最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜

フウ

文字の大きさ
79 / 375
第5章 瀑水の試練編

79話 邂逅です!

しおりを挟む
「あの、やっぱり下ろして欲しいのですが……」

 お風呂に……じゃなくて、エントランスで騒いでいる連中の元に向かっていると言うのに……
 メルヴィーに抱っこされていると言う事実。

 下ろしてくださいって言ったら、聖母のような笑顔で一言。
『ダメです』
 これでは、抱っこされたまま、因縁の人達の元に!!

 普段であれば、抱っこされるのは一向に構わないのですが。
 流石に、あの人達に会うのに抱っこされていては、ちょっと格好が付かない。
 そして何より恥ずかしい!!

 尤も、向こうが僕に気づく事は多分無いでしょうけど……
 恥ずかしい事は恥ずかしい!!
 先程から幾度となくメルヴィーを見上げ、目をウルウルさせてお願いしているのに……

「いくらお嬢様のお願いでも、ダメなものはダメです!」

 くっ、撃沈しました。
 しかしこれは、マズイ事になりました!
 そろそろ、本当にどうにかしないとエントランスに着いてしまいそうです!!

 こうなっては致し方ありません。
 ふっふっふ!  遂にこの僕を本気にしてしまった様ですね!!












「ふざけんなよっ!
 俺達を誰だと思ってるんだ!?」

「で、ですから只今、お客様にご確認中ですので少々お待ち下さいと、先程から……」

 エントランスに響き渡る怒声と、ホテル従業員の困った様な声。
 そんな声が、別世界の事の様に聞こえてきます。
 ええ、そうですよ!  諦めましたよ!!

 幾度となくメルヴィー達を陥落させてきたお願いをしても。
 メルヴィーは頑なに、下ろしてはくれませんでしたよっ!
 あぁっ!  もうエントランスが目の前にっ!!

 廊下を抜けると、そこはエントランスの左右にある階段を登った場所。
 下を見ればローブを着た3人組が、ホテル従業員さんに食って掛かっているのがよく見える~。

「あっ」

 背後から押し寄せる重圧。
 空間の重力は増し、温度は低下した様に錯覚する程のプレッシャー。

 メルヴィーも含め、エンヴィー以外の全員から薄っすらと魔力が立ち昇る。
 突然すぎて、エンヴィーがちょっと戸惑ってますね。

 それにしても、皆んな流石です。
 神獣と呼ばれ、神話に語られる力を持つ皆んなの今の姿は壮観の一言に尽きます!

 何時もは、常に眠たそうにしているフェルですら、迷宮で初めて対峙した頃の様な凄まじい存在感!!

「では、まずは私が話を聞いてまいりますので、お嬢様達はここでお待ちに」

「イヤです!  僕達も一緒に行きます」

 商会を立ち上げた以上、余程のバカでなければ、どの道いつかは邂逅する事になります。
 早いか、遅いかの違いでしかありません。

「承知いたしました。
 ですが、話は私が致しますよ?」

 これは譲れない、といった様子のコレールに頷きを返す。
 ニッコリと一度微笑み……

「では……先程から騒がしいようですが、どうかしたのですか?」

 困った様子の職員に声をかけました。
 コレールの姿を見て、ホッとしたよう様子の職員さん。
 そして、その隣で驚いたような顔をしている3人組。

 逆に、今の今まで僕達の事に気が付いていなかった事に驚きです。
 さっきからずっと、コレール達から濃密な気配が発せられているのに……

 こんな人達に任せてしまって本当に大丈夫なのか心配になりますが……
 うん、多分この3人が特別弱いって事にしておきましょう。

 そうこう思案しているうちに、抱っこされた状態で階段を降り、職員さんに並び立つ。
 ふむ、この3人の視線……非常に気持ち悪くて不愉快ですね。

「お前らがこのホテルを貸し切ってるって奴らだな?」

「支配人、この騒ぎは一体?
 それにこの者達は?」

 おぉー、清々しいまでのスルーですね!
 そして、彼らの対応をしていたのがホテルの支配人だと言う新事実!!

「じ、実はですね」

「あぁ?  何無視してんだよお前!」

「俺達に、余り舐めた態度を取らない方が身のためだぞ?」

 支配人さんを遮って、威嚇するように魔力を放つ3人。
 これは……脅迫でしょうか?

 皆んなが纏っている魔力に比べれば、そよ風みたいな物です。
 小さい子供が、背伸びしている様でちょっと微笑ましくすらあります。

「まぁ、そう威圧するなって。
 俺達、英雄の威圧を向けられたら、一般人は喋る事も出来無くなるからな」

  ニヤニヤしながらそう言う君は!
 あの時、事態を面倒にしてくれたA君じゃないか!
 いや、それはどうでもいいけど……英雄?

「連れが悪いな。
 でも、お前の態度も確かに悪かったぜ?
 それにしても、この俺達を知らないなんて……可哀想な田舎者か?」

 なんて、失礼な奴でしょうか!
 商会に連絡して、コイツら3人を出禁にしてしまいましょうか?

「まぁいい。
 見ての通り、俺達は異世界から召喚された勇者。
 先日の海竜襲撃から、この王都を救った英雄だ!」

「えっ!?」

 思わず驚愕の声を表に出してしまいました。
 まぁ、前半部分は知っていましたけど。
 まさか、本当に自分達がアレをやったと思っているとは……

 僕達の驚いた様子を見て気を良くしたのか、ニヤニヤ顔になる勇者3人組。
 端的言ってウザいし、キモい。

「それで、その勇者が何の用です?」

「はぁ、お前まだ分かって無いのか?
 見たところ、何処ぞの貴族みたいだけど」

 残念ながら僕達は貴族でもなんでも無い。
 まぁ、面倒だし、一々教えたりはしませんけど。

「俺達は勇者だぜ?
 俺達を怒らせると、どうなるのか教えてやってもいいんだぞ?」

「俺達がその気になれば、貴族家1つ潰すくらい簡単にできるからな」

 楽しそうに笑う勇者様(笑)達。
 ここまで増長するとは……うーん、アレメネス王国の行く末が心配だ。

「さて事の重大さを理解してくれたところで!  お前らには、特別にチャンスをやるよ」

 ニヤリと口角を吊り上げ、僕達を舐め回すように向けて来る視線。
 さっきもですけど、気持ち悪い。
 ちょっと反射的に滅光魔法を打ちそうになっちゃいました。

 それにチャンスって。
 まぁ大体予想は付きますけど……

「お前ら、俺達の女になれ」

「そうすれば、今よりもいい思いをさせてやるぜ?」

「2人ほどガキもいるが……まぁそれはそれで有りだしな」

 などと次々と爆弾発言を落とし……
 テンプレ発言キタァー!!
 ちょっとテンションが上がりました!
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

最強スライムはぺットであって従魔ではない。ご主人様に仇なす奴は万死に値する。

棚から現ナマ
ファンタジー
スーはペットとして飼われているレベル2のスライムだ。この世界のスライムはレベル2までしか存在しない。それなのにスーは偶然にもワイバーンを食べてレベルアップをしてしまう。スーはこの世界で唯一のレベル2を超えた存在となり、スライムではあり得ない能力を身に付けてしまう。体力や攻撃力は勿論、知能も高くなった。だから自我やプライドも出てきたのだが、自分がペットだということを嫌がるどころか誇りとしている。なんならご主人様LOVEが加速してしまった。そんなスーを飼っているティナは、ひょんなことから王立魔法学園に入学することになってしまう。『違いますっ。私は学園に入学するために来たんじゃありません。下働きとして働くために来たんです!』『はぁ? 俺が従魔だってぇ、馬鹿にするなっ! 俺はご主人様に愛されているペットなんだっ。そこいらの野良と一緒にするんじゃねぇ!』最高レベルのテイマーだと勘違いされてしまうティナと、自分の持てる全ての能力をもって、大好きなご主人様のために頑張る最強スライムスーの物語。他サイトにも投稿しています。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

処理中です...