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番外編 世界でたった一人の魔法少女

第2話

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 あたしは、孤独を生きている。
 理由なんて言うまでもない。
 最初から読めばわかるでしょ?

 あたしは、白々《しらじら》コハク。

 一番上の姉は不倫がばれて離婚。
 七番目の姉は、中二で不登校。
 学年は違うけど、あたしと同じ学校だから、すごく気まずい。

 次の彼氏を作ろうにも、噂が広まってつくれそうにない。

 だけど、何か習い事ができそうな程のお金はないので、サークルに参加する?
 ううん、市が経営している無料のサークルは年代が高かった。
 大体、定年退職している方がほとんどだった。

 散歩して、外を歩いていたところにあたしは、小さな人に出会う‥‥。
 幼稚園か保育園ぐらいの子ども?に。
「そこで、何をしとる?」
 男の子?
「やることがなくて‥‥」
「なら、魔法少女をやるか」
 魔法少女?
まあ、子どもが言うことだしね。
「なら、なってもいいよ」
 その一言が今後の人生を左右するとは、知らずに放った言葉。
「なら、いいな」
 そう言い、男の子は去っていった。

 家に帰りたくなくて、夜を徘徊していた。
 誘拐するならすればいい。
 殺したいなら殺せばいい。

 夜空から星が落ちてきて、
「きゃあああああ」
 あたしは、急いで逃げた。
 だけど、逃げきれずあたしは、星に当たって気絶した。
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