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いつか熟して、あまくなる
出会えてよかった
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「付き合うことになった…!? は!?」
話したいことがある、と食事に誘われた東が、和山と卯月が並んでした報告であまり見たことがないくらいに驚いていた。
「ちょっと急展開についていけないんだけど……」
「この前ちょっと話したし、察してるかなと思ってたけど、まあ東だもんな」
「おれだもんなって何!? ていうかあのときはお前が「ちょっと間違えたかも」とか言ってたからまたお前が言葉のチョイスとかミスってきついこと言っちゃったのかなってくらいに思ってたよ……」
お前って大事なことでもほんとに事後報告だよな……と東は信じられないという表情のまま戻らずにいる。確かにそういう捉え方もできるか、と和山は思ったし、言葉足らずは自覚しているところではある。
「……まあでもなんか笑っちゃうくらいお似合いだし、いいんじゃない?」
「お、お似合いですか?!」
背が高くてクールな外見の和山と、小さくてかわいらしくて甘い雰囲気の卯月が並ぶと、ちょうどでこぼこがぴったりはまったみたいに見えてしっくりくる。
それに明るい笑顔の卯月が隣にいるくらいが、表情のあまり出ない和山にちょうどいいんじゃないかと東は思った。お似合いだと言われた卯月は少し照れくさそうににこにこしている。
「僕が必ず和山さんを幸せにします!」
「あ、そういう感じなんだ?」
「俺もしてもらう気満々だぞ」
「お前もそういう感じなんだ? もう受け止めるのでいっぱいいっぱいだよおれ」
色々なことが思ってたのと違った東はもう考えるのをやめてただただ受け止めるだけだった。よくわからないけど、幸せそうだからもういいか、という気持ちだった。
「でも卯月くんのほうが意外だな。和山なんだ~って」
「俺もずっと卯月は東が好きなんだと思ってた」
東と和山はそうだよな、と顔を合わせて同意している。卯月はそれを見て慌てて訂正する。
「ち、違います! 好きなのは和山さんですけど、東さんは好きとかそういうのではなくて、もう……すべてが尊いんです!」
「尊い……?」
「東さんは僕の推しなんです。大好きで四六時中東さんのことを考えてるし世界一幸せであってほしいんですけど、恋人としてそばにいるのが自分なのは解釈違いだしおこがましいし嫌なんです……! つまり恋愛では決してないんです! 妄想すらしたことないです!」
「わ、わかった。とにかくおれは恋愛対象ではないってことだけはわかった」
むしろそこしかわからなかった東は、けれどそれ以上はきっと理解が及ばないということもわかった。一時落ち込んでいた様子の卯月を見て自分のせいだったりするのだろうかと不安になっていた東にとっては、自分は関係なかったということを知れただけでもじゅうぶんだった。それ以上は踏み込まないでおこう、となんとなく理解した。
「それにしても、和山が恋人ねえ。よかったなあ」
「……俺もまさかと思ってるよ」
「いや感慨深いけどさ、まさかとは思ってないよ。和山は良い出会いさえあればってずっと思ってたから。それが思ってたよりはやく来たなって」
「まあ、それはお互い様だな。お前も順調みたいだし」
「順調というかすでに安定という感じだね……でも日々好きになっていくというか……」
「お前って結構のろけるよな」
「和山ものろけていいよ?」
「誰がするか」
東と和山のやりとりはいつも通りで、心底相手を信頼していて深い仲なのだということがわかる。卯月はそのことに嫉妬心が湧かないでもないが、それよりも和山が柔らかい表情をして自然体でいられていることが嬉しくて愛おしい。
それに自分と和山を出会わせてくれたのは他でもない東だ。卯月は自分の人生に楽しみをくれて、大切な人に出会わせてくれた東に感謝はすれども憎らしく思うことなどありえなかった。
「僕、おふたりに出会えてよかったです」
卯月がにっこりと笑ってそう言うと、東と和山も同じように柔らかく笑ってくれた。
話したいことがある、と食事に誘われた東が、和山と卯月が並んでした報告であまり見たことがないくらいに驚いていた。
「ちょっと急展開についていけないんだけど……」
「この前ちょっと話したし、察してるかなと思ってたけど、まあ東だもんな」
「おれだもんなって何!? ていうかあのときはお前が「ちょっと間違えたかも」とか言ってたからまたお前が言葉のチョイスとかミスってきついこと言っちゃったのかなってくらいに思ってたよ……」
お前って大事なことでもほんとに事後報告だよな……と東は信じられないという表情のまま戻らずにいる。確かにそういう捉え方もできるか、と和山は思ったし、言葉足らずは自覚しているところではある。
「……まあでもなんか笑っちゃうくらいお似合いだし、いいんじゃない?」
「お、お似合いですか?!」
背が高くてクールな外見の和山と、小さくてかわいらしくて甘い雰囲気の卯月が並ぶと、ちょうどでこぼこがぴったりはまったみたいに見えてしっくりくる。
それに明るい笑顔の卯月が隣にいるくらいが、表情のあまり出ない和山にちょうどいいんじゃないかと東は思った。お似合いだと言われた卯月は少し照れくさそうににこにこしている。
「僕が必ず和山さんを幸せにします!」
「あ、そういう感じなんだ?」
「俺もしてもらう気満々だぞ」
「お前もそういう感じなんだ? もう受け止めるのでいっぱいいっぱいだよおれ」
色々なことが思ってたのと違った東はもう考えるのをやめてただただ受け止めるだけだった。よくわからないけど、幸せそうだからもういいか、という気持ちだった。
「でも卯月くんのほうが意外だな。和山なんだ~って」
「俺もずっと卯月は東が好きなんだと思ってた」
東と和山はそうだよな、と顔を合わせて同意している。卯月はそれを見て慌てて訂正する。
「ち、違います! 好きなのは和山さんですけど、東さんは好きとかそういうのではなくて、もう……すべてが尊いんです!」
「尊い……?」
「東さんは僕の推しなんです。大好きで四六時中東さんのことを考えてるし世界一幸せであってほしいんですけど、恋人としてそばにいるのが自分なのは解釈違いだしおこがましいし嫌なんです……! つまり恋愛では決してないんです! 妄想すらしたことないです!」
「わ、わかった。とにかくおれは恋愛対象ではないってことだけはわかった」
むしろそこしかわからなかった東は、けれどそれ以上はきっと理解が及ばないということもわかった。一時落ち込んでいた様子の卯月を見て自分のせいだったりするのだろうかと不安になっていた東にとっては、自分は関係なかったということを知れただけでもじゅうぶんだった。それ以上は踏み込まないでおこう、となんとなく理解した。
「それにしても、和山が恋人ねえ。よかったなあ」
「……俺もまさかと思ってるよ」
「いや感慨深いけどさ、まさかとは思ってないよ。和山は良い出会いさえあればってずっと思ってたから。それが思ってたよりはやく来たなって」
「まあ、それはお互い様だな。お前も順調みたいだし」
「順調というかすでに安定という感じだね……でも日々好きになっていくというか……」
「お前って結構のろけるよな」
「和山ものろけていいよ?」
「誰がするか」
東と和山のやりとりはいつも通りで、心底相手を信頼していて深い仲なのだということがわかる。卯月はそのことに嫉妬心が湧かないでもないが、それよりも和山が柔らかい表情をして自然体でいられていることが嬉しくて愛おしい。
それに自分と和山を出会わせてくれたのは他でもない東だ。卯月は自分の人生に楽しみをくれて、大切な人に出会わせてくれた東に感謝はすれども憎らしく思うことなどありえなかった。
「僕、おふたりに出会えてよかったです」
卯月がにっこりと笑ってそう言うと、東と和山も同じように柔らかく笑ってくれた。
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