女王様は完璧な姿で君臨する

りんくる

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女王様のご機嫌取り    ~たくさんほめて差し上げましょう

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「ゆかり様」
 はあはあと息を切らしながら羽田が追い付いてくる。
「話しかけないで」
(今は話したくないわ。羽田も前田の味方なんだわ。私の周辺をいまだにうろちょろしているのも前田のためなのかしら。)
ほんとに惨め・・・・・その一言に尽きる。前田はゆかりのことを全く意識してもいなかったのだ。それどころか、学年1位なんて取れることをなんとも思ってなかった。去年度まで学年1位は私のモノだったのに。私はそれを誇りに思っていたのに。
なのになんでこんなものかなんて言えるのよ。
「そんな、待ってくださいよ。」
ぱたぱたと廊下をはしって私を追いかけていた羽田は横に並ぶとホッとしたように顔を弛緩させた。ヘラ理と笑ったその顔がなんだか癇に障った。
「うるさいわね。あなただって私のことをみじめだって思ってるんでしょ。今はあなたの顔なんて見たくないから消えて頂戴。」
「えっ・・・」
心底驚いたようなショックを受けたような顔をしていた。
「聞こえなかったの?私はあなたの顔も見たくないって言ったの!!」
「どうしてですか?おれ、なにか気に障るようなことしましたか」
「うるさいわね、わかってるわよ。あのこと私とじゃもともとの出来が違うってことも。どうせ努力したってあの子には勝てないんだわ。」
自分の気持ちを一思いにたたきつけてしまった。
(しつぼうしたかしら)
羽田も私が一番じゃなくなってきっと幻滅してるのよ。
悔しくなってなきそうになる。
「そんなことありません。」
なよなよした羽田には珍しく強気に言い返してきた。
「うそよ。こんな時に気休めはよして。まあ、私も少し卑屈になりすぎたわ。八つ当たりして悪かったわね。」
「待ってください。そんなこと言うなんてゆかり様らしくないです。」
「だから謝ったでしょ。そんな話し申したくないわよ。」
「でも、俺は、努力して勉強もスポーツも頑張ってるゆかり様かっこいいと思います。尊敬してます。それに努力は必ず実を結ぶんです。だから努力していれば前田さんより上の順位だって出せます。」

「・・・・そう、ありがと。」
すると微妙な顔をしている。
「・・・全然信じてくれてないですね。」
「慰めてくれてありがと。」
私はk少し心がかるくなったきがしたのでお礼を言った、
「やっぱりー!!!!!!!!!!」
羽田は大げさに溜息をついた。羽田は私を追い抜いて前にデデンと出てきた。
「羽田、邪魔よ」
「ゆかり様聞いてください。俺が言ったことは慰めでも気休めでもありません。それを俺自身の手で証明して見せます。」
「な、何よ」
羽田はえらく真剣な顔をしていた。
「俺が次の期末試験前田さんより高い点数とったらさすがに信じてくれますよね。」

「そうね。もし、前田に勝てたらデートしてあげてもいいわよ。」

滑り出た言葉がそれだった。それだけ信じてはいないのだ。きっと前田は大して勉強しなくても頭に入っていくような要領のいいタイプなんだろう。私も手を抜いたことはなかったけど素直に追いつけないと頭の中のどこかではあきらめてしまっていた。でも頭の中のほとんどがまだ負けてないってまだ悪あがきをしているような状態だ。それはもともとの負けず嫌いな性格だからだろうな。

「じゃ、じゃあ、約束ですよ。」
「わかったから、どきなさいよ。」
「はい」
私は羽田の横を通り過ぎると教室に入った。
(前田よりもいい点を取るですって。そんなの無理に決まってる。)

私は席に着くと教科書を開いた。私にできることは授業でなるべく知識をつけることだ。私は目も前の授業に集中した。
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