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番外編 海賊に愛されて
第3話
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ほのめは、とうとうザイコスキーと手を繋いで歩くとか、ザイコスキーにお姫様抱っこされるところにまできついてしまった。
男のしてのプライドは最初から持っているつもりはなかったけど、そこまでされてしまうと、本当に女の子かのようになった気分だった。
「勇石神ちゃん」
俺は最近、姉さんのことを名前で呼ぶようにしてる。
海賊たちは、ほのめのことは呼んでくれても、姉さんのことは「何なのかわからない」「近付いたら感染するかも」「襲われるかも」という理由で避けていくので、誰も姉さんの名前を呼びやしない。
勇石神ちゃんは首を縦にふる。
最近、勇石神ちゃんは上手く喋れないと自分でもわかって以来、ジェスチャーが増えた。その代わり、あまり言葉を発したりはしなくなった。
「来たぞー、海賊専門退治屋だー」
海賊たちが騒ぎ始めた。
「まずいわ、ほのめちゃん、逃げてちょーだい」
「何が起こって‥‥」
「海賊専門の退治屋よ。
説明している時間はないの」
「船長、逃げ場はどこにもありません」
「そんなことないわ」
「あるんです!
水が凍ってしまいました」
船の外を見ると本来、水のところは氷になっていた。
「氷になるってことは、まずいのが来たわね」
「アイスブロック」と言う声が聞こえたかと思うと、ザイコスキー船長や海賊たちは一瞬で氷になった。
助かったのは、ほのめと勇石神ちゃんだけ。
「危ないところでしたわね」
声がした方を見ると、勇石神よりも胸が大きい女の子がいた。
「誰?」
「誰とは失礼ね。
あたくしは海賊専門の退治屋の氷狩《ひかり》と申しますわ」
「海賊専門退治屋?」
「有名な職業なんですのよ?」
「知らない‥‥」
「とにかく、海賊から逃げますわ」
「どうやって?」
「氷の上を渡るのよ」
「渡れるの?」
ほのめは実は、深海恐怖症で、例え氷だとしても水上はこわい。
「こわいなら、おぶりましょうか?」
女の子におぶられるくらいなら‥‥
「自分で歩くよ」
船から降りて、氷の上を歩くとか割れる音がするので怖かったけど、陸まで来ればあっけないものだった。
「さあて、任務の報告ですわ」
「任務?」
「当たり前よ。これは仕事でやっているんですわ」
氷狩、勇石神、俺の三人で街へ向かった。
海賊の生活から離れられそうだけど、次は何が待っているんだろう?
男のしてのプライドは最初から持っているつもりはなかったけど、そこまでされてしまうと、本当に女の子かのようになった気分だった。
「勇石神ちゃん」
俺は最近、姉さんのことを名前で呼ぶようにしてる。
海賊たちは、ほのめのことは呼んでくれても、姉さんのことは「何なのかわからない」「近付いたら感染するかも」「襲われるかも」という理由で避けていくので、誰も姉さんの名前を呼びやしない。
勇石神ちゃんは首を縦にふる。
最近、勇石神ちゃんは上手く喋れないと自分でもわかって以来、ジェスチャーが増えた。その代わり、あまり言葉を発したりはしなくなった。
「来たぞー、海賊専門退治屋だー」
海賊たちが騒ぎ始めた。
「まずいわ、ほのめちゃん、逃げてちょーだい」
「何が起こって‥‥」
「海賊専門の退治屋よ。
説明している時間はないの」
「船長、逃げ場はどこにもありません」
「そんなことないわ」
「あるんです!
水が凍ってしまいました」
船の外を見ると本来、水のところは氷になっていた。
「氷になるってことは、まずいのが来たわね」
「アイスブロック」と言う声が聞こえたかと思うと、ザイコスキー船長や海賊たちは一瞬で氷になった。
助かったのは、ほのめと勇石神ちゃんだけ。
「危ないところでしたわね」
声がした方を見ると、勇石神よりも胸が大きい女の子がいた。
「誰?」
「誰とは失礼ね。
あたくしは海賊専門の退治屋の氷狩《ひかり》と申しますわ」
「海賊専門退治屋?」
「有名な職業なんですのよ?」
「知らない‥‥」
「とにかく、海賊から逃げますわ」
「どうやって?」
「氷の上を渡るのよ」
「渡れるの?」
ほのめは実は、深海恐怖症で、例え氷だとしても水上はこわい。
「こわいなら、おぶりましょうか?」
女の子におぶられるくらいなら‥‥
「自分で歩くよ」
船から降りて、氷の上を歩くとか割れる音がするので怖かったけど、陸まで来ればあっけないものだった。
「さあて、任務の報告ですわ」
「任務?」
「当たり前よ。これは仕事でやっているんですわ」
氷狩、勇石神、俺の三人で街へ向かった。
海賊の生活から離れられそうだけど、次は何が待っているんだろう?
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