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2、就労継続支援B型に通うことになった経緯
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私は発達障害だと判明する直前まで、宅急便関係のバイトを週3日午前中だけやっていた。しかし、不器用過ぎて道具や用品を上手く使いこなすことができなかったり、荷物の扱い方が下手だとか、伝票の入力ミスが多いだとか上司に何度も注意されたことで精神的に参ってしまい、2か月で辞めてしまった。
それから「私にできる仕事なんてない」とすっかり自分に自信を無くしてしまった。自分が発達障害者だと判明したのはちょうどこの時期だった。今まで「どうして自分にはできないのか」と思っていたのは全て障害のせいだったと分かり、心が楽になった、という話は一度目のエッセイに書いたが、ネガティブな思いももちろんあった。
それがまさに「仕事」のことだったのだ。自分が障害者だと分かってから、一般企業で働くことに不安と恐怖を感じるようになった。かといって旦那は低収入だから頼れない。障害年金の申請をすることは大前提として、受給開始までの間に(とはいえ受給されるかどうかは今のところ不明)少しでもいいからどこかで、とにかく働くしか道はなかった。
そこで考えたのが「1、一般求人の障害者枠への応募」と「2、就労支援施設への通所」だったのである。1はまず障害者手帳を取得しないといけないのですぐには応募できず、時間がかかる。なので、残された選択肢は2。
先程、別記事で少し詳細を綴ったが、就労施設は3種類ある。就労移行支援施設は就活のための訓練をする場所なので除外するとして、選ぶのはA型かB型施設である。(以下、作業所と明記)
【A型作業所】
・担当者と面接をして、雇用契約を結ぶ
・週5フル勤務必須(通えないとクビになるらしい)
・ハードだが、B型よりも遥かに良い給料をもらうことができるので生活は安定
【B型作業所】
・雇用契約を結ばないため自由に通える
・週1日から通所可能
・給料ではなく、成果物や出勤日数に応じて工賃が発生する仕組み
・精神的には気楽だが工賃が低すぎてこれだけで生活していくことは困難
私は前職で週3午前中の勤務をしただけで疲れてしまったため、A型に通うのは難しいと判断し、B型作業所に行くことに決めた。作業内容は施設によって異なる。工場内でよくやるような単純作業やパン、お菓子、弁当作りなど料理に特化した作業、また絵を描いたり、歌を歌ったりと自分の特技を活かしてクリエイティブな作業をするところも。私は前から植物や花に興味があり、一度自分で花を育ててみたいと思っていたのだが、不器用なため自分一人でとても育てられない、と思いサポートしてくれる人がいそうなガーデニングや花に特化した作業ができるところを探すことにした。
自分で探して自分で作業所に連絡をするものなのか、それとも市の職員などのサポートが必要なのかが分からなかったため一度、市に問い合わせてみた。すると「一旦、就労相談に来てほしい」とのことだったので、予約を入れて窓口に相談に行った。そこで、市の職員と面談をして、これまでの職歴などを中心に話をし、「B型施設に通いたい」という意向を具体的な内容と共に伝えた。
すると、自分の市だけではなく近隣の市にある作業所のリストを出してくれ、それぞれの作業所で行っている作業内容についてとても詳しく教えてくれた。その時に担当者がオススメしてくれたのが「フラワーアレンジメント」を行っている作業所だった。また、私の障害の度合いでは担当者のサポートは必要ないだろうと判断され、自分で作業所に連絡を入れることに。
紆余曲折あり、後に私はこの作業所に通うことになるのだが、この時はまだそこまで興味を持ってはいなかった。何故なら、他に興味のある作業所があったからだ。そこはガーデニングに特化したところで、専用の畑を持っている施設だった。「ここならもしかしたら花を育てることができるかもしれない」と思ったのだ。GWが迫っていたため「お休みに入ったら連絡が来ないかも」と焦り、家に帰って早速メールフォームから体験の申し込みをした。
しかし、待てど暮らせど一向に連絡は来ない。GWに突入してしまったので、遅かったのかもしれない。そう思い、GW明けまで待った。しかし、結局何の連絡も来なかった。そればかりか、作業所はGW中も開所しており、しかも「新しい利用者が入ります!」とテンション高めのブログ記事まで上がっていた。
忘れられてしまったと悟った私はその作業所を泣く泣く諦めた。そして、担当者にオススメされた「フラワーアレンジメント」ができる作業所にメールではなく直接、電話で申し込みをした。そして、この作業所に通うことが決まったのだった。最初の作業所にもメールではなく、電話で申し込みをしていればまた違ったかもしれないが仕方ない。(電話が苦手という特性があるためなるべく避けるようにしている)
しかし、今思えばあの作業所には行かなくて正解だったかもしれない。ガーデニングというのは花を育てるだけではない。庭を造ったり掃除をしなければならないのだ。しかも、畑があるということは農作業があることは確実。悠長に花を育てている場合ではなかったかもしれない。
それから「私にできる仕事なんてない」とすっかり自分に自信を無くしてしまった。自分が発達障害者だと判明したのはちょうどこの時期だった。今まで「どうして自分にはできないのか」と思っていたのは全て障害のせいだったと分かり、心が楽になった、という話は一度目のエッセイに書いたが、ネガティブな思いももちろんあった。
それがまさに「仕事」のことだったのだ。自分が障害者だと分かってから、一般企業で働くことに不安と恐怖を感じるようになった。かといって旦那は低収入だから頼れない。障害年金の申請をすることは大前提として、受給開始までの間に(とはいえ受給されるかどうかは今のところ不明)少しでもいいからどこかで、とにかく働くしか道はなかった。
そこで考えたのが「1、一般求人の障害者枠への応募」と「2、就労支援施設への通所」だったのである。1はまず障害者手帳を取得しないといけないのですぐには応募できず、時間がかかる。なので、残された選択肢は2。
先程、別記事で少し詳細を綴ったが、就労施設は3種類ある。就労移行支援施設は就活のための訓練をする場所なので除外するとして、選ぶのはA型かB型施設である。(以下、作業所と明記)
【A型作業所】
・担当者と面接をして、雇用契約を結ぶ
・週5フル勤務必須(通えないとクビになるらしい)
・ハードだが、B型よりも遥かに良い給料をもらうことができるので生活は安定
【B型作業所】
・雇用契約を結ばないため自由に通える
・週1日から通所可能
・給料ではなく、成果物や出勤日数に応じて工賃が発生する仕組み
・精神的には気楽だが工賃が低すぎてこれだけで生活していくことは困難
私は前職で週3午前中の勤務をしただけで疲れてしまったため、A型に通うのは難しいと判断し、B型作業所に行くことに決めた。作業内容は施設によって異なる。工場内でよくやるような単純作業やパン、お菓子、弁当作りなど料理に特化した作業、また絵を描いたり、歌を歌ったりと自分の特技を活かしてクリエイティブな作業をするところも。私は前から植物や花に興味があり、一度自分で花を育ててみたいと思っていたのだが、不器用なため自分一人でとても育てられない、と思いサポートしてくれる人がいそうなガーデニングや花に特化した作業ができるところを探すことにした。
自分で探して自分で作業所に連絡をするものなのか、それとも市の職員などのサポートが必要なのかが分からなかったため一度、市に問い合わせてみた。すると「一旦、就労相談に来てほしい」とのことだったので、予約を入れて窓口に相談に行った。そこで、市の職員と面談をして、これまでの職歴などを中心に話をし、「B型施設に通いたい」という意向を具体的な内容と共に伝えた。
すると、自分の市だけではなく近隣の市にある作業所のリストを出してくれ、それぞれの作業所で行っている作業内容についてとても詳しく教えてくれた。その時に担当者がオススメしてくれたのが「フラワーアレンジメント」を行っている作業所だった。また、私の障害の度合いでは担当者のサポートは必要ないだろうと判断され、自分で作業所に連絡を入れることに。
紆余曲折あり、後に私はこの作業所に通うことになるのだが、この時はまだそこまで興味を持ってはいなかった。何故なら、他に興味のある作業所があったからだ。そこはガーデニングに特化したところで、専用の畑を持っている施設だった。「ここならもしかしたら花を育てることができるかもしれない」と思ったのだ。GWが迫っていたため「お休みに入ったら連絡が来ないかも」と焦り、家に帰って早速メールフォームから体験の申し込みをした。
しかし、待てど暮らせど一向に連絡は来ない。GWに突入してしまったので、遅かったのかもしれない。そう思い、GW明けまで待った。しかし、結局何の連絡も来なかった。そればかりか、作業所はGW中も開所しており、しかも「新しい利用者が入ります!」とテンション高めのブログ記事まで上がっていた。
忘れられてしまったと悟った私はその作業所を泣く泣く諦めた。そして、担当者にオススメされた「フラワーアレンジメント」ができる作業所にメールではなく直接、電話で申し込みをした。そして、この作業所に通うことが決まったのだった。最初の作業所にもメールではなく、電話で申し込みをしていればまた違ったかもしれないが仕方ない。(電話が苦手という特性があるためなるべく避けるようにしている)
しかし、今思えばあの作業所には行かなくて正解だったかもしれない。ガーデニングというのは花を育てるだけではない。庭を造ったり掃除をしなければならないのだ。しかも、畑があるということは農作業があることは確実。悠長に花を育てている場合ではなかったかもしれない。
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