90 / 460
第5章 魔王襲来編
90話 全力とはいっていない!!
しおりを挟む
「はぁっ!!」
魔闘法・纏!
全身に纏った魔力を雷属性に変質することで全身に雷を纏い、反応速度を極限まで高めて身体能力を底上げする……この状態になった私のスピードはまさしく雷鳴!!
「なのに……」
「貴女の本気はこの程度ですか?」
「むぅ~」
最初の一閃から続く連撃……その全てを一歩もその場から動くことなく簡単に捌かれるなんて!
さすがは世界に八柱しかいないのに不可侵存在として恐れられる魔王の一柱ってか! このバケモノめ!!
というか……
「その黒い剣……」
当然のように私の神炎の太刀を受け止めるとか!
神炎の太刀は普通の剣なんて一瞬で両断する、超大国たる帝国の守護神の。
現人神と呼ばれる皇帝陛下の技なのに……
「これは私の魔力を凝縮して構築した黒い剣、原理は貴女の神炎の剣と同じですよ」
つまり……ナルダバートは私が使ってる神炎の太刀を見ただけで、真似してあの黒い剣を作り出したと?
「このチーターめ!」
「魔力の物質化は高等技術ではありますが、この程度は我ら魔王クラスなら誰でもできる事です。
それに、皇帝の技を一目見て習得した貴女には言われたくありませんね」
「むっ」
なぜそれを……
「しかし……特異点たる愛子とはいえ、やはり所詮はこの程度ですか。
多少期待はずれではありますが……まぁ、いいでしょう。
お遊びはこのくらいにして、そろそろ終わらせるとしましょうか」
終わらせる、ね……
「ふふっ」
確かにナルダバートは私よりも強い。
それは認めるけど……
「ふっふっふっふ~! 魔王ナルダバート、いったはずだぞ!!
この私を……」
「っ!?」
一足でナルダバートに肉迫して懐に潜り込んで……
「ナメるなよ!!」
驚いたように目を見張って間抜けな顔をしてるナルダバートの腹部に回し蹴りを叩き込む!
吹っ飛んだナルダバートの背後に先回りして……
「閃っ!」
神炎の太刀を一閃!!
むふふっ! 私のことを甘く見た罰だ! いくら魔王といえどこれをくらえばただではすむまい!!
油断大敵! このまま身体を真っ二つに両断してやるわっ!!
ギィッン!!
「っ!」
ほう、さすがは魔王。
まさかあの状態から空中で身体を捻って、黒い剣で私の一閃を受け止めるとは。
「けどっ!」
私の得物は神炎の太刀だけじゃないっ!!
ナルダバートに弾かれた神炎の太刀をそのまま手放すとボワッと炎に戻って空気中に消え……
「グッ!」
元々、腰に差していたもう一本の。
私のメインウエポンたる愛刀で、神炎の太刀を防ぐために無理に空中で身体を捻ったせいで空中で体勢を崩しているナルダバートをすれ違いざまに下から刺し貫く!!
「轟け!」
バチィィィッ!!!
耳をつん裂く轟音が。
けたたましい雷鳴が鳴り響き……魔王城の天井を、魔王ナルダバートの胸部を焼き焦がして消し飛ばした。
「確かに本気の戦闘スタイルとはいったけど、アレが全力とはいっていない!!」
魔闘法・纏!
全身に纏った魔力を雷属性に変質することで全身に雷を纏い、反応速度を極限まで高めて身体能力を底上げする……この状態になった私のスピードはまさしく雷鳴!!
「なのに……」
「貴女の本気はこの程度ですか?」
「むぅ~」
最初の一閃から続く連撃……その全てを一歩もその場から動くことなく簡単に捌かれるなんて!
さすがは世界に八柱しかいないのに不可侵存在として恐れられる魔王の一柱ってか! このバケモノめ!!
というか……
「その黒い剣……」
当然のように私の神炎の太刀を受け止めるとか!
神炎の太刀は普通の剣なんて一瞬で両断する、超大国たる帝国の守護神の。
現人神と呼ばれる皇帝陛下の技なのに……
「これは私の魔力を凝縮して構築した黒い剣、原理は貴女の神炎の剣と同じですよ」
つまり……ナルダバートは私が使ってる神炎の太刀を見ただけで、真似してあの黒い剣を作り出したと?
「このチーターめ!」
「魔力の物質化は高等技術ではありますが、この程度は我ら魔王クラスなら誰でもできる事です。
それに、皇帝の技を一目見て習得した貴女には言われたくありませんね」
「むっ」
なぜそれを……
「しかし……特異点たる愛子とはいえ、やはり所詮はこの程度ですか。
多少期待はずれではありますが……まぁ、いいでしょう。
お遊びはこのくらいにして、そろそろ終わらせるとしましょうか」
終わらせる、ね……
「ふふっ」
確かにナルダバートは私よりも強い。
それは認めるけど……
「ふっふっふっふ~! 魔王ナルダバート、いったはずだぞ!!
この私を……」
「っ!?」
一足でナルダバートに肉迫して懐に潜り込んで……
「ナメるなよ!!」
驚いたように目を見張って間抜けな顔をしてるナルダバートの腹部に回し蹴りを叩き込む!
吹っ飛んだナルダバートの背後に先回りして……
「閃っ!」
神炎の太刀を一閃!!
むふふっ! 私のことを甘く見た罰だ! いくら魔王といえどこれをくらえばただではすむまい!!
油断大敵! このまま身体を真っ二つに両断してやるわっ!!
ギィッン!!
「っ!」
ほう、さすがは魔王。
まさかあの状態から空中で身体を捻って、黒い剣で私の一閃を受け止めるとは。
「けどっ!」
私の得物は神炎の太刀だけじゃないっ!!
ナルダバートに弾かれた神炎の太刀をそのまま手放すとボワッと炎に戻って空気中に消え……
「グッ!」
元々、腰に差していたもう一本の。
私のメインウエポンたる愛刀で、神炎の太刀を防ぐために無理に空中で身体を捻ったせいで空中で体勢を崩しているナルダバートをすれ違いざまに下から刺し貫く!!
「轟け!」
バチィィィッ!!!
耳をつん裂く轟音が。
けたたましい雷鳴が鳴り響き……魔王城の天井を、魔王ナルダバートの胸部を焼き焦がして消し飛ばした。
「確かに本気の戦闘スタイルとはいったけど、アレが全力とはいっていない!!」
0
あなたにおすすめの小説
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
異世界の片隅で、穏やかに笑って暮らしたい
木の葉
ファンタジー
『異世界で幸せに』を新たに加筆、修正をしました。
下界に魔力を充満させるために500年ごとに送られる転生者たち。
キャロルはマッド、リオに守られながらも一生懸命に生きていきます。
家族の温かさ、仲間の素晴らしさ、転生者としての苦悩を描いた物語。
隠された謎、迫りくる試練、そして出会う人々との交流が、異世界生活を鮮やかに彩っていきます。
一部、残酷な表現もありますのでR15にしてあります。
ハッピーエンドです。
最終話まで書きあげましたので、順次更新していきます。
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
【本編完結】転生令嬢は自覚なしに無双する
ベル
ファンタジー
ふと目を開けると、私は7歳くらいの女の子の姿になっていた。
きらびやかな装飾が施された部屋に、ふかふかのベット。忠実な使用人に溺愛する両親と兄。
私は戸惑いながら鏡に映る顔に驚愕することになる。
この顔って、マルスティア伯爵令嬢の幼少期じゃない?
私さっきまで確か映画館にいたはずなんだけど、どうして見ていた映画の中の脇役になってしまっているの?!
映画化された漫画の物語の中に転生してしまった女の子が、実はとてつもない魔力を隠し持った裏ボスキャラであることを自覚しないまま、どんどん怪物を倒して無双していくお話。
設定はゆるいです
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる