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番外編 好きな人が二人いて

第1話

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私、恋深《こいふか》愛理守《ありす》。
大学でも、職場でも、もてていたけど、25歳を超えると誰も相手にしてくれなくなったけど、諦めない。

25歳の誕生日になってから、ワンピースが似合わなくなっても、
マーメイドスカートとニットは似合うし、オレンジが似合うのが自慢。

今年で、26歳になるけど、気持ちはまだ若い。

彼氏はいたけど、彼氏とは連絡先が繋がらなくて、音信不通状態となった。

だけど、今、私の好きな人は二人いて、
一人は、低野《ていの》。
今年で23歳。
本命の彼女には内緒で浮気して、恋人が二人いるけれど、かっこいいから好き。

一人は、火塚《ひづか》。
今年で21歳。
彼女いなくて、片思いの人がいると知っているけれど、それでも、私のものにできるチャンスはある。と思いたい。

今日は、私は火塚と低野にアプローチして、告白して、何回振られても、諦めなかった。

私は、何度振られても、諦めたくないし、諦めれないし、好きなの。
二人きりのデートの誘いも、断られても、諦めない。

女の人に興味はないけど、男は昔から好きだった。
私はシングルマザーの家庭で育ち、再婚して、姉弟ができたけど、同い年の弟が一人いて、弟にアプローチしてみたけど、振られて、彼女いても諦めきれなくて、結局、18歳で結婚して、家を出るって話になってから、やっと諦めたかんじだった。
そう、私はパパも好きだったけど、大好きなパパが亡くなって以来、シングルマザーだった。
実の血の繋がったパパに恋をして、「将来はパパのお嫁さんになる」と言ったこともあるくらい、パパに恋をしていた記憶もある。
ママとパパは若くて、ママもパパも小学生で私を産んでいて、年の離れたお兄さん、お姉さんみたいな感じで、生まれてすぐは児童養護施設で育ったけれど、ママとパパが高校生でアルバイトを始めてから、私は実家に帰ってこれた。
私はパパが亡くなって以来、パパのような優しい男性を求めて、次々と男の人を求めるようになった。

児童養護施設で、愛情とかもらった記憶はなく、寂しい思いをしたこともあった。

火塚には好きな人がいるけれど、その好きな人は鈍感で、天然で、火塚に告白されても、気づかないし、ライバルかどうかはわからなかった。
顔はそんなにかわいい方ではないとは思う。

低野の浮気が本命彼女にばれて、彼女に振られて、落ち込んでいる時に、私は慰めて、付き合うチャンスだと気づけた。
「低野、私でよければ付き合うよ」
「彼女じゃなきゃだめなんだ」
「彼女と似たような人はいても、彼女と同じ人はいない」
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