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第3話 王城を楽しむ
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私は今、騎士と共に馬車に揺られていた。
この案件は衛兵で対応できるものではないらしいので、私は騎士に引き渡された。
実際、私は今までの人生の中で一番緊張している。
だって王城だよ?
緊張するしかないじゃん!
王様に呼び出し食らうほどのことは流石にしてないよ?
だって今までやってきたことなんて…
召喚される
→スライムに触ろうとして襲われる
→逃げて門へ向かう
→唯一の財産を破られ衛兵に捕まる
→光るカードに血を付ける
→今に至る
こうして振り返ると悲しくなってくる…
でも、やっぱりこうなったのってあのカードのせいだよね?
光ったし…
血を付けて光る紙って凄く異世界っぽくない?
ヤバい…ちょっと興奮してきた…
って、それどころじゃない!
今は考えないと…
やっぱりあれって鑑定みたいなやつなのかな?
アニメとかでこんなようなの見たことあるし。
〈血をこの紙に付けるだけでステータスやスキルがまるわかりだよ♪〉
みたいな。
でも、どうして鑑定しただけで王城に呼ばれなきゃいけないの?
もしかして私のステータスが高すぎて?
それも異世界無双出来るくらいに。
何それ。凄い。
むしろそうであってくれ!そうであれ!!
でも、
『君。強すぎだから打ち首。』
とか言われたら恐ろしい…
どうしよう…
暴れたらどうにかなるかな?
いや。恐ろしすぎるよ!
王城だよ?王様の御前だよ?
現代を生きた日本人には出来ないよ…
それこそ打ち首だよ。
あぁ。もう埒が明かない。
一人でこんなことを考えていても状況は変わらない。
ひとまず王城につく前に死ぬ覚悟はしておこう。
お母さん、お父さん。親不孝者でごめんなさい。
その直後馬車の動きが止まった。
………
私は大勢の騎士に囲まれ、赤いカーペットの敷かれた長い廊下を歩いていた。
目の前には大きな扉がその豪華な装飾に引けを取らないようにどんと構えている。
この様子を見る限りこの先に玉座があるのだろうと容易に考えることができる。
それほどまでの迫力がそこにはあった。
扉が開き、その奥が露わになると、私は息を忘れる程の眩しい光に包まれた。
強い光に目を慣らし、辺りを見回すと…
今まで見たことがないような光景が広がっていた。
それこそアニメの中でしか見ないような内装で…
安直な言葉になってしまうが、"すごい"
ただその気持ちだけが私を縛っている。
そして、私は部屋の中央まで連れて行かれ…
「国王様。例の者をお連れしました。」
私を連れてきた騎士の中で一番地位の高いと思われる人がこう呼びかけると、王様の声が掛かった。
「よくやってくれた。騎士団長"フレデリク・ベルナール"下がれ。」
「はっ。」
この掛け声で騎士が皆下がっていった。
部屋の中に残されたのは、私、シロもじゃで如何にもな王様とその王妃と思われるとても美しい黄金の長い髪を流している女性。
それから、元々ここにいた護衛数名と、その奥に宰相と思われるモノクルをかけ、気難しそうな男性一人だ。
これから何が起こるのかと思っていたら、切り出したのは王妃様だった。
「貴方が例の異世界からいらっしゃった子ね。」
今…何て…
「いきなりの話で困惑するのも無理はない。説明をしよう。"マイクロフト"、説明を。」
王の呼びかけに応じ前に出てきたのはモノクルをかけた男性だった。
「はい。事の発端は魔力式計時装置の針が本日2度目の時を告げる鐘を鳴らす頃のことです。
我が国の正門である東門にある人物が現れました。
その者は、入国する際に必要な"ギルドカード"を所持しておらず、料金も払えないということで、門番は衛兵を呼び出し、その者を駐屯所まで連れていきました。
そこでは衛兵に捕まったものが必ず行わなければならない身分確認用紙での検査を行ったのですが、ここからが問題です。
その者…レン・イヌキ殿の所持しているユニークスキルに〈異世界人〉が発見された為今こちらにお呼びしている次第でございます。」
「説明ご苦労。下がれ。」
「はっ。」
「………」
私の頭の中は"?"でいっぱいだった。
ユニークスキル? 世界を超えし者?
一体何の話?
私が異世界から来たって事がこの人たちにはわかったって事?
「驚いているところ悪いが話を進めるぞ。」
「あの…王様っ私は…」
「落ち着け。安心してくれて構わない。こちらは悪いようにはしないし、貴殿のことは我々が出来る限り守っていきたいと思っている。」
「あの…どうしてそこまでよくしてくださるのですか…?」
「人助けをしたいのだよ…と、言いたいところなのだが…実は君を助けることによって我が国の力となるのだよ。」
「はあ…そうなんですか…」
私が力になる?それってどういう…
「それで、いきなりだが頼みがある。」
頼み?
何かわからないが、これから世話になるかもしれないんだ。
こちらも出来るだけの事はしよう。
「はい!私が出来ることなら!」
「その返事が聞けて安心したよ。
実はそのお願いとは、
私の息子と婚姻を結んで欲しいのだ。」
この案件は衛兵で対応できるものではないらしいので、私は騎士に引き渡された。
実際、私は今までの人生の中で一番緊張している。
だって王城だよ?
緊張するしかないじゃん!
王様に呼び出し食らうほどのことは流石にしてないよ?
だって今までやってきたことなんて…
召喚される
→スライムに触ろうとして襲われる
→逃げて門へ向かう
→唯一の財産を破られ衛兵に捕まる
→光るカードに血を付ける
→今に至る
こうして振り返ると悲しくなってくる…
でも、やっぱりこうなったのってあのカードのせいだよね?
光ったし…
血を付けて光る紙って凄く異世界っぽくない?
ヤバい…ちょっと興奮してきた…
って、それどころじゃない!
今は考えないと…
やっぱりあれって鑑定みたいなやつなのかな?
アニメとかでこんなようなの見たことあるし。
〈血をこの紙に付けるだけでステータスやスキルがまるわかりだよ♪〉
みたいな。
でも、どうして鑑定しただけで王城に呼ばれなきゃいけないの?
もしかして私のステータスが高すぎて?
それも異世界無双出来るくらいに。
何それ。凄い。
むしろそうであってくれ!そうであれ!!
でも、
『君。強すぎだから打ち首。』
とか言われたら恐ろしい…
どうしよう…
暴れたらどうにかなるかな?
いや。恐ろしすぎるよ!
王城だよ?王様の御前だよ?
現代を生きた日本人には出来ないよ…
それこそ打ち首だよ。
あぁ。もう埒が明かない。
一人でこんなことを考えていても状況は変わらない。
ひとまず王城につく前に死ぬ覚悟はしておこう。
お母さん、お父さん。親不孝者でごめんなさい。
その直後馬車の動きが止まった。
………
私は大勢の騎士に囲まれ、赤いカーペットの敷かれた長い廊下を歩いていた。
目の前には大きな扉がその豪華な装飾に引けを取らないようにどんと構えている。
この様子を見る限りこの先に玉座があるのだろうと容易に考えることができる。
それほどまでの迫力がそこにはあった。
扉が開き、その奥が露わになると、私は息を忘れる程の眩しい光に包まれた。
強い光に目を慣らし、辺りを見回すと…
今まで見たことがないような光景が広がっていた。
それこそアニメの中でしか見ないような内装で…
安直な言葉になってしまうが、"すごい"
ただその気持ちだけが私を縛っている。
そして、私は部屋の中央まで連れて行かれ…
「国王様。例の者をお連れしました。」
私を連れてきた騎士の中で一番地位の高いと思われる人がこう呼びかけると、王様の声が掛かった。
「よくやってくれた。騎士団長"フレデリク・ベルナール"下がれ。」
「はっ。」
この掛け声で騎士が皆下がっていった。
部屋の中に残されたのは、私、シロもじゃで如何にもな王様とその王妃と思われるとても美しい黄金の長い髪を流している女性。
それから、元々ここにいた護衛数名と、その奥に宰相と思われるモノクルをかけ、気難しそうな男性一人だ。
これから何が起こるのかと思っていたら、切り出したのは王妃様だった。
「貴方が例の異世界からいらっしゃった子ね。」
今…何て…
「いきなりの話で困惑するのも無理はない。説明をしよう。"マイクロフト"、説明を。」
王の呼びかけに応じ前に出てきたのはモノクルをかけた男性だった。
「はい。事の発端は魔力式計時装置の針が本日2度目の時を告げる鐘を鳴らす頃のことです。
我が国の正門である東門にある人物が現れました。
その者は、入国する際に必要な"ギルドカード"を所持しておらず、料金も払えないということで、門番は衛兵を呼び出し、その者を駐屯所まで連れていきました。
そこでは衛兵に捕まったものが必ず行わなければならない身分確認用紙での検査を行ったのですが、ここからが問題です。
その者…レン・イヌキ殿の所持しているユニークスキルに〈異世界人〉が発見された為今こちらにお呼びしている次第でございます。」
「説明ご苦労。下がれ。」
「はっ。」
「………」
私の頭の中は"?"でいっぱいだった。
ユニークスキル? 世界を超えし者?
一体何の話?
私が異世界から来たって事がこの人たちにはわかったって事?
「驚いているところ悪いが話を進めるぞ。」
「あの…王様っ私は…」
「落ち着け。安心してくれて構わない。こちらは悪いようにはしないし、貴殿のことは我々が出来る限り守っていきたいと思っている。」
「あの…どうしてそこまでよくしてくださるのですか…?」
「人助けをしたいのだよ…と、言いたいところなのだが…実は君を助けることによって我が国の力となるのだよ。」
「はあ…そうなんですか…」
私が力になる?それってどういう…
「それで、いきなりだが頼みがある。」
頼み?
何かわからないが、これから世話になるかもしれないんだ。
こちらも出来るだけの事はしよう。
「はい!私が出来ることなら!」
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