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第1章 水属性の聖女は、鈴木氷雨なのでござる!

第7話 おふざけこそが、生きがいなのでござる!

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 あたくしと、カンナや、他の聖女たちも、水着で挑んだけれど、第一試験で落ちてしまった。

「頼むから、もう一回チャンスをくれるでござるか?」

「あーしからも、お願いしますなのですわ」

 あたくしとカンナの二人で、司会者にお願いをしたのだけど、

「悪いけど、これは決まったことなんです。

それを、変えることはできないです」

「そんななのでござる。

何が、悪かったでござるか?」

「申し訳ないけど、水着の第一段階で、受けがよくないと、突破できないんだ」

「納得できませんわ!

どうしてくれるんですか?」

「こればっかりは・・・・、申し訳ありません。

聖女討伐戦は、わたくしの先祖の代から伝わるものでして、それを覆すことなんてできないんです」

「そうなのでござるか。

たしかに、ご先祖様の代から、引き継いできたものを変えることは、申し分ないことでござるな」

「氷雨!?」

 カンナは、納得がいかなそうだけど、あたくしは仕方がないと断念せざるをえないようにも感じた。

 今から決まったことなら、文句次第で変えられるかもしれない。
 だけど、ご先祖様のこととなると、話が変わってくる。
 今、ここでルールを変えてしまうと、後々が厄介なことになってくる。

「あーしは、聖女としての人生をまっとうするために、頑張ってきました。

頑張って、頑張って、頑張って、何をどうしていいのかわからなかたのですわ!」

「頑張っていたか、迷っていたか、どっちなのかはっきりしてくれませんか?」

 司会者が、ツッコミを入れた。

「とにかく、聖女としての道はないから・・・・」

 この言葉は、絶望でしかない。
 今まで、聖女になるために頑張ってきた理由が、何だったのかわからなくなってしまった。

「おふざけこそが、生きがいなのでござる・・・・!」

「氷雨、どうしたのですか?」

 カンナにしては、珍しく心配している様子だった。
 だけど、あたくしは、そんなことにかまっている様子はない。

「あたくしは、今まで頑張ってきたのでござるよ。

これからも、今日も、こうして・・・・・」

 あたくしは、言葉につまっていた。
 本当にやりたいことを見つけられても、それが不可能だと否定されたことが、言葉にできないくらいの絶望的な気持ちでしかなくて。

「あたくし、鈴木氷雨は、何も果たせなかったでござるが、でも、これは負けではないのでござる」

「氷雨?

どういう意味か、わかっているのですか?

聖女になる道は、なくなったのですわ」

「なくなっていないでござるよ。

自分で、聖女だと思えば、立派な聖女なのでござる・・・・」
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