悪役令嬢は最強を志す! 〜前世の記憶を思い出したので、とりあえず最強目指して冒険者になろうと思います!〜

フウ

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第22章 神の国編

404話 最高神様

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 な、なにっ!?  なにが起こって……というか、身体が動かない!?

「あはは!  いい反応だね!!
 ふふふ~、あむ」

「ひょぇっ!?」

 み、耳が!  耳が何かに咥えられてっ!!

「いやぁ~、本当に可愛い反応だよ。
 悪魔ちゃんなんて、可愛らしい反応どころか、こんな事をさせてくれないからね~」

 なんなの!?
 後ろから誰かが私の耳元で話してるのはわかるけど……

「うぅ~」

 なぜかさっきから体が微動だなしくて、振り解けないっ!!

「あはは……」

 フィル!  苦笑いしてないで助けてよっ!

「フィルくんも久しぶりだね」

「へっ?」

「閣下もお変わりないようで」

 な、なに?  この謎の人物とも、フィルは知り合いなの?
 というか閣下って……顔は見えないけど、声音的に私達と同年代くらいの女の子だと思うんだけど。

「まったく、貴女は……」

「やぁ、ファルニクスくん。
 キミも大変だねぇ~」

「っ!?」

 こ、国王陛下を!
 この国の国王陛下にして、魔法神ティフィア様の旦那様。
 正真正銘の神、竜神であるファルニクス国王陛下をくん呼びっ!?

「それよりも、彼女を離してあげてください」

「えぇ~、せっかく可愛い反応をしてくれるから、もっと楽しもうと思ってたけど……仕方ない」

「っ!」

 耳元から気配が離れると同時に、身体が動くようになっ……

「ふふっ、こうして実際に会うのは初めてだね」

 なんの前兆もなく、気がついたら私の動きを止めて、私の真後ろにいた。
 フィルに閣下と呼ばれ、国王陛下すらもくん呼びにする存在。

 白銀の長髪に金色の瞳。
 身長は私と同じくらいの160センチ後半ほどで、国王陛下と同じくらいに完璧に整った、美女というよりは美少女って感じの顔立ち。

「あ、貴女は……」

「っと、そういえばまだ、ソフィーくんに名乗った事はなかったね。
 私のネフェリアス、この世界の最高神様だよ!」

「えっ……」

 この方が、最高神様……?

「まぁ、キミ達が驚くのもわかるよ?
 世間じゃあ最高神は魔法神って事になってるしね。
 けど悪魔ちゃんやファルニクスくんの上司、正真正銘の最高神はネフェリアス様ことこの私のなんだよ!!」

 ちょ、ちょっと待って!
 突然すぎて頭がこんがらがって……

「ネフェリアス様……」

 国王陛下が敬称をつけて……なら、今の話は本当のこと?
 この世界の最高神は魔法神ティフィア様じゃなくて、目の前のこの美少女……!?

「まぁまぁ、ファルニクスくんの言いたい事もわかるよ?
 けど自力でこの国に辿り着いた時点で、幸か不幸かこの子達の運命は決まってるんだし、この子達には知る権利がある」

「それは、そうですが……彼らは今日この国についたばかりです。
 本日はゆっくりしてもらって、その話は後日でもいいのでは?」

 どういうこと?
 私達の運命が決まってるって……いったいなんの話?

「ファルニクスくんの言うことにも一理あるけど、遅いか早いかだったら早い方がいいでしょ。
 っと言うわけで……」

「……え?」

「「「「「「「「「「っ!!」」」」」」」」」」

 私としたことが唖然と呟いちゃったけど。
 私と同じSランク冒険者のみんなも驚愕に目を見開いたり、息を呑んだりしてるし、これは仕方ないことなのだ!
 だって……

「座って話をしようか」

 気がついたら、この場にいた全員が。
 私達をはじめ……グラン様や最高位悪魔アークデーモンであるソレイユさん。
 マリア先生達、伝説の大英雄達も!  そして、七魔公の皆様も!!

 神様であるファルニクス国王陛下ですら!
 本当にこの部屋にいた全員が……次の瞬間にはいつのまにか、椅子の上に座らされていたんだから!!
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