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第6章 フェーニル王国編
88話 暴虐です!!
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「ば、バカな……」
唖然と呟いたのは、眼下の客席にいる騎士達か?
はたまた、騒ぎを聞きつけて集まった文官の誰かか?
目の前で繰り広げられるこの光景を目にすればそう思うのも無理のない事だ。
現に、ある程度の予備知識を持っていたこの俺でさえも唖然としてしまっているのだから。
先日、城を訪れた勇者一行を監視させていた時に起こった出来事。
いきなりホテルの壁と地面が吹き飛んだ。
初めに聞いた時は密偵の頭がどうかしたのかとも思ったが……
「どうりで余裕があるわけだ」
脳裏によぎるのは、数刻前に賭けを持ちかけてきた年端もいかぬ天使のような容姿をした幼女。
もし仮に、あの場にいた全員が、目の前の光景を作り出している存在と同程度の力を持っているのだとすれば……
あの余裕も当然の事だ。
それに、さっき彼女が言ったあの言葉……
まさかとは思ったが、これ程の力を持つとなると現実味が出てきてしまう。
「失敗したか……いや」
もし、俺の推測が正しいのであれば、下手に敵対してしまう前にこうして出会えたのは不幸中の幸いか。
「急速すぎる成長にホテルでの一件、帝国であった2つの騒動。
だとすれば、先日の海竜の件もか?
ハッハッ……冗談も程々にして欲しいな……」
眼前で繰り広げられるあまりの光景に、イヴァル王の呟きを聞いていた者は誰一人としていなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
果たして今行われているこれは、決闘と呼んでいい代物なのでしょうか?
断言しましょう、断じて違うと!
オルグイユが無造作に腕を振れば、巻き起こった風圧だけで騎士団長さんの体は吹き飛ばされて宙に舞い上がる。
次の瞬間には背後から発生した別の風圧により更に飛ばされ、その次の瞬間には……
とまぁ、そんな感じでさっきから騎士団長さんは、踊るように宙を舞い。
地面に下りる事すら許され無い騎士団長さんを風の刃が切り裂き、その身体と一緒に血飛沫も舞い上がる。
そして、遂に騎士団長さんが意識を失ったかと思えば、突如糸を切られた人形のように地面に激突。
既に意識を失い死にかけの騎士団長さんの身体を薄っすらと光が覆う。
流石はオルグイユですね。
外傷のみならず、失った血液までも回復させる回復魔法。
味方なら頼もしいですが、敵に回すと末恐ろしいですね。
回復はしても意識は失ったままの騎士団長さん。
極限まで弱められた電撃を受けて強制的に叩き起こされ、そして再び宙に吹き飛ぶ。
抗うことも、逃げる事も、意識を失う事すら許されずに延々と続く一方的な攻撃。
これってもう決闘とは呼べないでしょう?
これはもはや、ただの暴虐です!!
強いて言うならば、これは新手の拷問ですね。
でも、ギリギリのところでオルグイユが安全マージンを取っているので助けに入るにも入れない。
「ご愁傷様です、としか言えませんね…」
「ありゃ、人間にはしんどいだろうな」
「そうですか?
しかし、言ってしまえば自業自得ですし、エンヴィーの時と比べれば何とも…」
アヴァリスの言葉にリュグズールと一緒にちょっと引いてしまいました。
一体、エンヴィーはどんな目に……
「ふふふ、冗談ですよルーミエルお嬢様」
「何言ってんの、アレはもう本当に地獄…」
「冗談、ですよ?」
お、押し切った!
何か言おうとしたエンヴィーも頬を引きつらせて黙ってしまいました。
「ルーミエルお嬢様は、信じてくれますよね?」
にっこりと、とても優しい聖母のような微笑みを浮かべてますが、エンヴィーの身に何かがあった事は明白……
「は、はい!
アヴァリスはいつも優しいですから!!」
ごめんなさい、エンヴィー。
僕にはこうするより他に道はありません!!
その後、僕はオルグイユの決闘……
ストレス発散が終わるまで、アヴァリスの包み込むような胸に抱かれてソレを見ていました。
唖然と呟いたのは、眼下の客席にいる騎士達か?
はたまた、騒ぎを聞きつけて集まった文官の誰かか?
目の前で繰り広げられるこの光景を目にすればそう思うのも無理のない事だ。
現に、ある程度の予備知識を持っていたこの俺でさえも唖然としてしまっているのだから。
先日、城を訪れた勇者一行を監視させていた時に起こった出来事。
いきなりホテルの壁と地面が吹き飛んだ。
初めに聞いた時は密偵の頭がどうかしたのかとも思ったが……
「どうりで余裕があるわけだ」
脳裏によぎるのは、数刻前に賭けを持ちかけてきた年端もいかぬ天使のような容姿をした幼女。
もし仮に、あの場にいた全員が、目の前の光景を作り出している存在と同程度の力を持っているのだとすれば……
あの余裕も当然の事だ。
それに、さっき彼女が言ったあの言葉……
まさかとは思ったが、これ程の力を持つとなると現実味が出てきてしまう。
「失敗したか……いや」
もし、俺の推測が正しいのであれば、下手に敵対してしまう前にこうして出会えたのは不幸中の幸いか。
「急速すぎる成長にホテルでの一件、帝国であった2つの騒動。
だとすれば、先日の海竜の件もか?
ハッハッ……冗談も程々にして欲しいな……」
眼前で繰り広げられるあまりの光景に、イヴァル王の呟きを聞いていた者は誰一人としていなかった。
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果たして今行われているこれは、決闘と呼んでいい代物なのでしょうか?
断言しましょう、断じて違うと!
オルグイユが無造作に腕を振れば、巻き起こった風圧だけで騎士団長さんの体は吹き飛ばされて宙に舞い上がる。
次の瞬間には背後から発生した別の風圧により更に飛ばされ、その次の瞬間には……
とまぁ、そんな感じでさっきから騎士団長さんは、踊るように宙を舞い。
地面に下りる事すら許され無い騎士団長さんを風の刃が切り裂き、その身体と一緒に血飛沫も舞い上がる。
そして、遂に騎士団長さんが意識を失ったかと思えば、突如糸を切られた人形のように地面に激突。
既に意識を失い死にかけの騎士団長さんの身体を薄っすらと光が覆う。
流石はオルグイユですね。
外傷のみならず、失った血液までも回復させる回復魔法。
味方なら頼もしいですが、敵に回すと末恐ろしいですね。
回復はしても意識は失ったままの騎士団長さん。
極限まで弱められた電撃を受けて強制的に叩き起こされ、そして再び宙に吹き飛ぶ。
抗うことも、逃げる事も、意識を失う事すら許されずに延々と続く一方的な攻撃。
これってもう決闘とは呼べないでしょう?
これはもはや、ただの暴虐です!!
強いて言うならば、これは新手の拷問ですね。
でも、ギリギリのところでオルグイユが安全マージンを取っているので助けに入るにも入れない。
「ご愁傷様です、としか言えませんね…」
「ありゃ、人間にはしんどいだろうな」
「そうですか?
しかし、言ってしまえば自業自得ですし、エンヴィーの時と比べれば何とも…」
アヴァリスの言葉にリュグズールと一緒にちょっと引いてしまいました。
一体、エンヴィーはどんな目に……
「ふふふ、冗談ですよルーミエルお嬢様」
「何言ってんの、アレはもう本当に地獄…」
「冗談、ですよ?」
お、押し切った!
何か言おうとしたエンヴィーも頬を引きつらせて黙ってしまいました。
「ルーミエルお嬢様は、信じてくれますよね?」
にっこりと、とても優しい聖母のような微笑みを浮かべてますが、エンヴィーの身に何かがあった事は明白……
「は、はい!
アヴァリスはいつも優しいですから!!」
ごめんなさい、エンヴィー。
僕にはこうするより他に道はありません!!
その後、僕はオルグイユの決闘……
ストレス発散が終わるまで、アヴァリスの包み込むような胸に抱かれてソレを見ていました。
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