わりと綺麗めな曲が流れる。
さすがは敏郎の息子、音楽に余念がありませんな。こんなボロクソ軽トラで好きな音楽を確実に聴きながら花運んでんのかさすがだ。
綺麗めな曲なのでわりと涼しい顔をして腕組みをし、ちらっと太一を見ると、「あっ!」と言う。
「俺多分これ知っとぅよ」
「えっ、」
嘘ぅ。
俺の中では「知らんな」を少し期待したオルタナクソ眼鏡の期待を余裕で越えてきやがった。なんやしこいつ。
昔からだが色々先端が『最』だわ。俺が先端恐怖症になったら貴様どうしてくれる。
「これ名前は 知らんたい、ばってん、こいつも博多やろ?多分こん辺で活動しよったよね、だいぶ昔に」
「え、そうなの?」
「あい、違うとるかいな?音質的に昔んやろ?
ライブハウスで10代ん頃、なんかむぞらしか(可愛らしい)、こぎゃん声したヤツ見た気のするちゃ。こぎゃん唄で」
「え、え、」
「あれ、女ん子ちゃうよね?」
「ちゃう、うん」
マジ?
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる