3 / 8
おぞましき陵辱
しおりを挟む
ふ、と頭上に影のような靄が浮かぶ。そこからポトポトポトと何かが雨のように降り注いだ。
「うっ、ぁ、な、なにを……! ひッ!?」
降り注いだそれは、ぬちゃ、とクローヴェルの頭に額に、うなじに顔にとくっついて、ぬるぬると這い回る。
小さな、ヒルのようなモノが、無数に降り注いで蠢きながら、次々とクローヴェルに取り付いていった。
「な、なんだ……」
「俺の、可愛い可愛い眷属どもさ……下等生物でな……人間の、高い体温が大好きでなァ」
クローヴェルの服の隙間から入り込んだヒルのようなモノたちが、素肌の上をぬるぬると這い回る。
小さな無数の吸盤のようなモノがちくちくと肌を抓るような刺すような、微細な刺激を与えて。
「んっ、ぁ……はぁ……ぁンッ!?」
ヒルのいくつかが、クローヴェルの胸の突端にちゅうちゅうと吸い付いていく。
くにゅくにゅと敏感な所に間断なく与えられる刺激に、クローヴェルの体が跳ねた。
「これで言い訳はたったか? 特別サービスだぜ、司祭様よぉ……くく、さて、しばらく……見ていようか?」
クローヴェルのそそり立つモノを踏みにじっていた爪先がするりと離れていく。
掴んでいた髪も離し、悪魔は一歩退いたところで足を組んで座った。
「ぁ、な、なんのつもりだ……!?」
「なんの……? ……くく、なんだ。やっぱり足で踏んで気持ち良くして欲しかったか?ならちゃんとおねだりしろ、やってやるぞ」
爪先を伸ばしてクローヴェルの鼻先に突きつけると、悪魔はニヤニヤとまた笑う。
クローヴェルはといえば、どこかショックを受けたような顔で言葉を失ったように黙り込んだ。
その表情に気をよくしたように、悪魔は喉の奥をクルクルと鳴らして。パチン、とまた指を鳴らした。シュルシュルと魔力を編んだ輪っかがクローヴェルの手を後ろ手に締め上げていく。
「っ……ぐ、ぅ……な、なにを……ぁぅ!」 腕を後ろにいましめられたことで開いた胸元に、ヒルたちがにゅむにゅむと集まっていく。
既に二つの先端には幾つものヒルが取り付いてちゅうちゅうと啜り、新しいモノが無理矢理に割り込むたびにぺりりと剥がれて新しい刺激をクローヴェルに与えた。
「はっ、ぁ……んぅ、や、やめ……っあ、あぁ! み、みてない、で……こ、これを、はやく、とっ……んぁあ”」
脇に入り込み皮膚の薄い部分に噛み付く気配が、ぞわぞわと肌を粟立たせるよう。
堪えがたいというようにクローヴェルの口から声が漏れる。
苦しげに背を丸め、快楽めいた刺激を逃がそうとして。
「くく、見てないで……はやく……ん? なんだ、よく聞こえんなァ」
悪魔は相変わらずニヤニヤ笑って、その様子を見物していた。その視線に、クローヴェルは苛立たしげに眉を寄せる。
更なる文句を繋ごうとした口は、しかし、
「ん、ぁあッ……!」
這い回るヒルが昂ぶりそそり立つモノの先に吸い付いたことで嬌声にかき消される。
ちぅ、ちぅぅう……、と先端に吸い付いた黒くぬめるヒルが、滲み出る汁をまるで甘い蜜でも見つけたかのように啜り出す。
ほかのヒルたちも仲間の歓喜に気付いたか、クローヴェルの体の上を這いずりながら熱の集まり昂ぶるその一点へと押し寄せた。
「っぅあ、あ、ぁあ……! だ、ゃ……ぁあっ……ゃめ……ひっ」
昂ぶりに集うヒルたちが、好き勝手に纏わり付く。震え脈打つその竿に巻き付いて、くにゅくにゅにゅるにゅると敏感な裏筋を揉みしだかれているような感覚にクローヴェルの体が大きく揺れた。
目を見開き、絶え間なく与えられるもどかしい刺激に苦しげな声が漏れる。
ジワジワと滲み出る汁に吸い付いたヒルが、もっとそれを味わおうとでもいうように切れ目にぐにぐにと頭部を押しつけ、身を細くして中へと入り込もうとしていく。
きゅぅきゅぅと敏感な昂ぶりに吸盤が吸い付く刺激は、しかし吐き出すこともできないまま入り込んだヒルによって啜り出されるばかりで。
「ぁっ……ぐ、ぁが、ぁ、ぁあ……っっっふ、ぅう!」
喉首をのけぞらせ、喉仏を震わせながらクローヴェルの声が溢れ出る。
後ろ手にいましめられて、吸い付くヒルどもを払うこともできず、もどかしいばかりの刺激に理性が少しずつ焼き切れていくかのようなその姿が。
教会のステンドグラス越し、差し込む月明かりで浮かび上がった。
物言わぬ女神像が、司祭のあられもない姿を見下ろしている。
「ふ、くく……どうした、どうしたんだァ司祭様? 下等な魔性の眷属にたかられて気持ち良くおなりかよぉ。女神様が見ているってのに、随分と浅ましいことだなァ」
愉悦を隠しもしない悪魔の嘲弄に、クローヴェルはまたも目を見開く。
思わず振り返り仰ぐ女神像が、その眼差しが、まるで己を責め苛んでいるように思われてどうしようもない屈辱と羞恥をクローヴェルに齎した。
「はっ、ぁ、ぁ……主よ、敬すべき慈悲の女神よ……お許しを……お許し、を……っあぅ!」
蹲り背を丸め、床に額を擦りつけるようにして懺悔めいた言葉を吐き出すクローヴェルの、その体を尚もヒルは這い回っていく。
熱の集まる前にはすでに多くのヒルがたかっているからか、そこを取り逃したものたちが新天地を探しているかのようだった。
そうして一匹のヒルが、にゅるりと新たな熱源へと至る。
「っっひ……ぁあ! いや、いやだ、やめ……いやだ、そこはッ」
ぬち、ぬちゅ、粘液を纏いぬるぬると蠢くヒルが、クローヴェルの閉じられた後孔へと辿り着く。
その先に感じられる熱を求めるように頭をねじ込ませていく。
クローヴェルの体がびくりと大きく震え、しなり、恐れるように体を揺さぶった。
前に後ろにと取り付くヒルたちを振り払おうと、腰を突き上げ左右に振る。
ぴとりと吸盤で張り付いたヒルたちは、突然の大きな振動に振り払われまいとでもするかのようにぎゅむとかじりつき、吸盤が皮膚を摘む力が強まって、逆にクローヴェルを追い立てていった。
「ぁあ、ぁ、や……ぃ、ぁ……ひぃッ」
そうしているうちにも、にちゅ、にちゅ、とぬるつくヒルの頭が後ろをこじ開け、入り込んでいく。
無理矢理に割り開かれ、それでいて痛みよりもピリピリとした奇妙に痺れる甘やかさに、クローヴェルの足腰からじわじわと力が抜けていった。
月光の下、黒くぬめるヒルに取り付かれ、腰を高く突き上げて揺らす司祭のその姿は、悪魔の目からすればただひたすらに滑稽で、憐れで、そして扇情的ですらある。
黒くぬめるヒルが、無理矢理にこじ開けた後孔にぐにゅぐにゅと押し入り、身をよじり、狭い中を押し広げながら体を滑り込ませていく。
そうして一匹が入り込んでしまうと、ひくひくと孔はひくつき震えて、ヒルが持つ粘液に濡れて妖しくテラテラと煌めきさえした。
ひくつく孔はいっそ物欲しげですらあり、開かれたそこに次々にヒルが身をねじ込み入り込んでいく。
「ぅ、ぁ、ひぁあ……ぁンッ……んぅ!!」
ガクガクと細い腰を揺らし、震わせ、必死に頭を振りながら喘ぐ声を吐き出す司祭の姿に、悪魔は笑った。
にゅぷ、にゅぷ、と後ろの孔に入り込むヒルは、先に入り込んだもので渋滞して押し出され、もう一度と頭を押し込み、出たり入ったりを繰り返す。
その抜き差しの感覚が司祭の体に電流めいた刺激となって走り抜けているようだった。
前に取り付くヒルたちが先端から汁を啜り、後ろに入り込んだヒルたちが中から良い所を刺激する。
抗いようのない、止め処なく与えられる快楽に、司祭の体は震えて揺れていた。
「すっかり蕩けちまったねぇ、司祭様よぉ。いいのかねぇ、女神様の御前でそんなはしたない顔晒してさァ。あぁ、もっとはしたない下半身のほうが問題か? くくッ」
悪魔は、揶揄の声で笑うと、突き出され高く持ち上げられたクローヴェルの肉付きの薄い尻をすりりと足の裏で撫で上げる。
「っあ、ぅ……!」
今やどのように些細な刺激も毒なのだと言わんばかりに、クローヴェルの喉が震え、体が揺れた。
ぴりぴりと甘い痺れが体を駆け巡ってクローヴェルを支配していくのだ。
「だらしないねぇ……敬愛する神様の御前だぞ、もうちょっと頑張って感じてないふりしてみろよ。くく、ま、できないよなァ……」「っぅ、あ、ぐ……ち、ちが、ぁ……か、感じて、など……んぅ! ……ぁ、く、ぁあッッいや、やだ、そこ……そこ、ぁ! あく、ま……も、もう、頼む、や、やめさせ……んぁああッッ」
強がりを吐いても、すぐさま堪えきれない快楽の波に呑まれ、嬌声に言葉がかき消される。
クローヴェルのその様子が、おかしくてたまらないというように悪魔は肩を揺らし、すりり、すりすり、と相変わらず足裏で尻を撫で腰を撫で、ぬぷりと押し出されたヒルが再び中に入るのを手伝ってぎゅううと押し込んでいく。
クローヴェルの腰はビクビクと小刻みに震え、延々と電流を流されているかのように微振動を続けていた。
「司祭……、やめさせて欲しければ、こう言うんだ……。偉大なる悪魔様、私のいやらしい体に這い回るヒルを取り出して、代わりに貴方様の逞しく雄々しいモノをぶち込んで下さいませ……って、なァ」
「なッ……」
悪魔の言葉に、クローヴェルは真実言葉を失ったようだった。
「そ、そんなこと……言うわけ……んぁあ!」
ハッとして拒絶の言葉を継ごうとして、ぐちゅりと押し込まれたヒルに嬌声が漏れる。
間断なく訪れるさざ波のような快感に震え、クローヴェルの目からは涙すら溢れていた。
それが生理的なものか、恥辱によるもののためなのかは、本人にも悪魔にもわからなかったが。
「言わなきゃそのまま、そうだな……いつまでも終わらない無限の快楽。朝まで。朝が来ても、か……するとどうなるかねぇ。朝一番、教会にやってきた信徒が、神の御前で淫らに腰を振る司祭様を目撃するって訳だ。ひひはッ! そいつもいい、みものだねぇ……!」
さも愉しげに笑う悪魔の言葉に、しかしクローヴェルの方は一気に血の気の失せる思いがした。
(あ、ばかな……そんなこと……せ、セレミア……っ)
朝一番にやってくるのは、茶の髪の素朴な娘。
教会の掃除や細々したことをやってくれる、記憶喪失の彼女だ。
なにも覚えていない娘にとって、自分こそが唯一頼れる存在であろう、とクローヴェルは思っていた。そんな頼るべき者が、こんな痴態を晒すなど。
そうでなくても、年頃の娘にこんな姿を見られることは耐え難かった。
クローヴェルの内に強い葛藤が生じる。
このままではいられない、いたくない。
しかし、悪魔の言った通りにするのも嫌だった。そもそもあの逞しいモノを突き込まれたら壊れてしまうのではないか? としか思えない。
純粋な嫌悪感と恐怖感が、クローヴェルを躊躇わせる。
悪魔は、その葛藤すらも愉しんでいるようだった。
「ん、っあ……ひぅ……!」
そうして悩む時間が長ければ長いほど、ヒルたちが責め苛む時間もまた延びていく。ぐつぐつと思考が千々に乱れ、クローヴェルの理性を蕩けさせていくようなおぞましいまでの快感。
(ぁ、いやだ……もう、はやく、楽に……)
楽になりたい。それこそが最も強く確かな願いですらあった。延々と与えられる快楽は苦痛にも似て、恥辱と背徳がクローヴェルの心を痛めつけていくのだから。
唇をぎゅっと噛み、きつく目を閉じる。溢れる涙がなにによってなのかはわからないまま。
やがて、震える息と共にクローヴェルは口を開いた。
「ぁ……い、偉大な、る……悪、魔様……、ぅ……、ぐ、……っ私のっ、ぃ、いやらしい体に、……這い回る、ヒルを……取り出して、……ぁ、か、……っ」
ぐ、と息が詰まる。視界が赤く明滅する。怒りと恥辱とで煮えたぎる。にも関わらず自身ではどうすることもできず、なおも蠢くヒルたちに体をいいようにされて、どうしようもなく確かに感じている。
クローヴェルは、更に続けた。
「代わりに……貴方、様の……逞しくっ、雄々しい……モノを、……ぶち……込んで下さい……ま、せ……」
悔し涙だろうか、高い鼻筋を伝う涙がはらはらと流れ落ちて床を濡らす。
血反吐を吐きそうなほどに無理矢理に絞り出された声。実際、口の端からは微かに血も滲んでいた。
「く、くく……くくく……ひぁーははは! よくできましたァ……!」
悪魔の哄笑が、教会の高い天井に響き渡り、ステンドグラスを震わせた。
「うっ、ぁ、な、なにを……! ひッ!?」
降り注いだそれは、ぬちゃ、とクローヴェルの頭に額に、うなじに顔にとくっついて、ぬるぬると這い回る。
小さな、ヒルのようなモノが、無数に降り注いで蠢きながら、次々とクローヴェルに取り付いていった。
「な、なんだ……」
「俺の、可愛い可愛い眷属どもさ……下等生物でな……人間の、高い体温が大好きでなァ」
クローヴェルの服の隙間から入り込んだヒルのようなモノたちが、素肌の上をぬるぬると這い回る。
小さな無数の吸盤のようなモノがちくちくと肌を抓るような刺すような、微細な刺激を与えて。
「んっ、ぁ……はぁ……ぁンッ!?」
ヒルのいくつかが、クローヴェルの胸の突端にちゅうちゅうと吸い付いていく。
くにゅくにゅと敏感な所に間断なく与えられる刺激に、クローヴェルの体が跳ねた。
「これで言い訳はたったか? 特別サービスだぜ、司祭様よぉ……くく、さて、しばらく……見ていようか?」
クローヴェルのそそり立つモノを踏みにじっていた爪先がするりと離れていく。
掴んでいた髪も離し、悪魔は一歩退いたところで足を組んで座った。
「ぁ、な、なんのつもりだ……!?」
「なんの……? ……くく、なんだ。やっぱり足で踏んで気持ち良くして欲しかったか?ならちゃんとおねだりしろ、やってやるぞ」
爪先を伸ばしてクローヴェルの鼻先に突きつけると、悪魔はニヤニヤとまた笑う。
クローヴェルはといえば、どこかショックを受けたような顔で言葉を失ったように黙り込んだ。
その表情に気をよくしたように、悪魔は喉の奥をクルクルと鳴らして。パチン、とまた指を鳴らした。シュルシュルと魔力を編んだ輪っかがクローヴェルの手を後ろ手に締め上げていく。
「っ……ぐ、ぅ……な、なにを……ぁぅ!」 腕を後ろにいましめられたことで開いた胸元に、ヒルたちがにゅむにゅむと集まっていく。
既に二つの先端には幾つものヒルが取り付いてちゅうちゅうと啜り、新しいモノが無理矢理に割り込むたびにぺりりと剥がれて新しい刺激をクローヴェルに与えた。
「はっ、ぁ……んぅ、や、やめ……っあ、あぁ! み、みてない、で……こ、これを、はやく、とっ……んぁあ”」
脇に入り込み皮膚の薄い部分に噛み付く気配が、ぞわぞわと肌を粟立たせるよう。
堪えがたいというようにクローヴェルの口から声が漏れる。
苦しげに背を丸め、快楽めいた刺激を逃がそうとして。
「くく、見てないで……はやく……ん? なんだ、よく聞こえんなァ」
悪魔は相変わらずニヤニヤ笑って、その様子を見物していた。その視線に、クローヴェルは苛立たしげに眉を寄せる。
更なる文句を繋ごうとした口は、しかし、
「ん、ぁあッ……!」
這い回るヒルが昂ぶりそそり立つモノの先に吸い付いたことで嬌声にかき消される。
ちぅ、ちぅぅう……、と先端に吸い付いた黒くぬめるヒルが、滲み出る汁をまるで甘い蜜でも見つけたかのように啜り出す。
ほかのヒルたちも仲間の歓喜に気付いたか、クローヴェルの体の上を這いずりながら熱の集まり昂ぶるその一点へと押し寄せた。
「っぅあ、あ、ぁあ……! だ、ゃ……ぁあっ……ゃめ……ひっ」
昂ぶりに集うヒルたちが、好き勝手に纏わり付く。震え脈打つその竿に巻き付いて、くにゅくにゅにゅるにゅると敏感な裏筋を揉みしだかれているような感覚にクローヴェルの体が大きく揺れた。
目を見開き、絶え間なく与えられるもどかしい刺激に苦しげな声が漏れる。
ジワジワと滲み出る汁に吸い付いたヒルが、もっとそれを味わおうとでもいうように切れ目にぐにぐにと頭部を押しつけ、身を細くして中へと入り込もうとしていく。
きゅぅきゅぅと敏感な昂ぶりに吸盤が吸い付く刺激は、しかし吐き出すこともできないまま入り込んだヒルによって啜り出されるばかりで。
「ぁっ……ぐ、ぁが、ぁ、ぁあ……っっっふ、ぅう!」
喉首をのけぞらせ、喉仏を震わせながらクローヴェルの声が溢れ出る。
後ろ手にいましめられて、吸い付くヒルどもを払うこともできず、もどかしいばかりの刺激に理性が少しずつ焼き切れていくかのようなその姿が。
教会のステンドグラス越し、差し込む月明かりで浮かび上がった。
物言わぬ女神像が、司祭のあられもない姿を見下ろしている。
「ふ、くく……どうした、どうしたんだァ司祭様? 下等な魔性の眷属にたかられて気持ち良くおなりかよぉ。女神様が見ているってのに、随分と浅ましいことだなァ」
愉悦を隠しもしない悪魔の嘲弄に、クローヴェルはまたも目を見開く。
思わず振り返り仰ぐ女神像が、その眼差しが、まるで己を責め苛んでいるように思われてどうしようもない屈辱と羞恥をクローヴェルに齎した。
「はっ、ぁ、ぁ……主よ、敬すべき慈悲の女神よ……お許しを……お許し、を……っあぅ!」
蹲り背を丸め、床に額を擦りつけるようにして懺悔めいた言葉を吐き出すクローヴェルの、その体を尚もヒルは這い回っていく。
熱の集まる前にはすでに多くのヒルがたかっているからか、そこを取り逃したものたちが新天地を探しているかのようだった。
そうして一匹のヒルが、にゅるりと新たな熱源へと至る。
「っっひ……ぁあ! いや、いやだ、やめ……いやだ、そこはッ」
ぬち、ぬちゅ、粘液を纏いぬるぬると蠢くヒルが、クローヴェルの閉じられた後孔へと辿り着く。
その先に感じられる熱を求めるように頭をねじ込ませていく。
クローヴェルの体がびくりと大きく震え、しなり、恐れるように体を揺さぶった。
前に後ろにと取り付くヒルたちを振り払おうと、腰を突き上げ左右に振る。
ぴとりと吸盤で張り付いたヒルたちは、突然の大きな振動に振り払われまいとでもするかのようにぎゅむとかじりつき、吸盤が皮膚を摘む力が強まって、逆にクローヴェルを追い立てていった。
「ぁあ、ぁ、や……ぃ、ぁ……ひぃッ」
そうしているうちにも、にちゅ、にちゅ、とぬるつくヒルの頭が後ろをこじ開け、入り込んでいく。
無理矢理に割り開かれ、それでいて痛みよりもピリピリとした奇妙に痺れる甘やかさに、クローヴェルの足腰からじわじわと力が抜けていった。
月光の下、黒くぬめるヒルに取り付かれ、腰を高く突き上げて揺らす司祭のその姿は、悪魔の目からすればただひたすらに滑稽で、憐れで、そして扇情的ですらある。
黒くぬめるヒルが、無理矢理にこじ開けた後孔にぐにゅぐにゅと押し入り、身をよじり、狭い中を押し広げながら体を滑り込ませていく。
そうして一匹が入り込んでしまうと、ひくひくと孔はひくつき震えて、ヒルが持つ粘液に濡れて妖しくテラテラと煌めきさえした。
ひくつく孔はいっそ物欲しげですらあり、開かれたそこに次々にヒルが身をねじ込み入り込んでいく。
「ぅ、ぁ、ひぁあ……ぁンッ……んぅ!!」
ガクガクと細い腰を揺らし、震わせ、必死に頭を振りながら喘ぐ声を吐き出す司祭の姿に、悪魔は笑った。
にゅぷ、にゅぷ、と後ろの孔に入り込むヒルは、先に入り込んだもので渋滞して押し出され、もう一度と頭を押し込み、出たり入ったりを繰り返す。
その抜き差しの感覚が司祭の体に電流めいた刺激となって走り抜けているようだった。
前に取り付くヒルたちが先端から汁を啜り、後ろに入り込んだヒルたちが中から良い所を刺激する。
抗いようのない、止め処なく与えられる快楽に、司祭の体は震えて揺れていた。
「すっかり蕩けちまったねぇ、司祭様よぉ。いいのかねぇ、女神様の御前でそんなはしたない顔晒してさァ。あぁ、もっとはしたない下半身のほうが問題か? くくッ」
悪魔は、揶揄の声で笑うと、突き出され高く持ち上げられたクローヴェルの肉付きの薄い尻をすりりと足の裏で撫で上げる。
「っあ、ぅ……!」
今やどのように些細な刺激も毒なのだと言わんばかりに、クローヴェルの喉が震え、体が揺れた。
ぴりぴりと甘い痺れが体を駆け巡ってクローヴェルを支配していくのだ。
「だらしないねぇ……敬愛する神様の御前だぞ、もうちょっと頑張って感じてないふりしてみろよ。くく、ま、できないよなァ……」「っぅ、あ、ぐ……ち、ちが、ぁ……か、感じて、など……んぅ! ……ぁ、く、ぁあッッいや、やだ、そこ……そこ、ぁ! あく、ま……も、もう、頼む、や、やめさせ……んぁああッッ」
強がりを吐いても、すぐさま堪えきれない快楽の波に呑まれ、嬌声に言葉がかき消される。
クローヴェルのその様子が、おかしくてたまらないというように悪魔は肩を揺らし、すりり、すりすり、と相変わらず足裏で尻を撫で腰を撫で、ぬぷりと押し出されたヒルが再び中に入るのを手伝ってぎゅううと押し込んでいく。
クローヴェルの腰はビクビクと小刻みに震え、延々と電流を流されているかのように微振動を続けていた。
「司祭……、やめさせて欲しければ、こう言うんだ……。偉大なる悪魔様、私のいやらしい体に這い回るヒルを取り出して、代わりに貴方様の逞しく雄々しいモノをぶち込んで下さいませ……って、なァ」
「なッ……」
悪魔の言葉に、クローヴェルは真実言葉を失ったようだった。
「そ、そんなこと……言うわけ……んぁあ!」
ハッとして拒絶の言葉を継ごうとして、ぐちゅりと押し込まれたヒルに嬌声が漏れる。
間断なく訪れるさざ波のような快感に震え、クローヴェルの目からは涙すら溢れていた。
それが生理的なものか、恥辱によるもののためなのかは、本人にも悪魔にもわからなかったが。
「言わなきゃそのまま、そうだな……いつまでも終わらない無限の快楽。朝まで。朝が来ても、か……するとどうなるかねぇ。朝一番、教会にやってきた信徒が、神の御前で淫らに腰を振る司祭様を目撃するって訳だ。ひひはッ! そいつもいい、みものだねぇ……!」
さも愉しげに笑う悪魔の言葉に、しかしクローヴェルの方は一気に血の気の失せる思いがした。
(あ、ばかな……そんなこと……せ、セレミア……っ)
朝一番にやってくるのは、茶の髪の素朴な娘。
教会の掃除や細々したことをやってくれる、記憶喪失の彼女だ。
なにも覚えていない娘にとって、自分こそが唯一頼れる存在であろう、とクローヴェルは思っていた。そんな頼るべき者が、こんな痴態を晒すなど。
そうでなくても、年頃の娘にこんな姿を見られることは耐え難かった。
クローヴェルの内に強い葛藤が生じる。
このままではいられない、いたくない。
しかし、悪魔の言った通りにするのも嫌だった。そもそもあの逞しいモノを突き込まれたら壊れてしまうのではないか? としか思えない。
純粋な嫌悪感と恐怖感が、クローヴェルを躊躇わせる。
悪魔は、その葛藤すらも愉しんでいるようだった。
「ん、っあ……ひぅ……!」
そうして悩む時間が長ければ長いほど、ヒルたちが責め苛む時間もまた延びていく。ぐつぐつと思考が千々に乱れ、クローヴェルの理性を蕩けさせていくようなおぞましいまでの快感。
(ぁ、いやだ……もう、はやく、楽に……)
楽になりたい。それこそが最も強く確かな願いですらあった。延々と与えられる快楽は苦痛にも似て、恥辱と背徳がクローヴェルの心を痛めつけていくのだから。
唇をぎゅっと噛み、きつく目を閉じる。溢れる涙がなにによってなのかはわからないまま。
やがて、震える息と共にクローヴェルは口を開いた。
「ぁ……い、偉大な、る……悪、魔様……、ぅ……、ぐ、……っ私のっ、ぃ、いやらしい体に、……這い回る、ヒルを……取り出して、……ぁ、か、……っ」
ぐ、と息が詰まる。視界が赤く明滅する。怒りと恥辱とで煮えたぎる。にも関わらず自身ではどうすることもできず、なおも蠢くヒルたちに体をいいようにされて、どうしようもなく確かに感じている。
クローヴェルは、更に続けた。
「代わりに……貴方、様の……逞しくっ、雄々しい……モノを、……ぶち……込んで下さい……ま、せ……」
悔し涙だろうか、高い鼻筋を伝う涙がはらはらと流れ落ちて床を濡らす。
血反吐を吐きそうなほどに無理矢理に絞り出された声。実際、口の端からは微かに血も滲んでいた。
「く、くく……くくく……ひぁーははは! よくできましたァ……!」
悪魔の哄笑が、教会の高い天井に響き渡り、ステンドグラスを震わせた。
0
あなたにおすすめの小説
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる