個人的にグッとくるラブソング(恋愛中編)

恋だろ wacci

YouTubeの人気チャンネル、ファーストテイクで俳優の松下洸平がメンバーと一緒に歌っているのを見て知った曲だ。サムネを見た時は「ま、松下洸平？！どんな風に歌うんだろ？どんな歌声？」という感じで、完全に松下洸平目当てで再生したのだが、最後まで聞いて驚いた。あまりにも素晴らしい曲だったからだ。

もちろん松下洸平のボーカルも良かった。彼が歌手であることは知っていたが、歌声など具体的なことは全く知らなかったので、その低くて温かさと優しさのこもった歌声が歌詞や曲の雰囲気にとても合っていてとても好感が持てた。

「性別、年齢、家柄、国籍、外見、年収、過去。何もかも全て関係なく、乗り越えられるのが恋だ」

ひとことで言えば、これがこの曲のテーマである。とてもシンプルでストレートなテーマだが、恋愛をする上で避けては通れない最も大切な問題である。

実は私にとってこの曲はとてもタイムリーだ。何故なら今まさにこのテーマの壁にぶち当たっているからだ。離婚してから約半年。最近、新たなパートナーと交際するようになったのだが「どんなにお互いを想い合っていても譲れない部分」が出て来たのだ。具体的なことは言えないが、先に挙げた歌詞の中では「家柄」が一番近いだろう。それも私自身のことである。

もちろん前夫も私の「家柄」を知っていたが、特に偏見はなく一緒に生活する上で何の支障もなかったし、元夫の家族が口出ししてくることもなかった。しかし、新たなパートナーは私の「家柄」に眉をひそめた。それでも「雪子の自由だから」と何とか理解しようという姿勢を見せてくれる。だが、パートナーの家族は眉をひそめるだけではなく交際自体を猛反対してきた。突如現れた高い壁を前に私は驚き、大変なショックを受けてしまったのである。

そんな時に改めてこの曲を聞くと「ああ、本当にその通りだな」と大きく頷く自分がいた。まるでwacci(と松下洸平)に「君なら乗り越えられる！頑張れ！」と励まされているような気分にもなった。

この問題が勃発する少し前に私はパートナーに「私の気持ちであると共に、好きな人にもこう想ってもらえることが理想」と言ってこの曲をおすすめした。その前に私がおすすめした曲には「よくわからない」と言って理解してくれなかったのだが、この曲に関しては「とても良い！」と喜んでくれたし、歌詞にも納得してくれた。だから、今改めて私はこの曲をパートナーに贈りたいと強く思う。「どんな私であっても受け止めてほしい」と。

この先どうなるか今の時点では分からない。別れる可能性だってある。しかし、パートナーは簡単に納得できないまでも理解しようと努力してくれているし、私だって何とか解決策を見い出そうとしている。その私達の関係を壊されたくないし、何やかんやと口出しして欲しくない。例え家族といえども。これはまず私とパートナーの問題だからだ。

何より私の人生を私のことをよく知りもしない赤の他人に否定されることが最も許せない。私の心は誰にも壊せない。壊す権利もない。どんなに高い壁でも私は諦めない。だって、彼らが歌うように「乗り越えられるのが恋」だからだ。

この曲の最後はこう結ばれる。

「誰かに断るわけでもなく、今日も明日も僕はただ君のことが好き。それでいいのが恋だろ？」

私は今、この曲を沢山の人達と共有したい。世の中の、恋に悩む沢山の人達と。