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第5章 瀑水の試練編
72話 サディストではなく…
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我ながら凄まじい威力。
刀という得物の細さから放たれる滅牙の貫通力は、滅砲のそれを遥かに凌ぐ。
多分さっき魔力を刀身から飛ばしたように滅光魔法も飛ばせるので、そっちを滅刃。
突きから放たれるこれを滅牙と名付けましょう。
ふっふっふ! 順調に技のバリエーションが充実してきています。
いずれは、圧倒的な魔力量で全ての属性魔法を使いこなし、接近戦すらも最強クラスの実力を誇る。
そんな謎の組織に君臨するボスを目指したいですね。
けど、今はその事よりも目の前の事。
変態サディストさんが、唖然とこっちを見てきますが。
戦場で集中を欠くなんて殺してくれと言っている様なものです!
素早く腰を落としながら地面を蹴り、地面すれすれを滑るように滑走する。
唖然と目を見開く変態サディストさんには、一瞬僕が消えた様に見えたでしょう。
そして、その一瞬があれば十分です!!
僕の動きに、ハッと我に帰った変態サディストさんが水の弾丸を放つ。
圧倒的物量を持って放たれた弾丸の嵐は地面を滑走する僕に直撃するが……
「残念、それは僕の残像です」
再び変態サディストの背後を取ると同時に、その背中に声をかけました。
いやー! この『それは残像だ』ってやつ、一度やってみたかったんですよね!!
種明かしをすれば簡単。
幻覚魔法を使った、以上。
幻覚魔法は吸血鬼が得意とする魔法の一つで、基本八属性には含まれない。
幻覚魔法や幾つかの魔法は属性魔法には分類されず、特殊魔法と呼ばれる。
代表的なのが、吸血鬼の〝血操魔法〟ですね。
変態サディストさんが見ていたのは、幻覚魔法を用いて作られた僕の幻覚。
あの時すでに、翼で上空に飛んでいたと言う訳です。
「なっ!?」
変態サディストさんが驚いて振り返ろうとしますが……遅い!!
翼を使いホバリングしつつ、彼の首筋に顔を近づけ……
「では、頂きます」
かぷっと、その首筋に噛み付きました。
伸びた犬歯が変態サディストの首の皮膚を突き破り、口内に熱い血が溢れて来ます。
ふむふむ、成る程。
これは吸血鬼が血を吸うのに夢中になるのも頷けます。
少し鉄臭いですが、口の中に広がる濃厚なこの味わい。
なかなかに美味ですね。
「あっ、んくっ」
ちゅーちゅーっと、血を吸っていると。
変態サディストさんが何やら熱のこもった吐息を吐き始めました。
はっ!? ぼ、僕は大きな間違いをしていたのかも知れません!
いえ、この変態サディストさんの反応を見るに……
かも、では無く勘違いしていたのは確実!!
僕に血を吸われながらも、この恍惚とした表情がその何よりの証拠です!!
慌てて、血を吸うのを止めた、彼から距離を取る。
彼は膝を屈して蕩けた様な表情をしています。
「や、やはり変態サディストさんは……サディストでは無く、変態マゾヒストだったのですね!!」
となると、さっきの意味深な笑み。
あれは、僕に負ける事を想像して興奮していたと言う事ですか?
幼女に甚振られる事を想像して興奮する……それはそれで、かなりヤバイ気がしますが。
取り敢えず、変態サディストなんて呼んでしまった事は謝らないとですね、。
「はぁ、はぁ、吸血の齎らす反動がこれ程とは……」
平静心を取り戻したのか、こちらを見てくる変態マゾヒストさん。
その視線から、思わず翼に包まって隠れてしまった僕は悪く無いと思います。
だって、幼女にいたぶられて喜ぶ変態ですよ?
変態マゾヒストの上に、ロリコンですよ?
流石にちょっと怖いです。
「ちょっ、えっ?
ちょっと待ってよ、キミ何か勘違いしてるんじゃ……」
そぉーっと翼の隙間から覗いてみるも……うん、信用出来ません。
「あっ」
再び翼に隠れると、外から変態マゾヒストさんの声が聞こえて来ました。
「ふっ、ま、まぁそんなに、落ち込まないで、下さいよ」
「こ、黒龍、貴様なに笑ってやがる!!」
「はあっはっはっ!! こりゃ面白ぇ!
お前、絶対お嬢に変態だと思われてるぜ?」
「くっ……し、しかしだな」
「なっ!? 貴様ぁ!! ルーミエルお嬢様をそんな目で見ていたのかっ!?」
「お、落ち着け始祖殿!
おい九尾殿どうにかして……」
「ふふふ、安心して下さい。
骨も残さず、この私が焼却して差し上げますから」
「お前までっ!?
霊鳥殿、見てないでどうにかしてくれっ!!」
「安心して、吾はちゃんと、分かってる。
でも、エルを怖がらせた、お前が悪い」
「そ、そんな、殺生な!!」
チラッと翼から外を覗くと、皆んなと楽しそうにしてる変態マゾヒストさん。
うーん、これを見るに悪い人では無いのでしょうか?
ピシッ!!
唐突にそんな音が鳴り響く。
何かが罅割れるような音に、一瞬皆んなが固まりました。
「はて、これは一体何の音でしょうか?」
翼の中から外を伺いつつ、思わず呟いたその瞬間。
パリィィッン!!
この空間を囲っていた結界が砕け散り、大量の海水が大瀑布の如く流れ込んできました。
刀という得物の細さから放たれる滅牙の貫通力は、滅砲のそれを遥かに凌ぐ。
多分さっき魔力を刀身から飛ばしたように滅光魔法も飛ばせるので、そっちを滅刃。
突きから放たれるこれを滅牙と名付けましょう。
ふっふっふ! 順調に技のバリエーションが充実してきています。
いずれは、圧倒的な魔力量で全ての属性魔法を使いこなし、接近戦すらも最強クラスの実力を誇る。
そんな謎の組織に君臨するボスを目指したいですね。
けど、今はその事よりも目の前の事。
変態サディストさんが、唖然とこっちを見てきますが。
戦場で集中を欠くなんて殺してくれと言っている様なものです!
素早く腰を落としながら地面を蹴り、地面すれすれを滑るように滑走する。
唖然と目を見開く変態サディストさんには、一瞬僕が消えた様に見えたでしょう。
そして、その一瞬があれば十分です!!
僕の動きに、ハッと我に帰った変態サディストさんが水の弾丸を放つ。
圧倒的物量を持って放たれた弾丸の嵐は地面を滑走する僕に直撃するが……
「残念、それは僕の残像です」
再び変態サディストの背後を取ると同時に、その背中に声をかけました。
いやー! この『それは残像だ』ってやつ、一度やってみたかったんですよね!!
種明かしをすれば簡単。
幻覚魔法を使った、以上。
幻覚魔法は吸血鬼が得意とする魔法の一つで、基本八属性には含まれない。
幻覚魔法や幾つかの魔法は属性魔法には分類されず、特殊魔法と呼ばれる。
代表的なのが、吸血鬼の〝血操魔法〟ですね。
変態サディストさんが見ていたのは、幻覚魔法を用いて作られた僕の幻覚。
あの時すでに、翼で上空に飛んでいたと言う訳です。
「なっ!?」
変態サディストさんが驚いて振り返ろうとしますが……遅い!!
翼を使いホバリングしつつ、彼の首筋に顔を近づけ……
「では、頂きます」
かぷっと、その首筋に噛み付きました。
伸びた犬歯が変態サディストの首の皮膚を突き破り、口内に熱い血が溢れて来ます。
ふむふむ、成る程。
これは吸血鬼が血を吸うのに夢中になるのも頷けます。
少し鉄臭いですが、口の中に広がる濃厚なこの味わい。
なかなかに美味ですね。
「あっ、んくっ」
ちゅーちゅーっと、血を吸っていると。
変態サディストさんが何やら熱のこもった吐息を吐き始めました。
はっ!? ぼ、僕は大きな間違いをしていたのかも知れません!
いえ、この変態サディストさんの反応を見るに……
かも、では無く勘違いしていたのは確実!!
僕に血を吸われながらも、この恍惚とした表情がその何よりの証拠です!!
慌てて、血を吸うのを止めた、彼から距離を取る。
彼は膝を屈して蕩けた様な表情をしています。
「や、やはり変態サディストさんは……サディストでは無く、変態マゾヒストだったのですね!!」
となると、さっきの意味深な笑み。
あれは、僕に負ける事を想像して興奮していたと言う事ですか?
幼女に甚振られる事を想像して興奮する……それはそれで、かなりヤバイ気がしますが。
取り敢えず、変態サディストなんて呼んでしまった事は謝らないとですね、。
「はぁ、はぁ、吸血の齎らす反動がこれ程とは……」
平静心を取り戻したのか、こちらを見てくる変態マゾヒストさん。
その視線から、思わず翼に包まって隠れてしまった僕は悪く無いと思います。
だって、幼女にいたぶられて喜ぶ変態ですよ?
変態マゾヒストの上に、ロリコンですよ?
流石にちょっと怖いです。
「ちょっ、えっ?
ちょっと待ってよ、キミ何か勘違いしてるんじゃ……」
そぉーっと翼の隙間から覗いてみるも……うん、信用出来ません。
「あっ」
再び翼に隠れると、外から変態マゾヒストさんの声が聞こえて来ました。
「ふっ、ま、まぁそんなに、落ち込まないで、下さいよ」
「こ、黒龍、貴様なに笑ってやがる!!」
「はあっはっはっ!! こりゃ面白ぇ!
お前、絶対お嬢に変態だと思われてるぜ?」
「くっ……し、しかしだな」
「なっ!? 貴様ぁ!! ルーミエルお嬢様をそんな目で見ていたのかっ!?」
「お、落ち着け始祖殿!
おい九尾殿どうにかして……」
「ふふふ、安心して下さい。
骨も残さず、この私が焼却して差し上げますから」
「お前までっ!?
霊鳥殿、見てないでどうにかしてくれっ!!」
「安心して、吾はちゃんと、分かってる。
でも、エルを怖がらせた、お前が悪い」
「そ、そんな、殺生な!!」
チラッと翼から外を覗くと、皆んなと楽しそうにしてる変態マゾヒストさん。
うーん、これを見るに悪い人では無いのでしょうか?
ピシッ!!
唐突にそんな音が鳴り響く。
何かが罅割れるような音に、一瞬皆んなが固まりました。
「はて、これは一体何の音でしょうか?」
翼の中から外を伺いつつ、思わず呟いたその瞬間。
パリィィッン!!
この空間を囲っていた結界が砕け散り、大量の海水が大瀑布の如く流れ込んできました。
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