ベッドの上の花嫁

野うさぎ

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第1章 幼馴染と恋愛した場合

グルームの過去編~異常者なくらいの恋愛をするようになるまで~第3話

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 僕は、ブライドのいるところに向かった。
 ブライド・・・。
 ブライド・・・。
 僕は、心の中でそう呟いた。

 今更かもしれないけど、今の僕にはふさわしくないかもしれないけど、両思いなら、告白しないと後で後悔するような気がした。

「ブライド・・・」

 僕は両親とではなく、ブライドと一緒に暮らしたい。

 扉を開けた瞬間、目を疑う光景があった。

 ブライドが血だらけで倒れていた。

「ブライド!」

 僕は、すぐに駆け付けた。

「ブライド!

ブライド!」

 どうしよう・・・!?
 どうしよう・・・!?

「グルーム君・・・」

「ブライド!

誰にやられたんだ?

今すぐ、復讐するから・・・」

「いいのよ」

「ブライド?」

「あたしは、これで終わりだから」

「やだ!

まだ、なんとかなる!

救急車も呼ぶから!

僕、いい子でいるから!

ブライドが本気で好きだから!

好きだから、死なないで?」

「ありがとう。

あたしの出会いをやり直したいかしら?

こんな形で終わるのは、どうしてもいや?」

「いやだ。

いやに決まっている。

だけど、こんな結果を変えられるのか?」

「変えられるわ。

グルーム君が、そのことを信じていればね。

何だって、できるのよ」

 ブライドは、何がしたいのか僕にはわからない。
 わからないけど、

「ありがとう、ブライド」

「平行世界の存在は、信じてる?」

「いきなり、何だよ?」

 だけど、ブライドは僕の質問に答えることはなかった。

「これから、平行世界へ向かえば、あたしに会えるわ。

何度でもね。

だけど、性格とか、状況とかも、違うかもしれない。

それでも、全く違うあたしを好きでいられる?」

 この時の僕は、ブライドに会えるなら、何でもしようと思えた。

「どんなブライドでも、愛してるさ」
 
 あまり、深く考えてなかった。
 平行世界のことも、よくわかってなかった。

 ただ、今の状況を変えることしか、目先のことしか、頭になかった。

「ありがとう。

グルーム君。

愛してる。

大好き。

だから、パラレルループしてきてね。

あたしに会いにきてね。

あたしと、恋人になってね。

あたしのことを、いつまでも好きでいてね。

平行世界のあたしはそうじゃないかもしれないけど、グルーム君が信じてさえいれば、きっとどんな願い事も叶うわ。

好きよ。

好き。

最後まで一緒にいてあげられなくて、ごめんなさい」
 
 こうして、僕は平行世界へ向かった。
 どうやって来たのかはわからないけど、気がつけば、パラレルワールドにいた。

「今日から、転校生を紹介しまーす!

グルーム君です!

皆さん、仲良くしてあげてくださいね」

 僕は、6年生で転校することになっていた。

 待っててね、ブライド。
 今から、会いに行くよ。
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