31 / 104
第二章 村の活性化と開発
第二十八話 戦闘狂の戦意
しおりを挟む
村人たちの歓声が聞こえ、ナナカがマクスリルを倒したんだと分かった。
「…!どうやら、やったようだな…!」
「ふふふ…マクスリル殿がやられるとは、なかなかの使い手…楽しませてくれる…!」
シュナイサーが不気味な笑いを浮かべる。だが…
「もう…お前、ボロボロじゃんか」
立ち上がろうと力を入れるシュナイサーだが、俺の魔法を一つもよけなかったせいかボロボロ。
それでもなお戦意を失わない。
「…はあっ、楽しいのでござるよ…」
「は?」
「私は…生まれてから…戦いばかり強いられてきた…が…」
不気味な笑いが切なげな笑みに変わる。
「もともと…私は欠陥品だったらしくてな…戦闘が、楽しくてしょうがないのだ…この痛みも快感でしかない…どこかいじられたか」
自身を抱きしめるような形となったシュナイサーは再び刀を構え直そうとする。
「もういいじゃんか…な?お前なんのために戦ってんだよ」
「なんの…ため?理由は………」
…シュナイサーは口を閉ざした。
「思いつかないんじゃんか」
「…はは。もはやここまでに及んでいたとは…!私は理由などありはせぬ者か…!」
狂ったように笑い出した。
その姿は…泣いているようにも見える。
そんなに悪いやつには見えない。
じゃあ…
「戦う理由がないならこっちこいよ。俺が理由を作ってやる」
「…!?タクヤ…おぬしは阿呆か!?敵を殺めるどころか仲間など…甘ったるいにもほどが…」
「ん?」
シュナイサーは言葉を紡ぐのを止めた。
考えを放棄したかのように笑う。
「このような時代に…おぬしのような大馬鹿者に出会うとはな。腹が痛いわ」
と、そのときだった。
「お前らー!この地でなにをしているのだ!?」
「ん…?あやつは…ニシェル?」
シュナイサーは首をかしげた。
どうやら見知った顔らしい。
しかもニシェルが引き連れて来たのは…大勢の人、人、人!
これは…なんだ?
「この村は我らタイトー商会の友とも言えるグローフ商会だぞ!?タイトー商会はお前ら王族の手の者がこの村を襲うかぎり商品はもう渡さんぞ!?」
「なっ…!」
途中からマクスリルが起き上がって話を聞いていたらしい。
すっかり青ざめている。
「王国随一の商会と手を切られたらこの国は大変マズい事態に…!シュナイサー!逃げるぞ!?」
マクスリルがシュナイサーに手を差し出した。…が。
パシンッ
「な」
「え?」
「…私は、戦う理由が欲しいのでな。面白そうなほうにつかせていただく」
マクスリルの手を叩き、そうシュナイサーは語った。
「ぐ…!お前は裏切るというのか!」
「そういうことになるな」
「お…覚えておけ!」
逃げ足だけは速いやつ。
さっさとマクスリルは逃げて行ってしまった。
オオオオオオオー!!
「やった…やったぞ!またマクスリル様…、いや、マクスリルを退けられたんだ!」
「ああ!俺らは助かったんだ!」
村人の歓声に包まれ、場の緊張感は解かれた。
「やっ…たのか…」
「…ナナカ!?」
すると、ナナカは力尽きたようにくたん、と脱力して気絶してしまった。
とっさに支え、ナナカが穏やかに息をしていることにほっとした。
『…ありゃりゃ。私の力に耐えられなかったのね。まあ、しょうがないわね。魔法剣士だし』
「…?君は?」
ふわふわと浮かぶ黄緑色の髪をしたサリィに似たような妖精に問いかけた。
『私はシルフィ。風の聖霊よ』
『あーっ!シルフィ!』
すると、サリィが出てきた。
『んもうサリフィルトったら。また男引っ掛けたのね』
『しししし、失礼ね!私は善良な妖精よ!あんたこそ聖霊っぽいことしてるの!?』
『私はこの子について行くって決めたもの~。じゃね』
シュルン…と消えていったシルフィにサリィはムキーッ!と腹を立たせた。
「…シュナイサー」
「…私、手をはらってしまったでござる」
シュナイサーはうつむき、少し後悔の念も見えたが…
「しかし迷いなし。この命、戦場に咲かせようぞ」
シュナイサーに、俺は手を差し出す。
その手を振り払うのではなく、今度はがっちりと掴んで立ち上がった。
「よろしくでござる。…タクヤ殿」
「ああ。よろしくシュナイサー」
「…!どうやら、やったようだな…!」
「ふふふ…マクスリル殿がやられるとは、なかなかの使い手…楽しませてくれる…!」
シュナイサーが不気味な笑いを浮かべる。だが…
「もう…お前、ボロボロじゃんか」
立ち上がろうと力を入れるシュナイサーだが、俺の魔法を一つもよけなかったせいかボロボロ。
それでもなお戦意を失わない。
「…はあっ、楽しいのでござるよ…」
「は?」
「私は…生まれてから…戦いばかり強いられてきた…が…」
不気味な笑いが切なげな笑みに変わる。
「もともと…私は欠陥品だったらしくてな…戦闘が、楽しくてしょうがないのだ…この痛みも快感でしかない…どこかいじられたか」
自身を抱きしめるような形となったシュナイサーは再び刀を構え直そうとする。
「もういいじゃんか…な?お前なんのために戦ってんだよ」
「なんの…ため?理由は………」
…シュナイサーは口を閉ざした。
「思いつかないんじゃんか」
「…はは。もはやここまでに及んでいたとは…!私は理由などありはせぬ者か…!」
狂ったように笑い出した。
その姿は…泣いているようにも見える。
そんなに悪いやつには見えない。
じゃあ…
「戦う理由がないならこっちこいよ。俺が理由を作ってやる」
「…!?タクヤ…おぬしは阿呆か!?敵を殺めるどころか仲間など…甘ったるいにもほどが…」
「ん?」
シュナイサーは言葉を紡ぐのを止めた。
考えを放棄したかのように笑う。
「このような時代に…おぬしのような大馬鹿者に出会うとはな。腹が痛いわ」
と、そのときだった。
「お前らー!この地でなにをしているのだ!?」
「ん…?あやつは…ニシェル?」
シュナイサーは首をかしげた。
どうやら見知った顔らしい。
しかもニシェルが引き連れて来たのは…大勢の人、人、人!
これは…なんだ?
「この村は我らタイトー商会の友とも言えるグローフ商会だぞ!?タイトー商会はお前ら王族の手の者がこの村を襲うかぎり商品はもう渡さんぞ!?」
「なっ…!」
途中からマクスリルが起き上がって話を聞いていたらしい。
すっかり青ざめている。
「王国随一の商会と手を切られたらこの国は大変マズい事態に…!シュナイサー!逃げるぞ!?」
マクスリルがシュナイサーに手を差し出した。…が。
パシンッ
「な」
「え?」
「…私は、戦う理由が欲しいのでな。面白そうなほうにつかせていただく」
マクスリルの手を叩き、そうシュナイサーは語った。
「ぐ…!お前は裏切るというのか!」
「そういうことになるな」
「お…覚えておけ!」
逃げ足だけは速いやつ。
さっさとマクスリルは逃げて行ってしまった。
オオオオオオオー!!
「やった…やったぞ!またマクスリル様…、いや、マクスリルを退けられたんだ!」
「ああ!俺らは助かったんだ!」
村人の歓声に包まれ、場の緊張感は解かれた。
「やっ…たのか…」
「…ナナカ!?」
すると、ナナカは力尽きたようにくたん、と脱力して気絶してしまった。
とっさに支え、ナナカが穏やかに息をしていることにほっとした。
『…ありゃりゃ。私の力に耐えられなかったのね。まあ、しょうがないわね。魔法剣士だし』
「…?君は?」
ふわふわと浮かぶ黄緑色の髪をしたサリィに似たような妖精に問いかけた。
『私はシルフィ。風の聖霊よ』
『あーっ!シルフィ!』
すると、サリィが出てきた。
『んもうサリフィルトったら。また男引っ掛けたのね』
『しししし、失礼ね!私は善良な妖精よ!あんたこそ聖霊っぽいことしてるの!?』
『私はこの子について行くって決めたもの~。じゃね』
シュルン…と消えていったシルフィにサリィはムキーッ!と腹を立たせた。
「…シュナイサー」
「…私、手をはらってしまったでござる」
シュナイサーはうつむき、少し後悔の念も見えたが…
「しかし迷いなし。この命、戦場に咲かせようぞ」
シュナイサーに、俺は手を差し出す。
その手を振り払うのではなく、今度はがっちりと掴んで立ち上がった。
「よろしくでござる。…タクヤ殿」
「ああ。よろしくシュナイサー」
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜
ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。
アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった
騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。
今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。
しかし、この賭けは罠であった。
アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。
賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。
アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。
小説家になろうにも投稿しています。
なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。
母は何処? 父はだぁれ?
穂村満月
ファンタジー
うちは、父3人母2人妹1人の7人家族だ。
産みの母は誰だかわかるが、実父は誰だかわからない。
妹も、実妹なのか不明だ。
そんなよくわからない家族の中で暮らしていたが、ある日突然、実母がいなくなってしまった。
父たちに聞いても、母のことを教えてはくれない。
母は、どこへ行ってしまったんだろう!
というところからスタートする、
さて、実父は誰でしょう? というクイズ小説です。
変な家族に揉まれて、主人公が成長する物語でもなく、
家族とのふれあいを描くヒューマンドラマでもありません。
意味のわからない展開から、誰の子なのか想像してもらえたらいいなぁ、と思っております。
前作「死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります」の完結記念ssの「誰の子産むの?」のアンサーストーリーになります。
もう伏線は回収しきっているので、変なことは起きても謎は何もありません。
単体でも楽しめるように書けたらいいな、と思っておりますが、前作の設定とキャラクターが意味不明すぎて、説明するのが難しすぎました。嫁の夫をお父さんお母さん呼びするのを諦めたり、いろんな変更を行っております。設定全ては持ってこれないことを先にお詫びします。
また、先にこちらを読むと、1話目から前作のネタバレが大量に飛び出すことも、お詫び致します。
「小説家になろう」で連載していたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる