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女王様に思いをはせる ~女王様の理想は山より高い
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「へえ、こんなところ知ってたのね。羽田の癖にやるじゃない。」
「喜んでいただけたようでよかったです。」
私たちが来たのは
映画館だ。話題になっているアクション映画を見るためにやってきた。
「私、こういうの見たかったのよね。ありがと」
「いえ、喜んでもらえて嬉しいですよ」
チケットを買って、ポップコーンおごってもらって席に着いた。キャラメル味のポップコーンは濃厚なミルクの味がして結構おいしい。それにしてもこんな映画館かこの近くにあるのは知らなかった。場所も分かりずらいこともあり見つけにくい、いわば隠れ家のような感じだった。私のイメージには少し不似合いな感じはするが、薄暗いせいか結構落ち着ける。
映画が終わった後は近くのレストランに入って早めの夕飯を食べる。
(なかなかセンスのいいお店ね)
入ったのはイタリアンのお店で特にドレスコードなどはないカジュアルのお店だ。羽田はあらかじめ席を予約していたので案内まではスムーズだった。しかし、その先は大変だった。まず店員に名前を聞かれた。そして個室に通されたのだ。
(ちょっと、これってどういうことよ)
明らかに高級感あふれる部屋は私の想像とは違った。
(センスがいいわね。)
シックな雰囲気が素敵で一足先に大人になったような気分だった。
「ゆかり様、お気に召しませんでしたか」
「いえ、よくやったわ、羽田」
個室だからか呼び方が戻っている。なぜか少し残念に思いながら心ここにあらずな感じの羽田に聞いた。
「ねえ、大丈夫なの?」
「はい。問題ないです。今日のために俺バイトしてたんで」
さすがにテスト期間は休ませてまらいましたけどね。と少し付け加えた。さっきから羽田の様子がおかしい。なんかそわそわしているような気がする。体調でも悪いのかと聞いたのだが羽田はレストランのお金のことだと思ったらしい。
「そう、」
問いただすのも違う気がしてひとまずは流した。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
お店の雰囲気がそうさせているのか急に会話がなくなった。出される料理はコースでどれもとてもおいしい。
デザートに差し掛かった時羽田が口を開いた。
「あの、ゆかり様。実は今日お伝えしたいことがありまして・・」
緊張が伝わってくる。
(何かしら、まさかいまさらになって、私の下僕をやめたいとか言い出すんじゃ・・・)
私はこの後の言葉を聞くのを怖くなった。
「俺と付き合ってください。」
想像の斜め上を超えていた。
赤く染まった顔を隠す余裕もなく、気の利いた口説き文句もない。私が漠然と聞きかじったような告白とは程遠いけど
顔を見ると真剣そのもので茶化すことなんてできなかった。
「へえ、この私に愛を乞うなんていい度胸ね。」
精一杯強がったが声は震えていていつものように悪態をつくこともできない。
「はい。ゆかり様のことが好きです。」
まっすぐ答えらた言葉はやはり幼稚に感じた。
「喜んでいただけたようでよかったです。」
私たちが来たのは
映画館だ。話題になっているアクション映画を見るためにやってきた。
「私、こういうの見たかったのよね。ありがと」
「いえ、喜んでもらえて嬉しいですよ」
チケットを買って、ポップコーンおごってもらって席に着いた。キャラメル味のポップコーンは濃厚なミルクの味がして結構おいしい。それにしてもこんな映画館かこの近くにあるのは知らなかった。場所も分かりずらいこともあり見つけにくい、いわば隠れ家のような感じだった。私のイメージには少し不似合いな感じはするが、薄暗いせいか結構落ち着ける。
映画が終わった後は近くのレストランに入って早めの夕飯を食べる。
(なかなかセンスのいいお店ね)
入ったのはイタリアンのお店で特にドレスコードなどはないカジュアルのお店だ。羽田はあらかじめ席を予約していたので案内まではスムーズだった。しかし、その先は大変だった。まず店員に名前を聞かれた。そして個室に通されたのだ。
(ちょっと、これってどういうことよ)
明らかに高級感あふれる部屋は私の想像とは違った。
(センスがいいわね。)
シックな雰囲気が素敵で一足先に大人になったような気分だった。
「ゆかり様、お気に召しませんでしたか」
「いえ、よくやったわ、羽田」
個室だからか呼び方が戻っている。なぜか少し残念に思いながら心ここにあらずな感じの羽田に聞いた。
「ねえ、大丈夫なの?」
「はい。問題ないです。今日のために俺バイトしてたんで」
さすがにテスト期間は休ませてまらいましたけどね。と少し付け加えた。さっきから羽田の様子がおかしい。なんかそわそわしているような気がする。体調でも悪いのかと聞いたのだが羽田はレストランのお金のことだと思ったらしい。
「そう、」
問いただすのも違う気がしてひとまずは流した。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
お店の雰囲気がそうさせているのか急に会話がなくなった。出される料理はコースでどれもとてもおいしい。
デザートに差し掛かった時羽田が口を開いた。
「あの、ゆかり様。実は今日お伝えしたいことがありまして・・」
緊張が伝わってくる。
(何かしら、まさかいまさらになって、私の下僕をやめたいとか言い出すんじゃ・・・)
私はこの後の言葉を聞くのを怖くなった。
「俺と付き合ってください。」
想像の斜め上を超えていた。
赤く染まった顔を隠す余裕もなく、気の利いた口説き文句もない。私が漠然と聞きかじったような告白とは程遠いけど
顔を見ると真剣そのもので茶化すことなんてできなかった。
「へえ、この私に愛を乞うなんていい度胸ね。」
精一杯強がったが声は震えていていつものように悪態をつくこともできない。
「はい。ゆかり様のことが好きです。」
まっすぐ答えらた言葉はやはり幼稚に感じた。
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