悪役令嬢は最強を志す! 〜前世の記憶を思い出したので、とりあえず最強目指して冒険者になろうと思います!〜

フウ

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第6章 魔法学園入学編

99話 オルガマギア魔法学園へ!

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「ふんふんふ~ん」

 鼻歌を歌いながら、周囲の視線を気にすることなく好きに魔導学園都市王国の大通りを練り歩く!
 むふふっ!  普段ならルスキューレ公爵家の令嬢として、第一王子の婚約者として気軽にこんなことはできないけど……

「ファナ!  早く、早く!!」

 今の私は公爵令嬢でも、第一王子の婚約者でもない!
 ただのソフィア・ルスキューレ、世界三大学園に数えられるオルガマギア魔法学園に入学する予定の一受験生だから好きに観光できるっ!!

「もう、ソフィーお嬢様!  はしゃぎ過ぎですよ!!」

「ダメ?」

「い、いえ!  そんな事はありませんよ」

 むはっはっはっ!  勝ったっ!!
 ファナは私に対してあまあまだから、ちょっとお願いすればこの通り!  容易く私に陥落するっ!!
 そして……

「ファナ!  ファナ!  アレっ、アレを食べたい!」

 道行く私達の目の前に現れたのは美味しそうな良い匂いを漂わせるクレープの屋台!!

「ふふっ、かしこまりました」

「やった!」

 お父様、お母様、お兄様……私、ここで人生初の買い食い、食べ歩きをしますっ!
 そうと決まれば、早速あの屋台でクレープを購入しなければ!

「微笑ましい光景ね」

「まぁ、確かにね……けど、ずっとファナと手を繋いでるのはなんでなのかしら?」

「あぁ、それなら事前に馬車の中でファナが迷子にならないようにって言いくるめていたわよ」

 むっ?  ルミエ様とマリア先生はなにをやってるんだろ?

「ルミエ様!  マリア先生も早く!!」

「ふふっ、今行くわ」

 むふふっ、私もファナもどのクレープにするのか決めたから、ルミエ様とマリア先生にも決めてもらわないと!

「ソフィーちゃん」

「?  なんでしょうか?」

「1週間前にソフィーちゃんのステータス鑑定の儀式を行ったようだけど、大丈夫だったの?」

「ふふん~!  問題ありません!!」

 私は加護持ちの愛子でもあるし……希少な空間魔法を始め、全ての属性魔法を使うことができる上に本来なら1つでもあったら騒ぎになるユニークスキルを2つも持っている!
 自分でいうのもなんだけど、私のステータスがバレちゃったら大騒ぎになるのは確実!!

 下手をすれば私が冒険者ソフィー本人だってことまで一気にバレちゃう可能性すらある。
 無論、そんなことは事前からわかってたからしっかりと対策を取らせてもらった!

「実はルミエ様がステータスの偽装をしてくれたので私の本当のステータスはバレてないんです」

「なるほど……神器を誤魔化すなんて、さすがと言ったところね。
 あっ、私はこれでお願いね」

 っ!  め、めっちゃ自然にクレープを注文してる……じゃなくて!  本当にマリア先生のいう通りです!
 いつもルミエ様には驚かされてばかりだし、やっぱりルミエ様はすごい!!

「さて、これを食べたらそろそろ学園に向かいましょうか」

「えっ……もっと観光を……」

「そんな顔をしないの。
 ソフィーちゃんは私の推薦だから入学試験はないけど入学するにあたっての説明とかがあるのよ。
 それに学園に入学したらいつでも観光できるでしょう?」

 確かに……

「むむっ、わかりました!
 じゃあ、このクレープを食べながら学園に向かいましょう!!」

 いざ!  オルガマギア魔法学園へ!
 そして、人生初の買い食い食べ歩きっ!!
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