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本編
48.今日も一日
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目が覚めたら、知らない天井がそこにあった。それからすぐそばに自分以外の寝息が聞こえて、寝ぼけた頭でそういえば旅行に来ていたのだったと思い出す。
体は想像したよりは痛くはないけれど、少しだけ重たい。それなのに蓜島よりも早起きしてしまったのは、やはりいつもの習慣だ。東はそのまま隣に眠る蓜島の寝顔をぼんやりと眺める。
(……だめだな、思い出しちゃう)
じっくりと眺めていられるのは幸せだけれど、今朝ばかりはその気分も続かなかった。
昨夜のことが思い出されて、ものすごく恥ずかしい。寝起きの頬がすぐに赤く染まった。こんなにも穏やかな寝息を立てる彼を見ているのに、荒い息遣いや垂れる汗、切なく寄せられた眉を思い出す。
「顔、あっつ……」
東はそう呟きながら、蓜島を起こさないようにそっと布団を抜け出した。
体はいつの間にやら汗などは拭ってくれていたようで、あまり不快感はない。した後には行為の疲れか旅の疲れか、すぐにひどい眠気がきてしまって、何もかも任せて寝落ちてしまったのだった。
窓の外はまだ色づく前の青々とした山の風景が美しい。朝の光に満ちていて、ふわりと心が軽くなった。
「……ん、あずまさん…?」
「あ、起きました?」
「はい……おはようございます」
暫し外を眺めていると、背後からもぞもぞと布団が擦れる音と、まだ寝惚けた蓜島の掠れた声がした。
眠たい目を擦り浴衣の襟元が乱れた蓜島を、東はなんだかかわいいな思う。昨晩初めて繋がれたことは何も照れが生じたばかりではなく、愛おしさが増したし、二人で先に進めたことが嬉しかった。
そういう行為をすることだけが仲を深めるものではないけれど、やっぱりお互いに触れられることが、許し合えることが…求め合えることが嬉しい。
したからといって、できなくてもいいと言った気持ちが嘘になるわけでもない。その気持ちの上で抱き合うことができた二人は、まるで無敵にでもなったかのような気分だった。
この先の何もかもに、負ける気がしない。二人でいられれば、ずっと。
「まだ朝食には早いですけど、二度寝しちゃいます? それか朝風呂にでも行きましょうか」
「どちらも魅力的な案ですね」
「ふふ、でしょう?」
そんな会話をしながら、東は蓜島に手を引かれてまた布団の上にすとんと座り込むと、蓜島がおはようのバグをしてきた。寝起きで普段よりもふわふわとした口調の蓜島が甘えてくるその仕草が心底かわいい。東からもぎゅっと抱き返した。
さて今日も、良い一日になりそうだと、二人は思うのだった。
体は想像したよりは痛くはないけれど、少しだけ重たい。それなのに蓜島よりも早起きしてしまったのは、やはりいつもの習慣だ。東はそのまま隣に眠る蓜島の寝顔をぼんやりと眺める。
(……だめだな、思い出しちゃう)
じっくりと眺めていられるのは幸せだけれど、今朝ばかりはその気分も続かなかった。
昨夜のことが思い出されて、ものすごく恥ずかしい。寝起きの頬がすぐに赤く染まった。こんなにも穏やかな寝息を立てる彼を見ているのに、荒い息遣いや垂れる汗、切なく寄せられた眉を思い出す。
「顔、あっつ……」
東はそう呟きながら、蓜島を起こさないようにそっと布団を抜け出した。
体はいつの間にやら汗などは拭ってくれていたようで、あまり不快感はない。した後には行為の疲れか旅の疲れか、すぐにひどい眠気がきてしまって、何もかも任せて寝落ちてしまったのだった。
窓の外はまだ色づく前の青々とした山の風景が美しい。朝の光に満ちていて、ふわりと心が軽くなった。
「……ん、あずまさん…?」
「あ、起きました?」
「はい……おはようございます」
暫し外を眺めていると、背後からもぞもぞと布団が擦れる音と、まだ寝惚けた蓜島の掠れた声がした。
眠たい目を擦り浴衣の襟元が乱れた蓜島を、東はなんだかかわいいな思う。昨晩初めて繋がれたことは何も照れが生じたばかりではなく、愛おしさが増したし、二人で先に進めたことが嬉しかった。
そういう行為をすることだけが仲を深めるものではないけれど、やっぱりお互いに触れられることが、許し合えることが…求め合えることが嬉しい。
したからといって、できなくてもいいと言った気持ちが嘘になるわけでもない。その気持ちの上で抱き合うことができた二人は、まるで無敵にでもなったかのような気分だった。
この先の何もかもに、負ける気がしない。二人でいられれば、ずっと。
「まだ朝食には早いですけど、二度寝しちゃいます? それか朝風呂にでも行きましょうか」
「どちらも魅力的な案ですね」
「ふふ、でしょう?」
そんな会話をしながら、東は蓜島に手を引かれてまた布団の上にすとんと座り込むと、蓜島がおはようのバグをしてきた。寝起きで普段よりもふわふわとした口調の蓜島が甘えてくるその仕草が心底かわいい。東からもぎゅっと抱き返した。
さて今日も、良い一日になりそうだと、二人は思うのだった。
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