382 / 1,060
Side View Story 08
32 Side 蒼樹 01話
しおりを挟む
翠葉の部屋を出るとダイニングテーブルにスープカップを置いて家を出た。
何も考えずに走りだし、気がつけばいつものランニングコース――運動公園に来ていた。
ゴールデンウィークに翠葉と桃華とインハイ予選を見にきて弁当を食べた場所――藤棚の下にあるベンチ。
あのときは芝生に座ったんだったな……。
そんなことを思い出していた。
走ったこともあり、汗がとめどなく流れる。
ベンチから少し離れた場所に水飲み場があり、頭からざーっと水をかぶった。
しばらくそうしているうちにだいぶ冷静になれた気がする。
「俺、何してるんだろ……」
感情的になったところで何も変わりはしないのに。
そんなこと、俺も翠葉もわかってる。つまり――翠葉もぎりぎりのところまで来ているけど、俺自身も限界ってことだ。
ポケットから携帯を取り出し父さんにかける。
五コールしても出なければ切る。それが約束。
「……出れない、か」
滴る水を腕で拭い、ベンチに座り込む。すると、携帯が震え始めた。
「父さんっ!?」
『悪い、今なら大丈夫だ』
きっと人のいないところまで移動してくれたのだろう。
「俺、限界――母さんを連れて現場に戻ってくれなんて言ったけど、本当に、もう無理……。あんな翠葉は見てられない」
『……いや、蒼樹はよくがんばってくれてる。父さんたちは蒼樹を頼りすぎた。悪い……』
「なんかさ、例年と違うんだ……。症状も翠葉の対応の仕方も……」
『あぁ、会話を聞いていて父さんも感じてはいた』
父さんたちが現場に戻った翌日から、楓先輩に渡されて持ち続けているものがあった。それは、秋斗先輩が何年も前に開発したというペンシル式のマイクロレコーダー。
ペンに内臓されているマイクロメモリに翠葉との会話をすべて録音しては父さんに送っていた。だから、ついさっきのやり取りも何もかも、父さんには筒抜けになる。
携帯は病院に入ると電源を落とさなくてはいけない。けれど、このレコーダーなら問題はない。そのため、病院でのやり取りもすべてが記録されていた。
加えて、病院へ運び込まれたときの一切は楓先輩や湊さんから逐一連絡を入れてもらっている。
「……母さんは大丈夫?」
『実は、二日前からそっちに戻ってるんだ。今はゲストルームにいる』
「……そう。じゃ、俺迎えに行くわ」
『あぁ、そうしてやってくれ。父さんも今日中にはそっちに戻る』
「お願い……」
電話を切って一息つく。
母さんもまいっているだろう。
「マンションにひとりかな……」
大丈夫だろうか……。
母さんの精神状態も気になり、しまったばかりの携帯を再度手にする。
「……母さん」
『蒼樹……』
「今から迎えに行く。……あぁ、でもその前にシャワー浴びたいから一時間くらい待たせるかも」
『私、今――』
「父さんから聞いた。迎えに行くから待ってて」
『ありがとう……』
母さんも声が掠れていた。泣いていたのか体調を崩しているのか――両方かもしれない。
家へ帰る前に唯にメールを送り、玄関にタオルを用意してほしいと頼んだ。
ドアチャイムが鳴らないようにドアを開けると、玄関には唯がいた。
「濡れ鼠……」
「はは……ちょっと水かぶってきた。翠葉は?」
「眠りは浅そうだけど、やっと寝た」
「そっか……。俺、シャワー浴びたら母さん迎えに行ってくる」
「え、碧さんって……」
「二日前からゲストルームにいるらしい」
「……そっか、そうだよな。これだけ連日病院に運ばれてたら、仕事なんてしてられないよな……」
「だから、その間翠葉頼めるか?」
「もちろん。今、秋斗さんがこっちに向かってるって」
え……。
俺は唯にジェスチャーを送り、外へ出た。
「湊さんが秋斗さんに連絡入れたみたい」
湊さんには今日までだと言われている。今日中に説得できなければ眠らせてでも入院させる、と……。
本当は今朝、家に帰ってこなくても良かったんだ。病院で、このまま入院させてくれるようにお願いした。けど、それはやめようと言ったのは湊さんだった。
意外だった。この人なら隙あらば、と入院させると思っていたから。
だけど、湊さんは「最後まで説得を試みよう」と言ったのだ。
「栄養状態が悪いことから精神のバランスが崩れているのはわかっている。身体がもう限界なのもわかっている。それでも、翠葉の意思で病院に入れたい」
そう言われたのだ。
こんな状態で何を言ってるんだ、とも思った。けれど、見え隠れする翠葉の心――解離性障害なのかどうなのかの見極め。そういうのもあるのかもしれないと思えば、それ以上何かを言うことは躊躇われた。
もちろん夜中だったけれど父さんに電話で相談した。父さんは長い沈黙の末、湊先生に任せよう、と一言吐き出した。
「娘の生死がかかっているのにっ!?」と食ってかかれば、
『こんな状態でも、説得しようとしてくれていることに頭が下がる』
父さんは苦しそうに口にした。
『翠葉はなかなか本音を言ってくれないからな……。心の奥底にあるものを引き出そうとしてくれているんだろう』
そんなふうに言われると、俺は何も言えなくなってしまった。
決して油断しているわけでも躊躇しているわけでも、ましてや見放しているわけでもない。ただ、今後の家族関係や何もかもを考えて、翠葉の意思で病院に入れたいと言ってくれている。それがわかってしまったのだ。
あのとき、目の前にいたのは藤宮湊という医師なのか、それとも先輩の従姉というひとりの友人なのかがわからなくなった。
「秋斗さん、来ても大丈夫なんかね?」
ヤンキー座りの唯がポツリと口にした。
「さぁ……もう、凶と出ても吉と出ても、大差ないんじゃないかな」
「それもそうか……」
生ぬるい風が頬を撫でていく。
「俺、シャワー浴びてくるわ」
「ラジャ」
なんとなく、人の爪を見るのが癖になっていた。
「唯……爪が白い。おまえもスポーツ飲料飲んでおけよ」
何も考えずに走りだし、気がつけばいつものランニングコース――運動公園に来ていた。
ゴールデンウィークに翠葉と桃華とインハイ予選を見にきて弁当を食べた場所――藤棚の下にあるベンチ。
あのときは芝生に座ったんだったな……。
そんなことを思い出していた。
走ったこともあり、汗がとめどなく流れる。
ベンチから少し離れた場所に水飲み場があり、頭からざーっと水をかぶった。
しばらくそうしているうちにだいぶ冷静になれた気がする。
「俺、何してるんだろ……」
感情的になったところで何も変わりはしないのに。
そんなこと、俺も翠葉もわかってる。つまり――翠葉もぎりぎりのところまで来ているけど、俺自身も限界ってことだ。
ポケットから携帯を取り出し父さんにかける。
五コールしても出なければ切る。それが約束。
「……出れない、か」
滴る水を腕で拭い、ベンチに座り込む。すると、携帯が震え始めた。
「父さんっ!?」
『悪い、今なら大丈夫だ』
きっと人のいないところまで移動してくれたのだろう。
「俺、限界――母さんを連れて現場に戻ってくれなんて言ったけど、本当に、もう無理……。あんな翠葉は見てられない」
『……いや、蒼樹はよくがんばってくれてる。父さんたちは蒼樹を頼りすぎた。悪い……』
「なんかさ、例年と違うんだ……。症状も翠葉の対応の仕方も……」
『あぁ、会話を聞いていて父さんも感じてはいた』
父さんたちが現場に戻った翌日から、楓先輩に渡されて持ち続けているものがあった。それは、秋斗先輩が何年も前に開発したというペンシル式のマイクロレコーダー。
ペンに内臓されているマイクロメモリに翠葉との会話をすべて録音しては父さんに送っていた。だから、ついさっきのやり取りも何もかも、父さんには筒抜けになる。
携帯は病院に入ると電源を落とさなくてはいけない。けれど、このレコーダーなら問題はない。そのため、病院でのやり取りもすべてが記録されていた。
加えて、病院へ運び込まれたときの一切は楓先輩や湊さんから逐一連絡を入れてもらっている。
「……母さんは大丈夫?」
『実は、二日前からそっちに戻ってるんだ。今はゲストルームにいる』
「……そう。じゃ、俺迎えに行くわ」
『あぁ、そうしてやってくれ。父さんも今日中にはそっちに戻る』
「お願い……」
電話を切って一息つく。
母さんもまいっているだろう。
「マンションにひとりかな……」
大丈夫だろうか……。
母さんの精神状態も気になり、しまったばかりの携帯を再度手にする。
「……母さん」
『蒼樹……』
「今から迎えに行く。……あぁ、でもその前にシャワー浴びたいから一時間くらい待たせるかも」
『私、今――』
「父さんから聞いた。迎えに行くから待ってて」
『ありがとう……』
母さんも声が掠れていた。泣いていたのか体調を崩しているのか――両方かもしれない。
家へ帰る前に唯にメールを送り、玄関にタオルを用意してほしいと頼んだ。
ドアチャイムが鳴らないようにドアを開けると、玄関には唯がいた。
「濡れ鼠……」
「はは……ちょっと水かぶってきた。翠葉は?」
「眠りは浅そうだけど、やっと寝た」
「そっか……。俺、シャワー浴びたら母さん迎えに行ってくる」
「え、碧さんって……」
「二日前からゲストルームにいるらしい」
「……そっか、そうだよな。これだけ連日病院に運ばれてたら、仕事なんてしてられないよな……」
「だから、その間翠葉頼めるか?」
「もちろん。今、秋斗さんがこっちに向かってるって」
え……。
俺は唯にジェスチャーを送り、外へ出た。
「湊さんが秋斗さんに連絡入れたみたい」
湊さんには今日までだと言われている。今日中に説得できなければ眠らせてでも入院させる、と……。
本当は今朝、家に帰ってこなくても良かったんだ。病院で、このまま入院させてくれるようにお願いした。けど、それはやめようと言ったのは湊さんだった。
意外だった。この人なら隙あらば、と入院させると思っていたから。
だけど、湊さんは「最後まで説得を試みよう」と言ったのだ。
「栄養状態が悪いことから精神のバランスが崩れているのはわかっている。身体がもう限界なのもわかっている。それでも、翠葉の意思で病院に入れたい」
そう言われたのだ。
こんな状態で何を言ってるんだ、とも思った。けれど、見え隠れする翠葉の心――解離性障害なのかどうなのかの見極め。そういうのもあるのかもしれないと思えば、それ以上何かを言うことは躊躇われた。
もちろん夜中だったけれど父さんに電話で相談した。父さんは長い沈黙の末、湊先生に任せよう、と一言吐き出した。
「娘の生死がかかっているのにっ!?」と食ってかかれば、
『こんな状態でも、説得しようとしてくれていることに頭が下がる』
父さんは苦しそうに口にした。
『翠葉はなかなか本音を言ってくれないからな……。心の奥底にあるものを引き出そうとしてくれているんだろう』
そんなふうに言われると、俺は何も言えなくなってしまった。
決して油断しているわけでも躊躇しているわけでも、ましてや見放しているわけでもない。ただ、今後の家族関係や何もかもを考えて、翠葉の意思で病院に入れたいと言ってくれている。それがわかってしまったのだ。
あのとき、目の前にいたのは藤宮湊という医師なのか、それとも先輩の従姉というひとりの友人なのかがわからなくなった。
「秋斗さん、来ても大丈夫なんかね?」
ヤンキー座りの唯がポツリと口にした。
「さぁ……もう、凶と出ても吉と出ても、大差ないんじゃないかな」
「それもそうか……」
生ぬるい風が頬を撫でていく。
「俺、シャワー浴びてくるわ」
「ラジャ」
なんとなく、人の爪を見るのが癖になっていた。
「唯……爪が白い。おまえもスポーツ飲料飲んでおけよ」
5
あなたにおすすめの小説
光のもとで2
葉野りるは
青春
一年の療養を経て高校へ入学した翠葉は「高校一年」という濃厚な時間を過ごし、
新たな気持ちで新学期を迎える。
好きな人と両思いにはなれたけれど、だからといって順風満帆にいくわけではないみたい。
少し環境が変わっただけで会う機会は減ってしまったし、気持ちがすれ違うことも多々。
それでも、同じ時間を過ごし共に歩めることに感謝を……。
この世界には当たり前のことなどひとつもなく、あるのは光のような奇跡だけだから。
何か問題が起きたとしても、一つひとつ乗り越えて行きたい――
(10万文字を一冊として、文庫本10冊ほどの長さです)
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
みんなの女神サマは最強ヤンキーに甘く壊される
けるたん
青春
「ほんと胸がニセモノで良かったな。貧乳バンザイ!」
「離して洋子! じゃなきゃあのバカの頭をかち割れないっ!」
「お、落ちついてメイちゃんっ!? そんなバットで殴ったら死んじゃう!? オオカミくんが死んじゃうよ!?」
県立森実高校には2人の美の「女神」がいる。
頭脳明晰、容姿端麗、誰に対しても優しい聖女のような性格に、誰もが憧れる生徒会長と、天は二物を与えずという言葉に真正面から喧嘩を売って完膚なきまでに完勝している完全無敵の双子姉妹。
その名も『古羊姉妹』
本来であれば彼女の視界にすら入らないはずの少年Bである大神士狼のようなロマンティックゲス野郎とは、縁もゆかりもない女の子のはずだった。
――士狼が彼女たちを不審者から助ける、その日までは。
そして『その日』は突然やってきた。
ある日、夜遊びで帰りが遅くなった士狼が急いで家へ帰ろうとすると、古羊姉妹がナイフを持った不審者に襲われている場面に遭遇したのだ。
助け出そうと駆け出すも、古羊姉妹の妹君である『古羊洋子』は助けることに成功したが、姉君であり『古羊芽衣』は不審者に胸元をザックリ斬りつけられてしまう。
何とか不審者を撃退し、急いで応急処置をしようと士狼は芽衣の身体を抱き上げた……その時だった!
――彼女の胸元から冗談みたいにバカデカい胸パッドが転げ落ちたのは。
そう、彼女は嘘で塗り固められた虚乳(きょにゅう)の持ち主だったのだ!
意識を取り戻した芽衣(Aカップ)は【乙女の秘密】を知られたことに発狂し、士狼を亡き者にするべく、その場で士狼に襲い掛かる。
士狼は洋子の協力もあり、何とか逃げることには成功するが翌日、芽衣の策略にハマり生徒会に強制入部させられる事に。
こうして古羊芽衣の無理難題を解決する大神士狼の受難の日々が始まった。
が、この時の古羊姉妹はまだ知らなかったのだ。
彼の蜂蜜のように甘い優しさが自分たち姉妹をどんどん狂わせていくことに。
※【カクヨム】にて編掲載中。【ネオページ】にて序盤のみお試し掲載中。【Nolaノベル】【Tales】にて完全版を公開中。
イラスト担当:さんさん
静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について
おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である
そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。
なんと、彼女は学園のマドンナだった……!
こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。
彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。
そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。
そして助けられた少女もまた……。
二人の青春、そして成長物語をご覧ください。
※中盤から甘々にご注意を。
※性描写ありは保険です。
他サイトにも掲載しております。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?
宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。
栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。
その彼女に脅された。
「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」
今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。
でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる!
しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ??
訳が分からない……。それ、俺困るの?
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる