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六話:クズとは相対的
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「……俺は何をしているんだ」
広いバスルームの中で、秋津は呟いた。生温い温度の水が、シャワーからとめどなく流れ続ける。
今更、自己嫌悪なんて可愛らしい落ち込み方などしない。が、今になって自分が生きている意味と、鬼島に生かされている現実への虚無感が心を支配していた。
本当に情けない。というか、客観的に考えて自分が無様すぎた。
まぁだが、自分のプライドの高さに今回は救われたと考えられる。
それと驚いたのは、鬼島の諦めが思っていたよりも早かったことだ。しかし、怖いのは鬼島に自宅を抑えられている可能性がある事と、直接的では無いが常に監視される可能性がある事。
とはいえ、自分の命とあのクズ野郎のモノをしゃぶることを天秤にかけたなら、顔射くらい安いものだった。不快ではあるが。
「胡桃沢の情報か……」
浴槽に湯が溜まる音を聞きながら、流しっぱなしのシャワーに打たれ続ける。多少の肌寒さと、胸につっかえる気持ち悪さ。その両方が、秋津の思考を深みにはめていた。
「自由に固執してる俺自身が何よりも気持ち悪い」
先程の鬼島とのやり取りを思い出し、己の思考が常に考えていた『自由』ということ。その思考に囚われていること自体が、何よりも不自由だと気が付いていながら、秋津は自分を揶揄した。
秋津の出生は日本ではない。
秋津ヨルという名前も、誰から貰ったものかすら定かではない。
ただ、母親が日本人ということ。父親が海外の有名な投資家ということ。
そして、自分は裏社会でも人身売買界隈の大元のルートに売られ、売った母親は既に死んでいること。
それらを考えた所で、秋津は思考を止めた。
過去の自分が可哀想だと、今になって同情を求めるのは簡単だ。だが、そんなお涙頂戴の同情を求める程、自分を見て欲しいとは思わない。せいぜい、どこか誰かの日常の片隅にいるだけでいい。
けれども、秋津を人間にしたのは胡桃沢だった。正しい言葉を教えられ、礼儀を叩きこまれた。
どれだけ着飾り、見栄を纏おうが育ちは変えられない。合成肥料を栄養に育った花と、動物の糞や亡骸を栄養に育った花。それらの見分けがつく者は少ないだろう。
だからこそ、育ちも本性も嘯くことが出来る。
秋津は流しっぱなしだったシャワーを止めて、髪をかきあげた。
実際、胡桃沢との過去に縋りたい気持ちも少なからずある。親に頼りたい気持ちからか、恩を感じて甘えたい気持ちから来るものなのか不明だが。
しかし、その気持ちに気が付かない振りをして、秋津は丁度よく溜まった湯船に浸かる。
ゆらゆらと揺れる湯に反射する空に、秋津は顔を上げた。
浴室の小さな窓から見えた空はやはり青くて、秋津には先が見えない色をしている。
瞳がいつの間にか、すっかり黒い夜に慣れていたのだ。きっと光に慣れる頃には、目が潰れているだろう。たとえ黒空に浮かぶ美しい月であっても、光を帯びるものは全て秋津の網膜を焼き尽くす。
だからだろうか、鬼島は秋津にとって見えすぎる。目を逸らせないくらいに、惹きつけてやまない。
とはいえ、鬼島や胡桃沢といった裏社会の者達と深く関わるのはあまり好ましくない。既に汚れた手であるが、出来るだけ綺麗な状態が好ましい。
今更、どの口が言ってるんだとは思うが。
裏社会の者と関係深い秋津だが、表向きはたまに大きく利益を出す会社の投資家という事になっている。
「アメリカ……いや、いっその事ウルグアイもありだな」
海外逃亡を視野に秋津は独り言を呟く。逃げられる可能性など小指の先ほども無さそうだが、思考することは自由。いっそのこと全財産を募金して、戸籍も消して全部消えてしまうのもありかもしれない。
秋津は一度頭まで湯船に沈むと、肺の中の空気を吐き切り勢いよく浮上した。
強く傲慢な自分である為に、要らぬ感情を水に流して、浴室を後にしたのだった。
濡れたままの髪の毛を拭きながら、ふてぶてしく鬼島の前に姿を現した秋津。
バスローブから伸びる程よく筋肉のついた脚を組むと、秋津から一時たりとも視線を外さない鬼島を睨みつけた。
「で? ここが俺の家っていうのは、一体どういう事だ?」
「お前から必要な情報を全て聞き出す為だな。何度も言っているが、俺はお前を逃がすつもりは無い」
「だから、監禁紛いの行為を許容しろってか?」
「いいや、俺はお前の自由を約束したからな。監禁なんかしねェよ」
会話の内容が先程からずっと一転二転している。
逃がす気はなければ、監禁する気もないらしい。
秋津は足を組み換えながら、ソファの背もたれに寄りかかる。この男は回りくどい。
「……お前、俺のマンションを勝手に解約してないだろうな」
「勿論したな。結局、お前の買ったマンションも裏組織との繋がりがあったんだろ? 弱小組織から、俺らの組織に変わっただけだ。まぁ、心配するなよ? 俺が代わりに買って、確保しておいてやったから」
鬼島にとって譲歩しているのだろう。情報源を確実に手元に置く為、ここまでしてくるとは。秋津は渋々ながらも妥協する事を決めた。
「……俺の私物は? 口座は? 身分は?」
矢継ぎ早に質問を投げかけ、鬼島に流し目を送る。
「お前の私物は明日あたりに、赤畠と青柳が手配した業者が持ってくる。あと、資金援助の件に使う口座は後日、契約書にサインをしてくれ。そしてお前の身分は、ウチの情報提供者兼、資金援助者だ。一応、扱いとしては俺と対等だな。大事なオキャクサマだ」
秋津を暴行していた時に比べ、雰囲気が一変した鬼島。その組織のトップに立つ者の風格は、目が離せない程のドス黒さだ。
光で目がつぶれてしまう秋津が唯一、直視できる存在。その事実が秋津の神経を逆撫でした。
「お前、いくつ胡桃沢の事務所と資金源を潰したんだ?」
「そりァ……目にあまる場所はサツか、俺らで解体したな」
「なんだ、胡桃沢直々の幹部は捕まえられてないのか?」
「ああ、隠されてるっていう拠点を潰しても潰しても、本元に繋がるヤツが居ねェ」
タバコに火をつけながら、鬼島は忌々しそうに言う。
思った以上に胡桃沢の居場所、本拠地の情報を鬼島は掴めていないようだ。秋津以外の幹部達から情報を抜いていると思っていたが、胡桃沢の危機察知が鋭いみたいだ。
いや、鬼島の事だ。何も分かっていない振りをしている可能性があるか。
秋津は考えながら水差しからワイングラスへと水を注ぎ、優雅な様子で飲み干す。そして、わが意を得たりとばかりにあくどい笑みを浮かべた。その顔を見た鬼島が訝しむ程だ。
「お前らがどう動いてるのか知らねえけど、関東と関西付近はどれだけ潰しても胡桃沢の尻尾すら掴めないと思うぞ」
「……は?」
「アイツが本元にしてるのは九州だ」
「九州だと?」
「福岡と長崎に胡桃沢とその幹部がいるはずだ。関東と関西の事務所は全部ブラフだな」
「そんな話、聞いたこと無いが?」
タバコに火を付けながら鬼島が問う。
「ああ、ならこれ以上の情報は明日だな」
「あ?」
「俺は今から寝る」
「お前、このタイミングで? それに、さっきまでお前、寝て……」
「俺は気絶させられて寝てたんだ。それに、ここは俺の家なんだろう? あぁ、腹が減ったなぁ。そうだお前、何か買ってきてくれないか?」
空になったワイングラスを近くのローテーブルに置きながら、どこか鬼島をバカにした様子で言う。裏社会で決して逆らってはいけないと言われている人物へ、なんのマイナスもなく尊大に振舞える。この悦楽に浸るなという方が無理な話だろう。
秋津の口角がいつになく弧を描いて歪んでいる。
「急にイキイキしやがって……仕方ねェ、出前なら頼んでやる!」
「あ、高級店のウナギがいい。お前の奢りで」
「この……クズが!!」
お前だけには言われたくない。
広いバスルームの中で、秋津は呟いた。生温い温度の水が、シャワーからとめどなく流れ続ける。
今更、自己嫌悪なんて可愛らしい落ち込み方などしない。が、今になって自分が生きている意味と、鬼島に生かされている現実への虚無感が心を支配していた。
本当に情けない。というか、客観的に考えて自分が無様すぎた。
まぁだが、自分のプライドの高さに今回は救われたと考えられる。
それと驚いたのは、鬼島の諦めが思っていたよりも早かったことだ。しかし、怖いのは鬼島に自宅を抑えられている可能性がある事と、直接的では無いが常に監視される可能性がある事。
とはいえ、自分の命とあのクズ野郎のモノをしゃぶることを天秤にかけたなら、顔射くらい安いものだった。不快ではあるが。
「胡桃沢の情報か……」
浴槽に湯が溜まる音を聞きながら、流しっぱなしのシャワーに打たれ続ける。多少の肌寒さと、胸につっかえる気持ち悪さ。その両方が、秋津の思考を深みにはめていた。
「自由に固執してる俺自身が何よりも気持ち悪い」
先程の鬼島とのやり取りを思い出し、己の思考が常に考えていた『自由』ということ。その思考に囚われていること自体が、何よりも不自由だと気が付いていながら、秋津は自分を揶揄した。
秋津の出生は日本ではない。
秋津ヨルという名前も、誰から貰ったものかすら定かではない。
ただ、母親が日本人ということ。父親が海外の有名な投資家ということ。
そして、自分は裏社会でも人身売買界隈の大元のルートに売られ、売った母親は既に死んでいること。
それらを考えた所で、秋津は思考を止めた。
過去の自分が可哀想だと、今になって同情を求めるのは簡単だ。だが、そんなお涙頂戴の同情を求める程、自分を見て欲しいとは思わない。せいぜい、どこか誰かの日常の片隅にいるだけでいい。
けれども、秋津を人間にしたのは胡桃沢だった。正しい言葉を教えられ、礼儀を叩きこまれた。
どれだけ着飾り、見栄を纏おうが育ちは変えられない。合成肥料を栄養に育った花と、動物の糞や亡骸を栄養に育った花。それらの見分けがつく者は少ないだろう。
だからこそ、育ちも本性も嘯くことが出来る。
秋津は流しっぱなしだったシャワーを止めて、髪をかきあげた。
実際、胡桃沢との過去に縋りたい気持ちも少なからずある。親に頼りたい気持ちからか、恩を感じて甘えたい気持ちから来るものなのか不明だが。
しかし、その気持ちに気が付かない振りをして、秋津は丁度よく溜まった湯船に浸かる。
ゆらゆらと揺れる湯に反射する空に、秋津は顔を上げた。
浴室の小さな窓から見えた空はやはり青くて、秋津には先が見えない色をしている。
瞳がいつの間にか、すっかり黒い夜に慣れていたのだ。きっと光に慣れる頃には、目が潰れているだろう。たとえ黒空に浮かぶ美しい月であっても、光を帯びるものは全て秋津の網膜を焼き尽くす。
だからだろうか、鬼島は秋津にとって見えすぎる。目を逸らせないくらいに、惹きつけてやまない。
とはいえ、鬼島や胡桃沢といった裏社会の者達と深く関わるのはあまり好ましくない。既に汚れた手であるが、出来るだけ綺麗な状態が好ましい。
今更、どの口が言ってるんだとは思うが。
裏社会の者と関係深い秋津だが、表向きはたまに大きく利益を出す会社の投資家という事になっている。
「アメリカ……いや、いっその事ウルグアイもありだな」
海外逃亡を視野に秋津は独り言を呟く。逃げられる可能性など小指の先ほども無さそうだが、思考することは自由。いっそのこと全財産を募金して、戸籍も消して全部消えてしまうのもありかもしれない。
秋津は一度頭まで湯船に沈むと、肺の中の空気を吐き切り勢いよく浮上した。
強く傲慢な自分である為に、要らぬ感情を水に流して、浴室を後にしたのだった。
濡れたままの髪の毛を拭きながら、ふてぶてしく鬼島の前に姿を現した秋津。
バスローブから伸びる程よく筋肉のついた脚を組むと、秋津から一時たりとも視線を外さない鬼島を睨みつけた。
「で? ここが俺の家っていうのは、一体どういう事だ?」
「お前から必要な情報を全て聞き出す為だな。何度も言っているが、俺はお前を逃がすつもりは無い」
「だから、監禁紛いの行為を許容しろってか?」
「いいや、俺はお前の自由を約束したからな。監禁なんかしねェよ」
会話の内容が先程からずっと一転二転している。
逃がす気はなければ、監禁する気もないらしい。
秋津は足を組み換えながら、ソファの背もたれに寄りかかる。この男は回りくどい。
「……お前、俺のマンションを勝手に解約してないだろうな」
「勿論したな。結局、お前の買ったマンションも裏組織との繋がりがあったんだろ? 弱小組織から、俺らの組織に変わっただけだ。まぁ、心配するなよ? 俺が代わりに買って、確保しておいてやったから」
鬼島にとって譲歩しているのだろう。情報源を確実に手元に置く為、ここまでしてくるとは。秋津は渋々ながらも妥協する事を決めた。
「……俺の私物は? 口座は? 身分は?」
矢継ぎ早に質問を投げかけ、鬼島に流し目を送る。
「お前の私物は明日あたりに、赤畠と青柳が手配した業者が持ってくる。あと、資金援助の件に使う口座は後日、契約書にサインをしてくれ。そしてお前の身分は、ウチの情報提供者兼、資金援助者だ。一応、扱いとしては俺と対等だな。大事なオキャクサマだ」
秋津を暴行していた時に比べ、雰囲気が一変した鬼島。その組織のトップに立つ者の風格は、目が離せない程のドス黒さだ。
光で目がつぶれてしまう秋津が唯一、直視できる存在。その事実が秋津の神経を逆撫でした。
「お前、いくつ胡桃沢の事務所と資金源を潰したんだ?」
「そりァ……目にあまる場所はサツか、俺らで解体したな」
「なんだ、胡桃沢直々の幹部は捕まえられてないのか?」
「ああ、隠されてるっていう拠点を潰しても潰しても、本元に繋がるヤツが居ねェ」
タバコに火をつけながら、鬼島は忌々しそうに言う。
思った以上に胡桃沢の居場所、本拠地の情報を鬼島は掴めていないようだ。秋津以外の幹部達から情報を抜いていると思っていたが、胡桃沢の危機察知が鋭いみたいだ。
いや、鬼島の事だ。何も分かっていない振りをしている可能性があるか。
秋津は考えながら水差しからワイングラスへと水を注ぎ、優雅な様子で飲み干す。そして、わが意を得たりとばかりにあくどい笑みを浮かべた。その顔を見た鬼島が訝しむ程だ。
「お前らがどう動いてるのか知らねえけど、関東と関西付近はどれだけ潰しても胡桃沢の尻尾すら掴めないと思うぞ」
「……は?」
「アイツが本元にしてるのは九州だ」
「九州だと?」
「福岡と長崎に胡桃沢とその幹部がいるはずだ。関東と関西の事務所は全部ブラフだな」
「そんな話、聞いたこと無いが?」
タバコに火を付けながら鬼島が問う。
「ああ、ならこれ以上の情報は明日だな」
「あ?」
「俺は今から寝る」
「お前、このタイミングで? それに、さっきまでお前、寝て……」
「俺は気絶させられて寝てたんだ。それに、ここは俺の家なんだろう? あぁ、腹が減ったなぁ。そうだお前、何か買ってきてくれないか?」
空になったワイングラスを近くのローテーブルに置きながら、どこか鬼島をバカにした様子で言う。裏社会で決して逆らってはいけないと言われている人物へ、なんのマイナスもなく尊大に振舞える。この悦楽に浸るなという方が無理な話だろう。
秋津の口角がいつになく弧を描いて歪んでいる。
「急にイキイキしやがって……仕方ねェ、出前なら頼んでやる!」
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