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死にたがりとカフェ店員の出会い
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今日、あの人達はレストランで仲良く食事している。楽しそうだ。よかった。今日も私はあの人達のおかげで生きる意味がある。あの人達がいない世界に私は生き甲斐なんて無いから。きっとあの人達が別れた日には私はこの命を絶つだろう。
そんなことを考えながらあの人達の食べている店の向かいの店であの人達を眺めながらくそまずいコーヒーを飲む。
わかっている。私の行為が犯罪であると。わかっているけどあの人達を見守りたい。私の部屋があの人達の写真で溢れていて、もう友人も呼べやしないし、恋人なんてものもいない。あの人達を見守るため、仕事も辞めた。まぁあんな仕事やる価値なんて無い。だから家でできる仕事をして生活し、できる限りあの人達を見守っている。
「お客様。おかわりいかがでしょうか?」
「結構です。もう出るので。」
「盗撮は犯罪ですよ。」
一瞬時が止まった気がした。若い男の店員は少し微笑み私のカメラを指さした。
「…」
「バラされたくなかったら今日19:30、あそこの公園に来てください。」
私が言う筋合いは無いがこいつは胡散臭い。苛立ち混じりに睨むと、微笑み返し誰にも言いませんよと囁きその店員は去っていった。
行くしかない。あの人達を見守り続けるために。
19:20男が言った公園のベンチに座ってスマホを触る。今あの人達は何をしているだろう。夕飯でも作っているところだろうか。
私の視界に見慣れない靴が入った。
「お待たせしました。」
「待ってませんので大丈夫です。」
「そうですか、では本題に入りましょうか。」
男はニコッとして私の隣に座った。
「俺はあなたに金をよこせだとか、ヤラせろだとかそういう要求をするつもりはありません。」
「は?」
「ただ、あなたに生きてもらいたいんです。だから俺と付き合いましょう。」
「は?…あの話がぶっ飛びすぎてよく分からないんですが。」
「つまり、俺はあなたのストーカーなんです。」
「は??」
「俺はあなたのストーカーで、あなたを見てきたからあなたが死のうとしていたことも、そんな時あの人達に救われたことも知っている。んでまぁストーカーなわけだからあなたが好きなんですよ。だから生きてほしいから俺があなたを見守りたい。」
「それで付き合ってほしいと。」
男は少し頬を赤らめ力強く頷く。
「私に拒否権はありません。」
「…そうですね。じゃあ行きましょうか。」
男はまた胡散臭い笑顔を私に向け、私の手を掴んだ。
「どこへ行くんですか?」
「あなたの家です。」
…あぁ、ストーカーなら知ってますよね~
「俺達、お互い犯罪者じゃないですか。だからお互いお互いをカモフラージュに使いましょう。」
「私は別に捕まっても構いません。」
「その時は死ぬつもりなのでしょう。」
「えぇ、捕まればあの人達の幸せを見守ることは出来ないから。」
「俺はあなたを見守りたいからそれを阻止しますよ。」
「ご自由に。」
これでこの男、立原 永遠(たちはら とわ)との奇妙な共同生活が始まった。
「実は俺昨日アパート追い出されて行くとこなかったからちょうど良かったです。」
「…そう。」
だからトランクなんて持って私の家に住む気満々なのね。
「お!着きましたね~」
と何度も来たことがあるように男は言った。実際来たのだろう。
「お邪魔しま~す。」
「どうぞ。」
「おぉーやはりあの人達の写真だらけですね~。」
「…」
「あの、俺どこで寝ればいいっすかね。ソファ無いんじゃ床ですか?」
「…はぁー。付き合うんでしょ。なら一緒に寝る?」
男の顔があからさまにぱぁーと明るくなる。
「あ、ちなみに手を出したら殺すわよ。」
「お、お姉さん怖いな~分かってますよ~」
「名前で呼んで。確かに私の方が歳上でしょうけどお姉さんはやめてちょうだい。」
「…舞桜…さん。」
「あなたの名前は?」
「永遠です!」
「そう、永遠。」
「は、はい!」
「私、これからコンビニ行ってくるから留守番よろしく。」
「え?ちょ。ムード!!」
少しうるさい同居人は怒りながらも胡散臭い笑顔ではなく、少し可愛い笑顔を見せる。
そんなことを考えながらあの人達の食べている店の向かいの店であの人達を眺めながらくそまずいコーヒーを飲む。
わかっている。私の行為が犯罪であると。わかっているけどあの人達を見守りたい。私の部屋があの人達の写真で溢れていて、もう友人も呼べやしないし、恋人なんてものもいない。あの人達を見守るため、仕事も辞めた。まぁあんな仕事やる価値なんて無い。だから家でできる仕事をして生活し、できる限りあの人達を見守っている。
「お客様。おかわりいかがでしょうか?」
「結構です。もう出るので。」
「盗撮は犯罪ですよ。」
一瞬時が止まった気がした。若い男の店員は少し微笑み私のカメラを指さした。
「…」
「バラされたくなかったら今日19:30、あそこの公園に来てください。」
私が言う筋合いは無いがこいつは胡散臭い。苛立ち混じりに睨むと、微笑み返し誰にも言いませんよと囁きその店員は去っていった。
行くしかない。あの人達を見守り続けるために。
19:20男が言った公園のベンチに座ってスマホを触る。今あの人達は何をしているだろう。夕飯でも作っているところだろうか。
私の視界に見慣れない靴が入った。
「お待たせしました。」
「待ってませんので大丈夫です。」
「そうですか、では本題に入りましょうか。」
男はニコッとして私の隣に座った。
「俺はあなたに金をよこせだとか、ヤラせろだとかそういう要求をするつもりはありません。」
「は?」
「ただ、あなたに生きてもらいたいんです。だから俺と付き合いましょう。」
「は?…あの話がぶっ飛びすぎてよく分からないんですが。」
「つまり、俺はあなたのストーカーなんです。」
「は??」
「俺はあなたのストーカーで、あなたを見てきたからあなたが死のうとしていたことも、そんな時あの人達に救われたことも知っている。んでまぁストーカーなわけだからあなたが好きなんですよ。だから生きてほしいから俺があなたを見守りたい。」
「それで付き合ってほしいと。」
男は少し頬を赤らめ力強く頷く。
「私に拒否権はありません。」
「…そうですね。じゃあ行きましょうか。」
男はまた胡散臭い笑顔を私に向け、私の手を掴んだ。
「どこへ行くんですか?」
「あなたの家です。」
…あぁ、ストーカーなら知ってますよね~
「俺達、お互い犯罪者じゃないですか。だからお互いお互いをカモフラージュに使いましょう。」
「私は別に捕まっても構いません。」
「その時は死ぬつもりなのでしょう。」
「えぇ、捕まればあの人達の幸せを見守ることは出来ないから。」
「俺はあなたを見守りたいからそれを阻止しますよ。」
「ご自由に。」
これでこの男、立原 永遠(たちはら とわ)との奇妙な共同生活が始まった。
「実は俺昨日アパート追い出されて行くとこなかったからちょうど良かったです。」
「…そう。」
だからトランクなんて持って私の家に住む気満々なのね。
「お!着きましたね~」
と何度も来たことがあるように男は言った。実際来たのだろう。
「お邪魔しま~す。」
「どうぞ。」
「おぉーやはりあの人達の写真だらけですね~。」
「…」
「あの、俺どこで寝ればいいっすかね。ソファ無いんじゃ床ですか?」
「…はぁー。付き合うんでしょ。なら一緒に寝る?」
男の顔があからさまにぱぁーと明るくなる。
「あ、ちなみに手を出したら殺すわよ。」
「お、お姉さん怖いな~分かってますよ~」
「名前で呼んで。確かに私の方が歳上でしょうけどお姉さんはやめてちょうだい。」
「…舞桜…さん。」
「あなたの名前は?」
「永遠です!」
「そう、永遠。」
「は、はい!」
「私、これからコンビニ行ってくるから留守番よろしく。」
「え?ちょ。ムード!!」
少しうるさい同居人は怒りながらも胡散臭い笑顔ではなく、少し可愛い笑顔を見せる。
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