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番外編 左目に隠された不思議な力は~高橋家の場合~

第1話

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 僕は、高橋エイト。
 髪はセミロングで、髪の左側を一部だけ小さな三つ編みにしている。
    黒髪で、黒目。
    猫耳の白いセーターを羽織っている。

「私は佐藤ゆりまって、憶えてる?
本当に久しぶりね」
「うん、本当に久しぶり」

 佐藤ゆりまは青髪を一本のみつあみにして、青いの宝石のような瞳を持つ美人だった。

 僕はこんな僕でも受け入れてくれて、優しくしてくれるゆりまのことを好きになりつつあったけれど、自分に自信はなかった。
 僕なんかが、ゆりまを好きになってもいいのかっていつも思っていたから。

「高橋君、私はドラゴンに変身したいわ」
「変身できても、何もいいことはないんじゃないかな?」
「あるわ。もっとポジティブになりましょう」

 ネガティブな僕とポジティブなゆりまは、正反対だった。
 僕は一人ではかなり寂しかったりするし、どうしていいのかわからなかったりするけれど、ゆりまでも、誰でもだれかいてくれるとありがたかった。
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