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第2章 ざまあ幼女の氷雨ヒサメは、水の聖女

第3話 相棒との喧嘩

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 こうして、学校から帰ってきたものの、やはり行きたくないと感じるし、つまらなかった。
 女子と男子の派閥は、いつまで続くのか。

 これが続いて、小学時代はニートのままで終わりを告げた。
 あたくしは、引っ越すこととなり、中学は知り合いのいない中学校に入学することになった。
 
 氷雨ヒサメは、12歳で新たな人生を迎える。
 
「おはよう」
 と次々と挨拶を交わしてくるので、あたくしはそのまま「おはよう」と返すだけだった。

 あたくしは、水の聖女としての役目も忘れていない。
 
 水の聖女には、鮫のぬいぐるみみたいな妖精がついてくるんだけど、とにかく、あたくしにうるさかった。

「聖女としての役目を果たす時が来たサメよ」

 この一応、妖精の扱いになっている喋る鮫の名前は、スクアーロ。
 あたくしはというと、一応「スクアーロ様」とか「チビ」または「チビ鮫」と呼んでいる。
 チビに関連することを言えば、スクアーロ様から怒られるだけだけど、あたくしはそんなことにはすでに慣れ切っているから、いいんだ。

「聖女としての役目?

そんなものあったけ?

チビ」

「チビとは、何だ!

貴様のために、丁寧に教えてあげているのに、この態度を改めんか!」

 あたくしは、こういう上から物を言うタイプは、どうしても好きになれない。
 このチビ鮫とお別れできる日を、楽しみにしている。

 聖女としの役割とかは前から聞いていたし、そのことだけは忘れないようにはしていた。
 だけど、内容までは興味がないから、さすがに覚えていない。

「聖女としての役目なら、覚えているから、これ以上のことは言わなくても大丈夫」

 適当なごまかしをすればいいと思っている。
 これで、人間より知能が低い普通の鮫なら、騙せそうな気がしたから。

「なら、言ってみるんだ。

聖女としての役目が、何なのかをな」


 覚えてなくても、ここては適当に言い当てて、勘で乗り切ろう。

「えっと、チビ鮫を倒す」

「そんな役割があるか!」

 ごまかしきれなかった。

「しかも、貴様は適当にこの場を切り抜けようとしているな!」

「なぜ、わかったの?

もしかして、スクアーロ様はエスパーなの?」

「エスパーじゃなくても、誰でもわかるわ!

まったく、この話を聞かんやつめ!

とにかく、異世界に向かうぞ。

後は、こんなことにならないように、人の話を聞くように習慣つけとけい!

どうして、失敗から学ばないんだ?」

「そんな言い方しなくてもいいじゃん。

あたくしだって、子供なの!

こんな難しい話とか、わかんない!」

 あたくしは、かっとなって言い返してしまった。
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