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October
紫苑祭一日目 Side 翠葉 10話
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風間先輩と昇降口へ向かうと、すでに帰り支度を終えたツカサが壁に寄りかかり待っていた。
時計を見れば七時半前。
咄嗟に駆け寄ろうとしたら、ツカサの視線に制された。
そんな様を見た風間先輩が、
「あいつ、いつもこんなに過保護なの?」
その問いには苦笑を返すことしかできない。
ツカサのもとまで行ってから、
「遅くなってごめんなさい」
「別にかまわないけど……」
言いながらもツカサは背後から現れた風間先輩に視線をやり、「どうしてこいつと一緒?」とでもいうかのような視線を返してくる。
「あの――」
説明しようとした瞬間、風間先輩の声に遮られた。
「今、二回目の告白をしてきたとこ。ついでに、ハチマキの交換してもらえないか打診中。御園生さん、返事は明日聞かせてね! じゃっ!」
そう言うと、風間先輩は走って昇降口を出て行った。
風間先輩、待ってください……。
まるで置き土産のように、どうしてこんな状況を作っていくんですか……。
ツカサと「仲良くなりたい」という話が本気なのかすら疑わしく思えてくる。
恐る恐るツカサに視線を戻すと、にこりと笑った顔が「説明しろ」と言っていた。
「ち、違うよっ!? 告白なんてされてないからねっ!?」
「それ、二回目はなかったけど一回目はあったってこと?」
ツカサ、着目点が特殊すぎると思うの……。
そんな視線を返したけれど、ツカサが動じることはなかった。
「でも、去年の話だし……」
「その話、俺知らないけど?」
「だって、五月だか六月くらいの話だもの……。ツカサだって誰に告白されたなんて話はしてくれたことないよ?」
「……ハチマキの交換は?」
「そんな話だってしてないもの」
第一、ツカサが作ってくれたハチマキを人と交換するわけないじゃない……。
そんな視線を返してみると、
「ふーん……」
どうしてだろう……。
文脈的には納得してもらえているふうなのに、返される視線が痛い。
今度は、「じゃぁ、どうしてふたりでいたのか」といったところだろうか。
「ツカサ……尋問みたい」
「そう取られてもかまわない」
開き直った人に対抗することほど虚しいものはない。
私は観念して組であった出来事を話すことにした。
「今日ちょっと組で色々あって……。歩きながら話すから帰ろう?」
私はツカサの袖を引っ張って昇降口を出た。
競技が終わってからの出来事を話したのち、
「それで最後に呼び止められたの。呼び止められて――激励された感じ」
ツカサも納得したのか、意味深な視線を返してくることはなくなった。
いつもよりも人通りの多い学園私道を歩きつつ、
「ツカサ、ワルツ教えてくれてありがとう」
「礼なら前にも言われてる」
「そうなんだけど……」
それはすべての理由を知らなかったときのお礼であって、新たなる事情を知ってのお礼とは少し異なる。
でも、そのあたりを明確にしてしまうと地雷を踏む気がするし……。
そんなことを考えていると、
「袖じゃなくて手にすれば?」
「え?」
「これ……」
言いながらツカサは左手を上げ、袖を摘んでいた私の手までつられて上がる。
「あっ……うん」
ちょっと恥ずかしくなって俯くと、新たな話題を振られた。
「紫苑祭明けの土日、翠の予定は?」
「レッスンの再開は十一月の第二日曜からだからこれといった予定はないけれど……ピアノの練習、かな」
この二ヶ月間は練習する時間がとれないこともありレッスンを休ませてもらった。
レッスンを再開まであと二週間あるとはいえ、ある時間をすべて費やしても練習量は足りない。
「二日とも?」
「……うん。ここ二ヶ月まともに練習できなかったからがんばらないと。……でも、どうして?」
「藤山の紅葉が見ごろだか――」
「行きたいっ!」
条件反射のように口にしたら、ツカサがくつくつと笑いだした。
さらにはツカサ特有の意地悪い笑みを向けられる。
「でも、ピアノの練習があるんだろ?」
「ある、けど……行きたい」
「……じゃ、日曜日の午後。日中のあたたかい時間に一、二時間散歩しよう」
「嬉しい……」
車の免許を取ったら白野のブライトネスパレスへ紅葉を見に行こうと話していたけれど、結局のところは紫苑祭準備に忙殺されて行くことができなかった。
もちろん、その間にはデートらしきことはしていない。したのは試験勉強くらいなもの。
来年だってこの時期になれば紅葉祭準備で忙しくなるだろう。そしたら、やっぱり白野へ行くことはできない気がする。
ならば、その次の年、再来年はどうなのか――
二年後、ツカサは支倉のキャンパスへ通っていて、私はどこの学生になっているだろう。どんな日々を送っているだろう。そのとき、一緒に過ごす時間はあるのかな。
色々と不安はある。でも、そのときに見る景色が楽しみでもある。
数日先の楽しみと数年先の楽しみと、未来に楽しみがあることがひどく幸せに思えて笑みが零れる。
「どうかした……?」
「ううん、どうもしない。ただ、お散歩、久しぶりだなと思って」
「あぁ、夏以来だな」
海へ行ったときは色んな話をした。
雑誌を見ながらどこへ行きたいとかどこへ行こうかとか。ツカサが動物を好きだと知ったのもこの日だった。
ほかには秋斗さんの話もした。
あの日みたいにゆっくり過ごせる時間があったなら、もっと色んなことを話せるのだろうか。それとも、やっぱり話す努力が必要なのかな。
このあと十一月は大きな試験もイベントもない。つまり、紫苑祭のまとめが終われば生徒会で会うことはなくなる。そしたら、ツカサと会えるのは週三回のお昼休みのみ。
土曜日は午前授業だけど午後はハープとピアノの練習があるし、日曜日にはレッスンがある。
会える時間があるとしたら日曜日の午後のみだけど、私の予定がどうこう以前にツカサは受験生だ。
受験生だからといってツカサが机にかじりついて勉強するとは思えないけれど、普段どんなふうに勉強をしているのかだって私は知らない。
「……ツカサ、大学受験はいつ?」
「……なんでいきなりその話?」
「あ、えと……今日、風間先輩とそういう話をして――」
「そういう話って?」
これはどこから話すべきだろう……。
風間先輩がツカサに興味を持っているとか仲良くしたいとか、そのあたりの話は避けたほうがいい気がする。
「翠……?」
「あ、あのねっ、風間先輩も藤宮の医学部を受けるっていうお話を聞いたの。それで、風間先輩は普通の推薦入試だけど、ツカサはAO入試か指定校推薦枠じゃないかって」
ツカサは納得したのか、「あぁ」といった表情になる。
「受験ならもう終わってる」
……え? ……私、今何を言われただろう……。
聞き間違いでなければ「もう終わってる」と言わなかっただろうか。
「ツカサごめん、もう一度言ってもらえる?」
「もう終わってるけど、それが何か?」
「……終わっているの?」
「さっきからそう言ってるけど……?」
「それがどうした?」とでも言うかのような視線を向けられ困ってしまう。
一瞬にして頭の中が真っ白になるくらいの衝撃があったのに、ツカサはどうしてこんなにも普通なのだろう。
「いつ……? いつ、終わったの……?」
「今月頭には合格通知が届いてたけど……それが何?」
「合格した」という追加情報を得たのに「おめでとう」という感情がわいてこない。
あまりにも驚きすぎて、何かを感じるのが難しいような、そんな感じ。
「翠?」
ツカサに顔を覗き込まれた瞬間に涙が零れた。
ツカサは軽く口を開けてびっくりした表情になったけれど、すぐに表情を改め、
「泣かれる理由がわからないんだけど」
泣いている理由……? 泣いている理由は――
「だって、私、何も知らなかった」
「……言う必要あった?」
言う必要……?
言う必要があるから言うの? 言う必要がなかったら聞けないの?
あれ……? どうしたんだろう……。
何が普通で何がおかしいのか、頭の中が混乱しすぎてよくわからない。
よくわからないのに涙が出てくる。
「……俺、泣かれるほどひどいことした覚えないんだけど」
ひどいこと――
ひどいこと、ではないのかもしれない。
受験するのはツカサであって、そのスケジュールを私に話す必要も道理もないのだから。
なら、どうして私はこんなにショックなの……?
「翠……?」
「ごめん、どうして泣いているのか自分でもよくわからなくて――」
つないでいた手を解いて涙を拭ったけれど、そんなことくらいじゃ涙は止まってくれない。
かばんから手ぬぐいを出すとかそういうことも考えられなくなっていたら、ツカサのハンカチを手に握らされた。
「涙拭いたら深呼吸」
「無理」
「無理じゃない。ほら」
テンポのおかしな深呼吸を何度かすると、
「涙の理由がわからないなら自己分析に努めて。それから、ゆっくりでいいから歩くの再開。思考は歩いているほうがまとまりやすい。それでも無理なら紙に書き出せばいい。……悪いけど、このまま帰すつもりはないから」
そう言うと、ツカサは一歩下がって私の後ろを歩き始めた。
時計を見れば七時半前。
咄嗟に駆け寄ろうとしたら、ツカサの視線に制された。
そんな様を見た風間先輩が、
「あいつ、いつもこんなに過保護なの?」
その問いには苦笑を返すことしかできない。
ツカサのもとまで行ってから、
「遅くなってごめんなさい」
「別にかまわないけど……」
言いながらもツカサは背後から現れた風間先輩に視線をやり、「どうしてこいつと一緒?」とでもいうかのような視線を返してくる。
「あの――」
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風間先輩、待ってください……。
まるで置き土産のように、どうしてこんな状況を作っていくんですか……。
ツカサと「仲良くなりたい」という話が本気なのかすら疑わしく思えてくる。
恐る恐るツカサに視線を戻すと、にこりと笑った顔が「説明しろ」と言っていた。
「ち、違うよっ!? 告白なんてされてないからねっ!?」
「それ、二回目はなかったけど一回目はあったってこと?」
ツカサ、着目点が特殊すぎると思うの……。
そんな視線を返したけれど、ツカサが動じることはなかった。
「でも、去年の話だし……」
「その話、俺知らないけど?」
「だって、五月だか六月くらいの話だもの……。ツカサだって誰に告白されたなんて話はしてくれたことないよ?」
「……ハチマキの交換は?」
「そんな話だってしてないもの」
第一、ツカサが作ってくれたハチマキを人と交換するわけないじゃない……。
そんな視線を返してみると、
「ふーん……」
どうしてだろう……。
文脈的には納得してもらえているふうなのに、返される視線が痛い。
今度は、「じゃぁ、どうしてふたりでいたのか」といったところだろうか。
「ツカサ……尋問みたい」
「そう取られてもかまわない」
開き直った人に対抗することほど虚しいものはない。
私は観念して組であった出来事を話すことにした。
「今日ちょっと組で色々あって……。歩きながら話すから帰ろう?」
私はツカサの袖を引っ張って昇降口を出た。
競技が終わってからの出来事を話したのち、
「それで最後に呼び止められたの。呼び止められて――激励された感じ」
ツカサも納得したのか、意味深な視線を返してくることはなくなった。
いつもよりも人通りの多い学園私道を歩きつつ、
「ツカサ、ワルツ教えてくれてありがとう」
「礼なら前にも言われてる」
「そうなんだけど……」
それはすべての理由を知らなかったときのお礼であって、新たなる事情を知ってのお礼とは少し異なる。
でも、そのあたりを明確にしてしまうと地雷を踏む気がするし……。
そんなことを考えていると、
「袖じゃなくて手にすれば?」
「え?」
「これ……」
言いながらツカサは左手を上げ、袖を摘んでいた私の手までつられて上がる。
「あっ……うん」
ちょっと恥ずかしくなって俯くと、新たな話題を振られた。
「紫苑祭明けの土日、翠の予定は?」
「レッスンの再開は十一月の第二日曜からだからこれといった予定はないけれど……ピアノの練習、かな」
この二ヶ月間は練習する時間がとれないこともありレッスンを休ませてもらった。
レッスンを再開まであと二週間あるとはいえ、ある時間をすべて費やしても練習量は足りない。
「二日とも?」
「……うん。ここ二ヶ月まともに練習できなかったからがんばらないと。……でも、どうして?」
「藤山の紅葉が見ごろだか――」
「行きたいっ!」
条件反射のように口にしたら、ツカサがくつくつと笑いだした。
さらにはツカサ特有の意地悪い笑みを向けられる。
「でも、ピアノの練習があるんだろ?」
「ある、けど……行きたい」
「……じゃ、日曜日の午後。日中のあたたかい時間に一、二時間散歩しよう」
「嬉しい……」
車の免許を取ったら白野のブライトネスパレスへ紅葉を見に行こうと話していたけれど、結局のところは紫苑祭準備に忙殺されて行くことができなかった。
もちろん、その間にはデートらしきことはしていない。したのは試験勉強くらいなもの。
来年だってこの時期になれば紅葉祭準備で忙しくなるだろう。そしたら、やっぱり白野へ行くことはできない気がする。
ならば、その次の年、再来年はどうなのか――
二年後、ツカサは支倉のキャンパスへ通っていて、私はどこの学生になっているだろう。どんな日々を送っているだろう。そのとき、一緒に過ごす時間はあるのかな。
色々と不安はある。でも、そのときに見る景色が楽しみでもある。
数日先の楽しみと数年先の楽しみと、未来に楽しみがあることがひどく幸せに思えて笑みが零れる。
「どうかした……?」
「ううん、どうもしない。ただ、お散歩、久しぶりだなと思って」
「あぁ、夏以来だな」
海へ行ったときは色んな話をした。
雑誌を見ながらどこへ行きたいとかどこへ行こうかとか。ツカサが動物を好きだと知ったのもこの日だった。
ほかには秋斗さんの話もした。
あの日みたいにゆっくり過ごせる時間があったなら、もっと色んなことを話せるのだろうか。それとも、やっぱり話す努力が必要なのかな。
このあと十一月は大きな試験もイベントもない。つまり、紫苑祭のまとめが終われば生徒会で会うことはなくなる。そしたら、ツカサと会えるのは週三回のお昼休みのみ。
土曜日は午前授業だけど午後はハープとピアノの練習があるし、日曜日にはレッスンがある。
会える時間があるとしたら日曜日の午後のみだけど、私の予定がどうこう以前にツカサは受験生だ。
受験生だからといってツカサが机にかじりついて勉強するとは思えないけれど、普段どんなふうに勉強をしているのかだって私は知らない。
「……ツカサ、大学受験はいつ?」
「……なんでいきなりその話?」
「あ、えと……今日、風間先輩とそういう話をして――」
「そういう話って?」
これはどこから話すべきだろう……。
風間先輩がツカサに興味を持っているとか仲良くしたいとか、そのあたりの話は避けたほうがいい気がする。
「翠……?」
「あ、あのねっ、風間先輩も藤宮の医学部を受けるっていうお話を聞いたの。それで、風間先輩は普通の推薦入試だけど、ツカサはAO入試か指定校推薦枠じゃないかって」
ツカサは納得したのか、「あぁ」といった表情になる。
「受験ならもう終わってる」
……え? ……私、今何を言われただろう……。
聞き間違いでなければ「もう終わってる」と言わなかっただろうか。
「ツカサごめん、もう一度言ってもらえる?」
「もう終わってるけど、それが何か?」
「……終わっているの?」
「さっきからそう言ってるけど……?」
「それがどうした?」とでも言うかのような視線を向けられ困ってしまう。
一瞬にして頭の中が真っ白になるくらいの衝撃があったのに、ツカサはどうしてこんなにも普通なのだろう。
「いつ……? いつ、終わったの……?」
「今月頭には合格通知が届いてたけど……それが何?」
「合格した」という追加情報を得たのに「おめでとう」という感情がわいてこない。
あまりにも驚きすぎて、何かを感じるのが難しいような、そんな感じ。
「翠?」
ツカサに顔を覗き込まれた瞬間に涙が零れた。
ツカサは軽く口を開けてびっくりした表情になったけれど、すぐに表情を改め、
「泣かれる理由がわからないんだけど」
泣いている理由……? 泣いている理由は――
「だって、私、何も知らなかった」
「……言う必要あった?」
言う必要……?
言う必要があるから言うの? 言う必要がなかったら聞けないの?
あれ……? どうしたんだろう……。
何が普通で何がおかしいのか、頭の中が混乱しすぎてよくわからない。
よくわからないのに涙が出てくる。
「……俺、泣かれるほどひどいことした覚えないんだけど」
ひどいこと――
ひどいこと、ではないのかもしれない。
受験するのはツカサであって、そのスケジュールを私に話す必要も道理もないのだから。
なら、どうして私はこんなにショックなの……?
「翠……?」
「ごめん、どうして泣いているのか自分でもよくわからなくて――」
つないでいた手を解いて涙を拭ったけれど、そんなことくらいじゃ涙は止まってくれない。
かばんから手ぬぐいを出すとかそういうことも考えられなくなっていたら、ツカサのハンカチを手に握らされた。
「涙拭いたら深呼吸」
「無理」
「無理じゃない。ほら」
テンポのおかしな深呼吸を何度かすると、
「涙の理由がわからないなら自己分析に努めて。それから、ゆっくりでいいから歩くの再開。思考は歩いているほうがまとまりやすい。それでも無理なら紙に書き出せばいい。……悪いけど、このまま帰すつもりはないから」
そう言うと、ツカサは一歩下がって私の後ろを歩き始めた。
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