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番外編 ワンエイスの末路

第1話

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 俺は、自分の名前を知らない。
 俺は、小さい頃から「ワンエイスの末路」という研究所で育ってきて、様々な実験に付き合わされていた。

 俺は10年前から、女6人に囲まれて育ってきた。
 何故かというと、子孫繁栄のためだった。
 幼馴染みと子孫を残せる関係になれるか、という実験のためだった。

 10年も一緒にいると、異性という感覚はなくなってくる。

 もうひとつの実験がある。
 何かのワンエイスになれるか、どうかだった。

 例えば、エルフのワンエイスとか、オーガのワンエイスになれるか、とか。

 ハーフやクォーターの実験もあったらしいけど、どれも失敗に終わっているらしい。

 俺と同じ牢屋で過ごす彼女たちも、自分の名前を知らないらしい。
 ここに来てから、ずっと被検体ナンバーで呼ばれていて、最後に名前を呼ばれたのがいつだったのか、今になって はわからない。

 俺は、この中の誰とも子供を作る気がしなかった。

 もう一人男がいたけど、年が離れすぎて、打ち解けられそうになかった。

 俺に、恋愛感情なんてものがないのだろうか?

外の世界に出られるのは、この研究所にいる8人だけ。
そう、研究長から聞かされた。
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