王子を殺すために異世界転生したのに返り討ちにあって溺愛される~ざまぁって言いたかったのにぃ~

りんくる

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王子を殺すため寝室に突撃!!作戦を決行するのだが・・・・・・・・・・

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「今夜、御向かいに上がる。ロッサーラ=ヘイム嬢」
ホレス国の王子、セルバート=ハンティ=ホレスは私にひざまずき、手の甲にそっとキスをした。
 私は上品な令嬢の顔でお上品に立ち振るまう。
 その心の中では

 よっしゃあああああああああ!!!!!!!やったぜ!!!!イエーーイ!!!
 と歓喜の声を上げた。

私は乙女ゲーム『王宮のダーリン♡』に転生した。すべてはイドリー=スワンナ様のために。イドリー様はストーリ上は脇役。
 この乙女ゲームはストーリーを進めていって現れる選択肢によって相手が分岐するのだが、イドリー様はその選択肢にすら入っていない。それどころかストーリーを進んでいくうちに免罪で殺される運命にあるのだ。この目の前にいる憎き敵セルバート王子によって。
 セルバートは一番人気の王子キャラだが私にしてみればいけ好かない。というか愛しのイドリー様を手にかけるキャラクターということで私にとっては邪魔でしかないキャラクターだ。
 時間軸的にはまだイドリー様が殺される前、というかストーリーすら始まっていない。ストーリーが始まる前にこの往時を亡き者にしてやる。
 舞台は王子の婚約者を決めるダンスパーティーだ。ここでストーリーの悪徳令嬢が王子と婚約者になるんだが知ったことか!!!!!
 イドリー様のためなら何でもできる。
 モブ令嬢として潜り込んだ私は王子お好みの長い髪を縦巻きのウエーブにして紫系のおめめぱっちリメイクと悪徳令嬢らしい赤と黒の豪華なドレスを着こんで見事に王子のハートを撃ち抜くことに成功したのだ。本家の悪徳令嬢の座を奪ったわけだが憎まないでほしい。
 私のモットーは”やられる前に殺す”だ。
 悪魔のような考えを隠しつつセルバート様に微笑んだ。


************
 

へえここが王子の部屋か、想像してたけど結構広いわね。

 私はメイドに連れられて案内された王子の部屋で待っている状態だ。この時のためにおっぱい体操と毎朝10キロランニングで鍛えた私のエロボディで王子をメロメロにしてやる。そしてすきをついて殺してしまおうというわけだ。

そしてそのあかつきにはイドリー様に求婚して結ばれるんだ。イドリー様は伯爵家で私は侯爵家、私のほうが爵位が上の間柄だもの。次男のイドリー様は私の求婚を断れないはずだわ!!!!

なんともゲスイ考えをしているとかちゃりとドアノブをひねる音がしてセルバート様が現れた。
「待たせてすまなかったな、寒くはないか」

「大丈夫ですわ」
 そんな気遣うような言葉に騙されるものですか。
眉一つ動かさない無表情の顔に内心悪態を吐く。あなたが血も涙もない冷徹人間だってことはストーリーを呼んで全部知っているんだから。
 私は天使のような微笑みを浮かべる。
 王子は私をキングサイズのベットにそっと押し倒す。ふわりとした肌触りのマットレスに感じたことのないこことよさを感じる。
 自分のベットも侯爵令嬢ということでかなりいい素材だったのに王子のベットはそれを上回る肌触りだというのが素人でもわかる。
 どこまでも嫌味な人
私は肌着を脱がせる王子の背にそっと腕を回す。
 セルバート!!覚悟しろぉおお!!!
 王子が私にキスを仕掛けてこようとしたところで、私は布団の中に隠しておいた銀細工のナイフで刺し殺そうとした。しかし王子に見抜かれ手に持ったナイフごと両手をベットに縫い留められた。
 男の力で手首を締め付けられジンッとした痛みが走る。
「・・・・ヘイム家に恨みを買った覚えはないんだがな、こんなもので俺のことを殺せると思っていたのか」
 眉一つ動かさず暗殺を阻止したセルバート様は私の顔を覗きこみながら言う。
「なっ、なんでわかったの!!」

私はもがきながら王子をにらみつける。王子は相変わらず涼しい顔をして私の首筋をなめ上げる。
「っ、」
 ゾワッっとしたなんとも言えない感覚だ。
 
 「・・・・そんな狂気に満ちた目を見て気づかないバカはいない」
 「そんな・・・」
 顔に出てたの!!!そんなぁー、ん?待てよ、いま、王子少しあきれてなかった!!!!!

「・・・・浅はかだったな」

 やっぱりーーーー!!!!王子バカにしてる!!!
 ムカツクムカツク何なのよ!!!!!!こいつぅうううう!!!

「まあ、そんなにいきむな。退屈しのぎにはちょうどいい。」
 なんですって!!!!こいつ女の敵!!
 
私はキッと睨みつける。
「そんな怖い顔をするな。折角の可愛い顔が台無しだぞ」
そう言って今度は額に軽く口づけをする。
その瞬間 カァアアーーーーと顔に熱が集まる。
えぇ!!??こいつこんな気障っぽいこと言うキャラだったの!!!!いや、ストーリーの最後のほうにはいってたかもしれないけどぉ。
王子は不意をついて私の手からナイフを抜き取り遠くへ投げ捨てる。
「あっ、」
「これで俺を殺せなくなったな。」
その手を口元に持って行ってそっとキスをする。
 うわっ、
 この誰もが憧れるようなシチュエーションにドキン 心臓が跳ね上がる。

私、こいつのこと嫌いなのにあんまりに転生前と合わせても恋愛経験なさ過ぎて誤作動おこしてるぅうううううう

セルバート王子は私の様子など気にも留めずに今度は唇にキスをする。触れるだけのそれは相手の舌を噛み切る前にはなされた。

ああああ、私のファーストキッスがぁああああイドリー様のために残しておいたのに
絶望に打ちひしがれる私ににやりと笑ったセルバート王子にこれから起こるだろう蜜月を想像して身震いした。
 
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