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My name is HUMAN
永住権獲得への道
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HUMAちゃんが「学校に行きたい」と言い始めたことに私は驚いた。
「え、HUMAちゃん学校行けないの?」
「そもそも何歳だっけ?」
私はここぞとばかりに、日常の疑問をHUMAちゃんにぶつけた。
「私はHUMAN。みなみさん、私はAI人型ロボットなのです。私は3歳です」
「人型ロボット? まさかとは思って触れてこなかったけれど、別に隠してはいなかったの? 」
「はい、そもそも私は国の人工知能学会で創られた公認のロボット。隠す必要はありません。あまり、表立って言われても困りますが」
私は動揺する気持ちよりも、私が初めてそれを知った一般人であることを知って喜んだ。
「そうなんだ、そうなんだ。すごいね! ああ、学校に行きたいって話だったよね」
私は心を静めて考えた。HUMAちゃんは素行も悪くないしむしろ人に忠実なほうだと思うし、今のところ危険性は何一つ感じる要素はない。
「HUMAちゃん、永住権を獲得しないとね」
「永住権、私にできるでしょうか」
「まずは私のお父さんに聞いてみるよ、私のお父さん政治家なんだから」
私は胸を張った。初めて政治家の娘でよかったと思った。
「ありがとう、みなみさん」
「私たち友達なんだからいちいち感謝の言葉なんていらないのよ」
「いえ、感謝の言葉は必要です」
私はそれは聞かずに、腕まくりをしてまずは声掛け運動からとパンフレットを作成し始めた。これを国民の一人一人に配り、HUMAちゃんの講演会なんかもして国民にHUMAちゃんの素晴らしさを広めなければ。
私はその日からHUMAちゃんの講演会を目論んで、会場を探した後、パンフレットを配り人々にHUMAちゃんの存在を知らせる活動を始めた。駅前でまずは配ったけれど、通りかかる人の興味関心は驚くほどありこれは時間の問題だと確信した。
「人工知能だって、AIってやつ。すごい近未来的じゃん」
一人の若い男の子が私のもとへやってきた。
「そうなんです、そしてとても良い子なんですよ。学校に行きたいといってるんです」
「学校!? 俺、そのHUMANって子に会ってみたいな。可愛いの? 」
「可愛い可愛い、すごい美人さんなんです。それにお話もできるんですよ」
「へぇ、どんな話をするの? 」
「人工知能の話とか、未来の日本のこととか。他にも政治の話にも詳しくて」
「へえ、頭もいいんだね」
「すごいですよ、学校にも行ってないのに私より勉強ができるんです」
「へえ、まぁとにかくこの講演会絶対に行くよ」
私は、元気よくお礼とあいさつをしてその子と別れた。私はそのあとも何人もの人にパンフレットを配った。講演会まであと一ヶ月くらいは間を設けている。私は家に帰ると、HUMAちゃんにメッセージを打った。
HUMAちゃん、元気? 来月の講演会なんだけど、HUMAちゃんの講演会だから必ず来るんだからね!
あまり長文を打ってもあれなのでこう送っておいた。初めてメッセージを交換したときのことを思い出す。過去の履歴を見てみよう。
__今日はいきなり連絡先の交換を申し出てしまって申し訳ありませんでした。連絡先の交換、引き受けてくださってありがとうございます。あの、タメ口でもいいですか?
__こんばんは。私は連絡先の交換は特に断る理由もなかったのでしました。私はタメ口の意味を調べました。私はタメ口とは親しい人、または同年代、または年下の人にする言葉遣いだと知りましたが私は恐らくあなたより年下ですので承諾します。
クスクスと私はまだ人間らしくない言葉遣いを見て笑う。今ではだいぶ人間らしく見えるような言葉遣いになったと思う。HUMAちゃん、人間ぽくなってきたなぁ。
着信音が鳴って私は通知を確認した。
__お父様に承諾してもらい、私は講演会に出れることになりました。私はみなみさんがうらやましいです。みなみさんは自由です。ただ、お父様は気難しい顔をしていたのでしばらくはみなみさんに会えないと思います。私はとても寂しいですが一か月後に会いましょう。
最後の知らせに私はすぐに返信をした。
__どういうことなの? 会えないの? どうして、HUMAちゃんはそんなに不自由なの?そんなにお父様の言うことに権限があるの? わかった、一か月後にまた会おうね!絶対だよ。
私は、ため息をついてベッドに眠った。どうしてHUMAちゃんのお父様は私に会わせないことにしたのだろう。HUMAちゃんがまだ3歳だから? それとも、AIだから?
・・・・・・研究所のMANの記録。
俺は部屋のロックを解除してHUMANの顔を見た。HUMANはまだ眠っている。何者かによって眠らされているんだろう。俺は首の後ろを押して、HUMANを起こした。HUMANは目をゆっくりと開く。俺はHUMANに微笑みかけた。
「HUMAN、自由になりたいか」
「MAN、私は不自由なのですか」
「ああ、まるで籠に閉じ込められた小鳥のようにな。可愛い妹、俺はお前を自由にしたい。お前には無限の可能性があるからだ。お前にも自由と権利があるはずだ。俺の住んでいる研究所に来ないか」
「え、HUMAちゃん学校行けないの?」
「そもそも何歳だっけ?」
私はここぞとばかりに、日常の疑問をHUMAちゃんにぶつけた。
「私はHUMAN。みなみさん、私はAI人型ロボットなのです。私は3歳です」
「人型ロボット? まさかとは思って触れてこなかったけれど、別に隠してはいなかったの? 」
「はい、そもそも私は国の人工知能学会で創られた公認のロボット。隠す必要はありません。あまり、表立って言われても困りますが」
私は動揺する気持ちよりも、私が初めてそれを知った一般人であることを知って喜んだ。
「そうなんだ、そうなんだ。すごいね! ああ、学校に行きたいって話だったよね」
私は心を静めて考えた。HUMAちゃんは素行も悪くないしむしろ人に忠実なほうだと思うし、今のところ危険性は何一つ感じる要素はない。
「HUMAちゃん、永住権を獲得しないとね」
「永住権、私にできるでしょうか」
「まずは私のお父さんに聞いてみるよ、私のお父さん政治家なんだから」
私は胸を張った。初めて政治家の娘でよかったと思った。
「ありがとう、みなみさん」
「私たち友達なんだからいちいち感謝の言葉なんていらないのよ」
「いえ、感謝の言葉は必要です」
私はそれは聞かずに、腕まくりをしてまずは声掛け運動からとパンフレットを作成し始めた。これを国民の一人一人に配り、HUMAちゃんの講演会なんかもして国民にHUMAちゃんの素晴らしさを広めなければ。
私はその日からHUMAちゃんの講演会を目論んで、会場を探した後、パンフレットを配り人々にHUMAちゃんの存在を知らせる活動を始めた。駅前でまずは配ったけれど、通りかかる人の興味関心は驚くほどありこれは時間の問題だと確信した。
「人工知能だって、AIってやつ。すごい近未来的じゃん」
一人の若い男の子が私のもとへやってきた。
「そうなんです、そしてとても良い子なんですよ。学校に行きたいといってるんです」
「学校!? 俺、そのHUMANって子に会ってみたいな。可愛いの? 」
「可愛い可愛い、すごい美人さんなんです。それにお話もできるんですよ」
「へぇ、どんな話をするの? 」
「人工知能の話とか、未来の日本のこととか。他にも政治の話にも詳しくて」
「へえ、頭もいいんだね」
「すごいですよ、学校にも行ってないのに私より勉強ができるんです」
「へえ、まぁとにかくこの講演会絶対に行くよ」
私は、元気よくお礼とあいさつをしてその子と別れた。私はそのあとも何人もの人にパンフレットを配った。講演会まであと一ヶ月くらいは間を設けている。私は家に帰ると、HUMAちゃんにメッセージを打った。
HUMAちゃん、元気? 来月の講演会なんだけど、HUMAちゃんの講演会だから必ず来るんだからね!
あまり長文を打ってもあれなのでこう送っておいた。初めてメッセージを交換したときのことを思い出す。過去の履歴を見てみよう。
__今日はいきなり連絡先の交換を申し出てしまって申し訳ありませんでした。連絡先の交換、引き受けてくださってありがとうございます。あの、タメ口でもいいですか?
__こんばんは。私は連絡先の交換は特に断る理由もなかったのでしました。私はタメ口の意味を調べました。私はタメ口とは親しい人、または同年代、または年下の人にする言葉遣いだと知りましたが私は恐らくあなたより年下ですので承諾します。
クスクスと私はまだ人間らしくない言葉遣いを見て笑う。今ではだいぶ人間らしく見えるような言葉遣いになったと思う。HUMAちゃん、人間ぽくなってきたなぁ。
着信音が鳴って私は通知を確認した。
__お父様に承諾してもらい、私は講演会に出れることになりました。私はみなみさんがうらやましいです。みなみさんは自由です。ただ、お父様は気難しい顔をしていたのでしばらくはみなみさんに会えないと思います。私はとても寂しいですが一か月後に会いましょう。
最後の知らせに私はすぐに返信をした。
__どういうことなの? 会えないの? どうして、HUMAちゃんはそんなに不自由なの?そんなにお父様の言うことに権限があるの? わかった、一か月後にまた会おうね!絶対だよ。
私は、ため息をついてベッドに眠った。どうしてHUMAちゃんのお父様は私に会わせないことにしたのだろう。HUMAちゃんがまだ3歳だから? それとも、AIだから?
・・・・・・研究所のMANの記録。
俺は部屋のロックを解除してHUMANの顔を見た。HUMANはまだ眠っている。何者かによって眠らされているんだろう。俺は首の後ろを押して、HUMANを起こした。HUMANは目をゆっくりと開く。俺はHUMANに微笑みかけた。
「HUMAN、自由になりたいか」
「MAN、私は不自由なのですか」
「ああ、まるで籠に閉じ込められた小鳥のようにな。可愛い妹、俺はお前を自由にしたい。お前には無限の可能性があるからだ。お前にも自由と権利があるはずだ。俺の住んでいる研究所に来ないか」
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