最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜

フウ

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第6章 フェーニル王国編

94話 信じて頂けたようですね!

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「早速自己紹介から始めましょう!」

 イヴァル王達を案内したのは、ナイトメア本部であるお城のほど近くにある湖のほとり。
 広大な敷地を有意義に利用して作り上げた、東京ドーム数個分にも匹敵する巨大な湖。
 水の精霊達が管理している水は透き通る様な清潔さを誇っています。

 そんな美しい湖を一望できる様に設計れた白亜の東屋からお茶とお菓子を食べつつ眺める。
 ……なんて素晴らしいのでしょうか!
 やっぱり、八大迷宮・神聖の試練にあった湖を真似て正解でしたね。

 これを作るために多少の労力を割くことにはなりましたが。
 この至高のひと時のためと考えれば安いモノです。

「では、まずは俺から。
 前日にもしましたが、フェーニル王国国王を務めているイヴァル・フォン・フェーニルです」

「同じく、フェーニル王国総騎士団長のアレック・ファルメスです」

「フェーニル王国にて宰相の地位を預かっております、ピッツ・ストールフと申します。
 タイミングを逃したとは言え、自己紹介が遅れてしまい申し訳ありません」

 そう言って頭を下げるピッツさんは、少し光っていました……
 まだお若いでしょうに、不憫ですね。
 いつもイヴァル王にどれだけ振り回されているのかが伺えます。

 まぁそれがイヴァル王の長所でもあるのでしょうが。
 少しは部下を気遣ってあげてほしいものですね!

「よろしくお願いしますね、ピッツさん。
 僕の名前はルーミエル、ナイトメアの創設者であり、ボス?  をしています。
 じゃあ次は……」

「口を挟む様で申し訳ない、ルーミエル様。
 先程から仰っているナイトメアとは一体何の事なのでしょうか?」

 何の事、と言われると難しいですね。
 ぶっちゃけ勢いで作った組織ですし、何と説明すればいいのやら……

「う~ん、それも後でまとめて説明しますので、まずはコレール達の事からでいいですか?
 そっちの方がナイトメアについても説明しやすいので」

 こういった時は後回しにするに限ります。
 面倒から逃げて何が悪いっ!!

「ではコレールから順番に自己紹介を」

「承知いたしました」

 こう言った場合の順番には決まりがあります。
 まず、ナイトメアの総司令であるコレールから始まり、その後は僕の眷属になった順番。
 つまりは、会議室の席順と同様と言うわけです。

「では、ご紹介に預かりました、コレールと申します。
 種族は龍種、黒龍として神獣と呼ばれる事もあります」

 そう言って現れる黒い巨体、漆黒の鱗に流線形の美しい黒龍。
 湖の水面を一切揺らさずにホバリングしている姿は流石の貫禄です。

「ん、次は吾の番。
 吾の名はフェル、種族は霊鳥」

 いつもの無気力さで端的に自己紹介を済ませて現れる、紅く美しい躯体の不死鳥。
 コレールに引けを取らない大きさを誇るその姿はいつものフェルからは想像もできない力強さを感じます。

「では、次は私が。
 私の名はオルグイユ、ルーミエル様の眷属にして僕。
 種族は吸血鬼が始祖です」

 ニッコリと微笑んでお辞儀をするその姿はまさしく傾国の美女といった感じです。
 証拠と言わんばかりに広げられた腰の辺りから生えた大きな翼にてコレール達と同様にすぅーと軽く宙に浮かびました。

「私はアヴァリスと申します。
 種族はただのしがない狐にございます」

 そう言って現れるのは黄金に輝く九つの尻尾。
 毛の一本一本に凄まじい魔力を内包する尻尾はもふもふで、とても抱き心地が良さそうです。
 今こんな事をしていなければ、抱きつきに行けたのに……残念です。

「次はオレの番だな。
 オレはリュグズール、種族はセルケトだ、よろしく!」

 そう言ってアヴァリスと同様に尻尾を出現されるリュグズール。
 彼女から溢れる魔力によって周囲の土が溶かされて毒々しい……と言うか明らかに人体に有害な煙を上げて地面がプツプツと泡立っています。
 リュグズールは後でお仕置きが必要ですね……

「そして、最後はこの私。
 名はエンヴィー、我が君に付き従う者。
 種族はリヴァイアサンだ」

 そうして出現するコレール達ですら遥かに超える巨体。
 僕が労力を割いてまで作り上げた、湖でも手狭に見えるサイズは流石にデカすぎます。
 お陰で、かなりの水が飛び散りましたよ……エンヴィーも後でお仕置きですね。

「と、エンヴィーは格好をつけていますが、彼が最後ではありません」

 何が最後は私ですか……調子に乗りすぎていると、またオルグイユに締められても僕は知りません。

「お嬢様の専属メイド長を務めております、メルヴィーと申します。
 種族はオルグイユ様と同じ吸血鬼で、階級は原種でございます」

「同じく、お嬢様の専属メイドのノアと言います。
 種族は白狐です。
 こちらは妹で、シアと言います」

「シアです。
 私もお嬢様の専属メイドをしています、よろしくお願いします」

 そう言ってお辞儀をする3人。
 その洗練された動きは流石ですね。
 本来の姿を現して並ぶ家族達。
 太古の大戦を生き抜いた強者が並ぶこの光景は凄いです!

「どうでしょうか?
 これで、僕たちの言っている事を信じて頂けましたか?」

「黒龍、霊鳥、吸血鬼の始祖に九尾狐、さらにはセルケトとリヴァイアサン……
 はっはっは……ほんと、凄すぎますね」

 イヴァル王達は目の前の光景に唖然と呆けている様です。
 今となっては隠そうともせずに、死んだ魚のような目を晒しています。
 ちょっとイタズラが成功したみたいで面白いですね。

「信じて頂けたようですね!
 では、自己紹介も済んだ事ですし、先ほどのイヴァル王の質問に答えましょう……と、言いたいところですが、お客のようです」

「お客ですか?」

 僕の言葉に訝しむような視線を向けてきたイヴァル王達ですが、その意味はすぐに分かるでしょう。
 ダンジョンマスターとしての僕の権能がこの階層への侵入者を感知しましたからね。

「はい、来ますよ」

 そう言うが早いか。
 湖の奥に作っていた僕の別荘を建てる予定の森林の木々が吹き飛びました。
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