ベッドの上の花嫁

野うさぎ

文字の大きさ
12 / 16
第1章 幼馴染と恋愛した場合

第11話 幼馴染以外と恋愛した場合

しおりを挟む
「この紫の瞳って、憧れます!

すっごく、宝石みたいで綺麗です!

私、それ将来できる子供の瞳にしたいです」

「そっか、君は俺がコンプレックスと感じるところを肯定してくれてるんだ。

ありがとう」

「耳がとがっているところも、自分のことを俺って言うところも、ぜーんぶ、私の理想の男性像ですよ」

 私は、会って初めての竜さんを好きになってしまっていた。
 自分でもどうしてだかわからないけど、運命を感じていた。

「耳の形は人外だっていうことを表す何よりの証拠になるし、俺というのは男の人ならだれでもあることではないんじゃないかな?」

「そんなことないです。

私の幼馴染は、一人称が僕でした。

だけど、男の人なら俺って言ってほしかったです」

 本当は、竜さんがどんな一人称だろうとかっこいいけどね。

「ありがとう。

君は、肯定することの天才だよ。

だけど、君は俺とずっと一緒にはいられない」

「どうしてですか?」

「簡単な話さ。

俺がハーフドラゴンで、これから戦わなくちゃいけないんだ。

君はどこからどう見ても一般人だし、魔力も感じなければ、きっと武術もないだろう。

隣にいても、正直言うと、足手まとい」


「だけど、竜さんに守ってもらいたいんです・・・・。

グルームは、きっと私を連れ戻しに来ます。

私は、監禁されたところから逃げるという行為を犯しました。

君も、それを手伝ったということは、共犯になります。

だから、一緒に逃げませんか?」

「話がよくわからないんだけど、君はグルームに気に入られていたの?」

「はい。

最初はただの幼馴染だったんですが、グルーム方から次第に好意を寄せてくるようになって、これで密室な空間に監禁されるようになりました」

「要約すると、君はどこにいても危険ってことでいいのかな?

仕方ないな。

俺が守ってあげるよ。

何があったとか詳しいこととかわからないけど、グルームは何しでかすかわからないし、これ以上は被害を増やしたくはない。

だから、俺の邪魔にならないようにしてね」

「はい!」

 こうして、私は大好きな竜さんと一緒にいられることになった。
 竜さんといつ、付き合えるとかはわからないけど、私は自慢のプロポーションと、美顔で私だけの竜さんにして見せる。

「髪、どうして青いの?」

 竜さんに質問された。

「急に、どうしたの?」

「君は人間界出身だけど、髪が青いのはどうして?」

「それはわかんないなあ。

お父さんも、お母さんも青かったし、生まれつきだからなあ」

「そっか。

なら、髪を黒く染めることってできる?」

「染めるの?」

「イメチェンしよ」

「竜さんの好みのタイプになれるなら」

「そういうわけじゃないけど・・・」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

花嫁召喚 〜異世界で始まる一妻多夫の婚活記〜

文月・F・アキオ
恋愛
婚活に行き詰まっていた桜井美琴(23)は、ある日突然異世界へ召喚される。そこは女性が複数の夫を迎える“一妻多夫制”の国。 花嫁として召喚された美琴は、生きるために結婚しなければならなかった。 堅実な兵士、まとめ上手な書記官、温和な医師、おしゃべりな商人、寡黙な狩人、心優しい吟遊詩人、几帳面な官僚――多彩な男性たちとの出会いが、美琴の未来を大きく動かしていく。 帰れない現実と新たな絆の狭間で、彼女が選ぶ道とは? 異世界婚活ファンタジー、開幕。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

処理中です...