読書感想文

二色燕𠀋

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青空シリーズ

宮沢賢治「マグノリアの木」

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 「誰だれの善ですか。」

 なるほど、なるほど。
 幻想文学の巨匠、宮沢賢治さん。

 宮沢賢治が好きな方は、なんとなく中原中也も好きなのではないかと勝手に思っていますが、好き嫌いの別れる作家さんですね。何故なら独特な方で、造語もたくさんある作家さんだからですね。

 児童文学や絵本的~てのも、幻想文学だからそうなんですが、この「マグノリアの木」は、わかりやすいかなぁと思いました。私宮沢賢治はあまり得意ではなく、何故なら「やまなし」にて、「クラムボンって何っ!?」となったからなんですね。

 宮沢賢治はしかし、必ず何か問いを投げ掛けてきて終わります。
 この短編も、「誰の歌だったんだろう、」とか「子供はなんだったんだろう」とか、「マグノリアの木とはなんだろう」と、「なんだろう」がたくさんあるんですが、最後パーンと「善とは」と語り、主人公がそれに対して何を思ったか、「恭しく礼をしました。」。

 本当はしかし、「覚者」とは、なんだろうか。なんとなく「神様のような物なのかなぁ?」と考える物でした。

 宮沢賢治の、物語の入りやすさにはなにより、「テンポ」が刻み良いなと思います。歌のような…と思えば、このお話には歌が出てくる。そして言葉が凄く綺麗だ。

 ファンタジーやら幻想やらに凄く重要なのって「多様性」かな、と思うのですが、物語を前にして、なんというか視界がとても広く、物語の先の扉を開けた瞬間にそう、「平ら」な地が目の前に広がるような余韻がありました。天国だとか、そんな場所なのかなぁ。宮沢賢治、奥が深い。そのなかにポツンと木のように立っていた「誰だれの善ですか。」に、ぐぐっと引き込まれたような気がしました。

 最後の一文、凄く好き。引き抜いたのでこれでおしまい。
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