上 下
285 / 393
番外編 空賊暮らし

プロローグ

しおりを挟む
「空賊?」
 俺は友達から聞かされて、初めて知った。
 山賊、海賊とかまでは知っていたけど、空賊まではな。

 俺は今、学校でクラスの女子と話していた。
「そうなのよ。
 空賊っていう空で活躍する盗賊団よ」
「無理あるだろ、それ」
「空飛ぶ船で‥‥」
「飛行機の間違いだろ?」
「似たようなものかな」
 認めちゃうのか!
「空で盗む物があるのか?」
「言われてみれば‥‥」

 空賊なんているわけない。
 空飛ぶ船なんかあれば、世の中大騒ぎになっている。

 だけど、興味をそそられるよな。

 俺たちは二分の一成人式を迎えた。
 成人は20歳で迎えるとしてその半分の年齢になったら、毎年学校で行うこととなる。
 中には、成人を18歳に引き下げるなんて話もあるが、本当かどうか興味はない。

 子どもなのか、大人になったつもりかよくわからない。

 さて、今日も眠りにつくか。
 勘違いするな、永眠とか物騒なこと想像するなよ?
 普通にベッドに、もぐらのように潜って夜寝るんだよ。
 お休み‥‥‥‥。
しおりを挟む

処理中です...